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陰謀論ファイブジーと異世界の神

『最近突然死が増えているらしいな』
『そうそう、何でも此花が売ってる薬が原因らしいぞ?』
『いやアレでみんな病気は治っているんだろ?』
『それはそうなんだが、突然死した者たちはみんなAの薬を飲んで三日以内だそうだ』
『Bの薬は大丈夫なのか?』
『ああ。そちらを飲んだ者に死者は出ていない』
『でも病気が治っているのに死ぬっておかしいだろ?別に原因があるんじゃないのか?』
『実は病原体を広めたのも此花で、薬を飲ませてみんな殺す計画だったんじゃないかと言われている』
『陰謀論だな。流石にそんな事をするメリットがないだろ』
『世界の帝王になったとしても民がいないんじゃ何の為の帝王かって話』
『でもそう考えないと薬で死んでいる意味がわからん』
『だから薬で死んだんじゃなくて偶々か、病気が治りきっていなかったんじゃないのか』
『Aの薬で死んだのか。それとも病気で死んだのか。どっちが本当なのか』
『アンケートを取ったらだいたい半々だったよ』
『さて正解はどっちかね?』
正解はどっちでもねぇよ!
と言いたい所なんだけれど、正直死因は分からない。
この所多くの町で突然死が多発していた。
それも全てAの薬を飲んで三日以内。
これは諜報活動をしているアルカディアからの情報なので、まず間違いはないだろう。
薬で突然死はまずありえない。
何故なら、その前の一週間は死者がほぼ無かった訳だしね。
いきなりここ三日に突然死が出て来るのは明らかにおかしい。
でも考えられる死因は、薬か病気くらいしか思いつかない。
何が?一体何が起こっているのだろうか。
このままでは世界の半分が此花の薬を疑うだろう。
大きな分断が起これば、それは争いの火種となる。
「とにかく突然死した人を調べるしかないだろ」
「世界中で突然死してるのね」
「待ってたらすぐに検体に出会えるのです」
菜乃の言う通りではあるけれど、なんかそれはそれで嫌だな。
まあそうは言っても、情報が入ったらすぐに連絡をよこすようには言ってある。
もう間もなく連絡は入るだろう。
『兄上様!ヤイトの町にて今突然死した人がいます。大至急視覚をリンクしてきてください』
『分かった。ありがとうミケコ!』
俺はミケコの見る景色の場所へと瞬間移動した。
「こちらの人が今突然倒れて亡くなったそうです」
町中で倒れたので野次馬が結構集まっていた。
「みんな少し下がってもらえるか?」
「おっ!皇帝陛下だ!」
「策也様自ら調べに来られたぞ」
「これでもう安心だ」
この町の者はみな俺に好意的か。
でもそんなにプレッシャーをかけないでくれ。
見た所で理由は分からないかもしれないからな。
俺は一応魂を確保してから、邪眼で体を調べた。
薬の効果はまだ残っている。
体に破損部分は‥‥!!
どういう事だ?
薬の効果だろうと予想されるが、二ヶ所に細胞の破壊が激しい個所がある。
心臓と足か。
死因は心臓の細胞破壊が大きかった事だろう。
しかし何故だ?
薬では此処までの破壊はあり得ない。
町を歩けるまでに快復しているなら、処置は早かったのだろう。
たった二ヶ所程度の細胞処理で済んでる辺りも、症状が軽微だった証拠だ。
何かが薬の効果に作用し、効果を暴走させた?
そんな事あり得るのだろうか。
いや、魔法効果を打ち消す事ができるのなら、効果を変更する事だって可能だ。
このAの薬には魔砂が使われていないから、薬自体に込められた製造者の魔力のみで効果が終わる。
だから効果は三日が限度だ。
効果を変えられた所で此処までの事は出来ないはず。
三日?
三日以内に死んでいるとネット民は言っていた。
薬の効果が持続できる間に力を加えている?
何処から力を?
俺は空気中に何かが存在しないか調べてみた。
魔力?いやこれは電波か?
電波とも違うが、電波に近い魔力と言った所か。
その電波魔力は、この町全体に広がっていた。
これは結界に反応しない。
そう言えば電子レンジの周波数と同じ電波は体に悪いとか、そんな陰謀論が転生前の世界にはあった。
それはあるものに反応し人間を死に至らしめるとか。
それが嘘か本当かはこの世界では問題ではない。
そういう話があった以上、それがこの世界で起こる可能性は十分にあるのだ。
どういう訳かここはそういう世界なんだよな。
その話をもう一度思い出してみよう。
これは俺が転生する前に、日本のネット上で広まっていた陰謀論だ。
世間はコロナ過で、オミクロンとかいう新株が猛威を振るっていた。
国をあげてワクチン接種を進めていたが、一方でワクチンの危険を訴える声も大きくなっていた。
超過死亡者数が東日本大震災の頃よりも多くて、『これはワクチン接種によるものだ』『ワクチンは人口を削減する為に行っている』なんて声もあった。
そんな中で、実は別の陰謀論も言われていた。
携帯電話のファイブジー電波は体に悪く、町そのものを電子レンジと化して人々を殺すと。
それはコロナワクチンに反応して、ワクチンを接種した人を殺してゆく。
ファイブジーのインフラ整理が整って行くのと、超過死亡者数が増える時期がピッタリ一致していたのも信じる人がいた理由だ。
突拍子もない話だとは思っている。
だけどこれらの陰謀論が本当か嘘かなんて俺には分からないし、今になってはもう確認する事もできない。
ただ、そんな陰謀論が存在していた事は事実だ。
ならばもしかするとこの今の状況は、その陰謀論の影響を受けて実際にこの世界で起こっている可能性がある。
俺は一応死者の体を、そのまま異次元へ収納した。
そして改めて魂を神の蘇生により蘇生させた。
「ミケコ、俺は気になる事がある。後の事は任せた」
「兄上様。了解しました」
俺は邪眼を発動させたまま、電波魔力が何処から発せられているのかを調べる為に一気に空へと上がった。
おそらくこの電波魔法を操っている奴が何処かにいる。
これは俺の作った薬によって、多くの人が死んだように見せる為のものだ。
表向きは薬で死んだか病気で死んだかの二択に見えるだろう。
しかし本当はこうやって別の理由があったのだ。
あくどい事しやがるぜ。
俺は電波魔法の発信元を探して空を飛び続けた。

一時間ほど飛んでいただろうか。
此花の帝都ナンデスカに近い北側の越えられない山の上で、とうとう電波魔法の発信元を突き止めた。
それは身長が割と低めの爺さんだった。
「やっと見つけたぞ。まさかこんな魔法で人を殺しているとはな」
「ありゃりゃ。見つかっちゃったか」
やけに軽い話し方をする爺さんだな。
「こんなやり方で他人に罪を着せるのはどうかと思うぞ?」
「君が目障りだったからね。それにしてもどうしてバレちゃったかな?こんな魔法がこの世界に存在するなんて、普通知らないと思うんだけどなぁ」
なんだこいつ?
『この世界に存在するなんて』だと?
「もしかしてお前はこの世界の住人ではないのか?」
「この世界の住人だよ。ただ誰よりも魔法を知っているだけさ」
なんだろう。
こいつの喋り、どこかで聞いた事があるような‥‥。
「お前、伊集院と何か関係があるのか?」
「ありゃりゃ。そこまで分かっちゃうのね。こりゃやっぱり早めになんとかしないと駄目かもね」
認めたか。
喋り方が伊集院独尊と似ているんだ。
そして魔力があの十九人の小人とも何処か似ている。
「ファイブジー‥‥か‥‥」
「まさかそこまで分かるの?どうして?なるほどそういう事か。俺の名前はファイブジーが一人|三爺《サンジー》だよ。悪いけど君には今ここで死んでもらう事にするよ」
勝手に納得してくれたな。
適当に言ってみたが、やはり当たっていた。
この世界は間違いなく、俺の転生前の世界に影響を受けている。
そんな事最初から分かっていただろ。
日本語だし、歴史上の人物と同姓同名がいたり。
そしてそれ以上に、俺の都合のいいように展開している気もする。
もしかしたら此処は、俺の夢の世界なのかもな。
ならばこんな所で殺される訳がないのだ。
「三爺とやら。ここで死ぬのはおそらく貴様の方だと思うぞ?」
「では勝負と行こうじゃないか」
俺たちは越えられない山の上で戦闘を開始した。
まずは殴る蹴るの応酬だ。
最初から本気で戦ったら見ている方も面白くないだろう。
俺が何故そんな事を意識しなければならないのか分からないけれど、どうしてもそんな事を思ってしまう。
そして徐々にテンションを上げて行く。
「レッドブルーライトニング!」
「おっと!かなりの威力だね。でもこれが全力だとしたら俺には勝てないよ?」
本気な訳ないだろうが。
直ぐに戦いを終わらせたら面白くないからそうしているだけだ。
でもこいつさっき『ファイブジーが一人』って言っていたよな。
つまりきっと後四人いるはずなんだ。
だったらサクッと片づけても問題はあるまい。
「お前の力は分かったよ。今の俺の敵ではなかった」
「ん?いつの間にか辺りに霧が‥‥。隠れても無駄だよ!」
別に隠れる為じゃないんだよね。
ベルフェゴールの能力。
「|霧咲《キリサキ》!」
「あがっ!」
霧咲は霧の中に敵を閉じ込め、空間を歪めてその中にいる者を切り裂く魔法だ。
飛び散る血が霧を赤く染め、花が咲いたようになる。
「更に!訴えてやる!」
三爺の体は一瞬にして消滅した。
まあ余裕だったな。
あれ?だけど魂が戻ってこないぞ‥‥。
もしかしてこいつも人形だったのか。
しかし十九人の小人のように、操られていたようには感じなかった。
つまり自立型ゴーレムを魂抜きで作れる奴がいるって事か。
或いは劉邦のような能力の可能性もある。
自分の分身を作る能力か。
劉邦は姿形を変える事もできたから、同じ能力だとしたらきっとこの姿は術者本人とは違うのだろう。
何にしても後四人いるはずだ。
俺は更に電波魔法を追って空を行くのだった。

結局睡眠をとる間もなく、丸一日かかって世界を一周してきた。
|四爺《ヨンジー》、|五爺《ゴジー》、|一爺《イチジー》、|二爺《ニジー》と倒して、ようやく世界の空にあった電波魔法は完全に無くなった。
戦闘シーンを魅せられる戦いをしたかったが、ダンダンと怠くなって最後は有無を言わさず一瞬で屠ってしまったよ。
「ただいまー‥‥。疲れたー!」
時は既に次の日の朝、四阿会議が行われる時間だった。
俺は自分の席に座って天を仰いだ。
「お疲れ様。話は駈斗から聞いたわよ。まさかそんな事ができるなんてね」
「とりあえずこれでこの突然死騒ぎも収まるんですよね」
「多分な。それで七魅、発表はしておいてくれたか?」
「アルカディアの方で今回の黒幕は伊集院だと言っておいたのだ」
今回の黒幕は伊集院で間違いはない。
そして以前から俺を排除したかったようだ。
武尊との戦いでは、俺たちを敵対しているのかと思わせる行動もあったからな。
今回もそうだし、そして更に敵視される事になったのだろう。
何故伊集院がと思うと同時に、当然の行動にも思える。
この世界はもう半分以上此花の勢力下だ。
今までトップだった伊集院としては面白くないだろう。
でもそれだけじゃないんだろうな。
悪い神が何かしら関係しているのか、それとも伊集院がその神なのか。
三爺の口ぶりからは、どちらかで間違いなさそうだ。
「それで策也さんは、伊集院独尊が悪い神だと思っていらっしゃるのですか?」
流石に千えるは鋭いな。
みゆきの席に毎日座っているだけはある。
「そうだな。何かしら関係はあると思っているよ。電波魔法なんてこの世界のことわりから大きく外れている気がするからな」
「だったら伊集院と戦争になるわけ?」
リンの心配も尤もだ。
でもまだ伊集院が悪い神だと決まった訳じゃない。
「とりあえずは様子見するしかないだろう。伊集院独尊が悪い神だったとしても何処にいるのかも知らないからな」
おそらくは伊集院領内の何処かだとは思うが、不確定情報を元に無駄な労力を使いたくはない。
それに戦う運命なら、いずれ戦う事にはなるのだから。

四阿会議の後、俺は再び南たちを呼び出し話をしていた。
「そんな訳で、どうやらこの世界のことわりから外れた魔法だと思うんだ。そんな魔法を考えた時、頭に浮かんだのが南たちだ。今までは聞く必要もないと思っていたから聞かなかったけどさ。お前らって別世界の人間か、或いは神なのか?」
流石にここまで話さなかった訳で、そう簡単に話せる事ではないのだろうな。
「そうですよ」
アッサリ話すんかーい!
「へ、へぇ。その辺り色々と聞いても大丈夫なのか?」
「そうですね。もう策也さんで間違いなさそうだし、全部話しますよ」
「うん‥‥話していいと‥‥思う‥‥」
「そうですね。ご想像通り、私たちは別世界の人間であり神でもあります」
両方なんかーい!
「人間で神?」
「まあその世界の神ってのは、みんなそうなるんですよ」
「そう。その世界の‥‥神を倒した人間が‥‥その世界の‥‥神になる‥‥」
「私たちはそのお手伝いをして、新たな神を誕生させる為にこの世界に来ました」
なるほどなぁ。
それで新たな神になる可能性のある俺を手伝うのが仕事って所か。
南に術式の事を教えてもらった以外、あんまり手伝ってもらった記憶はないけどな。
「自分たちで倒しちゃダメなのか?」
「はい」
「というか‥‥神は‥‥神を殺せない‥‥」
「正確には、この世界では私たちの力は全て発揮できないのです」
この世界は、この世界の神のフィールドって訳か。
そしてこの世界で力を発揮して倒せる可能性があるのは、この世界の人間という事になると。
「だからと言って負けるって訳でもないんですけれどね」
「ただ‥‥絶対に倒せない‥‥」
「それに仮に間違って倒しちゃったら、この世界に神がいなくなって百年で崩壊してしまう」
なんか色々と神の世界も大変そうだ。
百年で崩壊とか、世界って意外と脆いのかもしれない。
「とにかく南たちは、俺が悪い神を倒すのを手伝ってくれるって事でいいのか?」
「う~ん‥‥どうでしょう?」
ジャイアンツの背番号三番かよ。
「特に‥‥手伝う事‥‥なさそう‥‥」
「私たちもまだ何も分かってませんから」
こんな奴らに助けられる俺は、もしかして不幸な神候補なのかもしれない。
「結局俺たち、この世界でずっと遊んでましたからね。ははは」
はははじゃねぇよ!
ちゃんと悪い神の居場所を特定するとか、俺が倒せるように重力が何倍もある所で特訓してくれるとか、必殺技を伝授するとかあるだろ!
「まだ‥‥時間的余裕は‥‥八十六年も‥‥残ってる」
「最初の五十年くらいは遊んでいてもいいものだと思っていました」
やる気ねぇーし!
つかあと八十六年もこんな煮え切らない中途半端な状態を続けるとか、俺には無理だぞ?
俺はとにかくできる事は早め早めに片づけないと気が済まない質なんだからな。
「それであと八十六年って事は、合計百年でけりを付けるって話だよな?当然神がいなくなれば世界が崩壊するってのと関係があるんだよな?」
「そうですよ。俺たちは今自分たちの世界から離れてここに来ています」
やっぱりそうか。
「だったら俺がもしも神になったら、お前たちみたいに別世界に行って神の誕生を手伝ったりする事になるのか?」
「それは‥‥策也ちゃん‥‥次第‥‥」
「この世界の神は、私たちの世界に悪さをしていました。だから私たちが自らの意思でやってきたのです」
その割にやる気ねぇ~!
「あ、一応言っときますけど、正式な神は俺だけです。嬢ちゃんと‥‥。嬢ちゃんは俺よりも強いですが、嬢ちゃんと朝里ちゃんは俺の補佐ですね。二人まで連れていけるんですよ」
神よりも強い補佐って何者なんだ?
正式じゃない神ってなんだよ?
「その世界の‥‥神じゃないだけで‥‥むしろ神‥‥」
「私はそんな自覚ありませんけどね」
まあだいたいその辺りの事情は分かったよ。
多分嬢ちゃんや朝里ちゃんは、みゆきやみたまみたいな感じなのかもしれない。
それにしても、結局悪い神の情報は何も無しか。
助けてくれるのならそこが重要だと思ったんだけどな。
「それでお前らから見て、俺はその神を倒せそうなのか?」
嬢ちゃんと朝里ちゃんが南を見た。
その辺りは南にしか分からないといった所か。
「そうですねぇ‥‥。九頭竜武尊を倒した時の策也さんでも、多分楽に‥‥負けるでしょうね」
負けるんかーい!
あの時は八身合体していたんだぞ?
それでも負けるとなると俺だけじゃまるっきり勝てそうにないな。
「いや正直この世界の神がどれくらい強いのか知らないんですよ。俺たちの世界にちょっかいかけて来るくらいだから、俺が倒した神よりも強いとは思うんですよね。もしそうなら勝てる可能性は今のままじゃ低いかなって思います」
「そうか。その神ってのは俺一人の力で倒す必要があるのか?」
どう考えてもみんなの力が必要になってきそうなんだよな。
「いえ、そういう決まりはないですよ。ただ倒した者が次の神です」
「えっ?マジで?じゃあみゆきが倒したらみゆきが神になるのか?」
「たぶん‥‥そうは‥‥ならない‥‥何故か‥‥世界の神は‥‥男‥‥」
神の都合という奴だろうか。
女神は誕生しやすいが、男神はなかなか生まれないと聞く。
まあ深く考えても仕方ないな。
とにかくみんなの力を借りる事に問題はなさそうだ。
「ありがとう。事情は分かったよ。とにかく俺は決戦の日に向けて精進する事にするよ」
「まだ後八十六年ありますし、軽い気持ちで大丈夫ですよ。最悪俺たちが逃がしますから」
いやマジであと八十六年このままとか勘弁して。
俺はさっさとやるべき事を終わらせて、みゆきとマッタリライフを送りたいんだから。
そんな訳で俺は、更に強くなろうと決意するのだった。
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