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バレた?竜宮洞窟

日本の古事記には、国は男性が継ぐよう書かれてある。
告白も男性からと書かれてあり、日本人は二千年以上その文化を守ってきた。
とりあえず今回は告白の話は置いといて‥‥
どうしてそんな事が書かれているのだろうか。
その理由が、この世界に来てハッキリと分かった。
女系で繋ぐと国が滅ぶからだ。
大昔はもっと女系の国が有ったと言われている。
しかし現在に残る女系の国は、四十八願王国と長宗我部王国だけとなっていた。
そして今、その数は更に減ろうとしていた。

疫病がなんとか収束したのは、三種類めの病原体が撒かれてから半月以上経ってからだった。
正直この程度で収まったのは、|偏《ヒトエ》に俺のおかげと言っていいだろう。
なんてな。
多くの仲間が頑張ってくれたおかげかな。
予想外に活躍したのが、セーレの魂を持つ熊王美談だ。
『運送』の能力で薬を素早く運び、『運気上昇』の能力で三種目の病原体が拡散するのを防いだ。
能力は理解できても、使い方はやはり本家が上だよね。
それに俺、色々な能力があり過ぎて頭が混乱し始めている。
バンシーの『最高の選択』の能力を使っても、それが何故最高なのか理解できない事もある。
こういうのも『器用貧乏』って云うのかね。
ちなみに俺は転生前の世界では器用貧乏だった。
ある程度何でもできたが、仕事になる特技は何も無かったように思う。

さて俺たちの此花帝国では、割と早くに疫病は落ち着いてきた。
だから俺は連日召喚の指輪と転移の指輪の作成に励んでいた。
指輪を作る理由は、魔物の魂を持つみんなに温泉に入ってきてもらいたいから。
更に手の空いた者を使って、各町の防衛体制を強化していた。
大量破壊魔法にも耐えられる結界の構築や、設置型爆破魔法装置を町に持ち込まれないようシステムの見直しだね。
当然農家の支援も抜かりはない。
ただ此花領以外では、既に食料不足はかなり深刻な状態となっていた。
愛洲では昨日から備蓄の放出も始めて対応している。
だけど正直そんなに長くは持たないだろう。
愛洲でもかなり対応していたんだけれど、穀物中心にやってきていたからな。
現状主に不足しているのは野菜類や肉魚類で、保存が利かない食材が主だ。
そういうのは異次元収納が必要な訳で、備蓄にも限界があった。
「僕が担当している中央大陸とその周辺地域ですが、最も被害が出ているのは九頭竜領ですね。疫病被害も酷かったですから、輸出できないどころか国内も全く間に合っていないようです」
総司は連日忙しく、四阿会議に出るのは久しぶりだった。
「情報はメールで伝えてもらっていたが、そんなに酷いのか?」
「はい。他にも早乙女は火山の影響もあり壊滅的。中央大陸中部の織田、北条、桂も似た様なものです。更に飛鳥、近衛、遠江は九頭竜に近い事で疫病被害からの不作が深刻です」
ぶっちゃければ、中央大陸は南を除けばほぼ壊滅か。
中でも九頭竜は人口も多いし別次元と考えていいだろう。
そして他は無事と言っても、少なからず火山と疫病の影響は出てきている。
俺が元々想定していた以上に食料不足は深刻なようだった。
疫病は想定外だもんな。
「とりあえず今が踏ん張り時だ。野菜や肉が少ないのは問題だけど、全く食べ物が無い訳じゃない。一ヶ月乗り切れば多少は改善されてくるはずだ」
確実になんとかするには半年はかかりそうだが、育つのが早い野菜を植えればその場はしのげるはず。
肉魚類は疫病が去って働き手が戻ってきたから、既に回復には向かっている。
それに備蓄の利く穀物は秋の収穫が既に始まっており、民が飢えるという事は避けられるだろう。
ヤバい九頭竜や早乙女にも回せるはずだ。
尤も、九頭竜がこちらまで買い付けに来ればの話だけどね。
「私は今日も村を回るわ。早く育つ野菜を作ってもらわないと、だしね」
「そっちはリンに任せる。それで千える、四十八願の方は大丈夫そうか?」
四十八願はかなり苦しい状態にあるようだった。
元々魔獣の多い地でもあり、農業が盛んな国じゃない。
観光収入が主であり、食料の多くを輸入に頼っている。
「元謎乃王国領からできる限り食料の輸出を行っていますが、更に野菜や肉類の価格は高騰しています。疫病で観光業が落ち込んでいる今、何処まで持ちこたえられるか‥‥」
本当は無料で支援してやりたい気持ちはある。
でも困っているのは四十八願だけじゃない。
そんな事をすれば、国民、或いは世界中から責められかねない。
食料自給率って大切だよな。
せめて自国民が飢えない程度には作っておく必要があるし、こういう時の為に余裕も持っておきたいものだ。
食べ物から戦争になる可能性もあるし、だからこそ日本は昔から農業を大切にしてきたんだよな。
「夏芽に連絡して、金が必要なら貸すと伝えておいてくれ。無利子無担保‥‥公にしなければそれでもいいと」
「バレると他も貸してくれって言ってきそうですよね」
「だよな。愛洲は大丈夫なのか?」
「今の所は。穀物は備蓄もしてあるので、贅沢を言わなければ乗り切れます」
本当に食べ物って大切だよ。
人間他は無くても生きていけるけれど、食べ物だけは絶対に必要だからなぁ。
「リンの防衛隊は引き続き各町の防衛力強化を頼む。食料をめぐっての戦争になる可能性はあるからな」
「食べ物が無くなれば他所から奪うしかないものね‥‥」
「ゆかりはミケコたちにそのまま村の支援を頼むと言っておいてくれ」
「了解であります」
後は何かあったかな。
クトゥルフである有栖川旧神も、一応この世界を壊したくはないようだ。
食料確保に向けてちゃんと動いている。
それも武力を使わず真っ当な方法でね。
金も持っている国だし、この辺りは今は考えなくてもいいだろう。
皇の魔法通信ネットワーク関係業にも積極的に協力しているみたいで、今は思ったよりもまともに対応しているように見えた。
ただ病原体をまき散らすような事もする奴だから、安心はできないけどさ。
「策也さーん!大変なんだよ!凄い事が起こったんだよ!」
四阿会議もそろそろお開きかと言った所で、いつものように金魚がやってきた。
ただ今日はなんとなく悪いニュースではなさそうだった。
「どうした金魚。珍しく悪いニュースではなさそうな顔してるな」
「そうなんだよ。とにかく、ニュース、じゃなく九頭竜の発表を見るんだよ」
ニュースじゃなく政府発表か。
一体何を言ったのやら。
俺はマジックボックスを操作して映像を皆が見える所へ表示した。
毎度の事ながら、人物は黒塗りなんだよね。
顔を出してるのは旧神と俺たちくらいだな。
でもこれが政府発表だって事は住民カードや端末によって保証はされている。
『九頭竜帝国からの発表を伝える。我が国は領内で商人ギルドの自由営業を許可する事にする。ただし魔法通信ネットワーク関係だけは九頭竜ギルドに独占させる。そして有栖川、お前の所とはしばらく協力する事になっていたが、それは解消させてもらう。理由は分かっているよな?』
これは九頭竜と有栖川の間で何かがあったか?
いや既に協力関係にあるまじき事は起こっていた。
九頭竜領で病原体をばら撒いたりしていたからな。
九頭竜はそれでも此処まで我慢してきた。
おそらく協力するに当たり密約はあったのだろう。
何かしらの理由で我慢せざるを得なかった。
しかし今、その我慢をしなくていい何かがあったという事だろうか。
何にしてもこれはすぐに対応していかないと。
「総司!此花商事を此花商人ギルドにして、こちらでも食材を扱ってやれ」
「分かりました。それでは急いだ方が良さそうなので、僕はこれで失礼します」
「ああよろしく!」
とはいえこれで状況が大きく変わるものではない。
九頭竜領は人口が多すぎるから、多少食料が入ってきた所で大きくは変えられないだろう。
管轄のドラゴン系王国の消費も半端なく多いしな。
総司が席を立ってバタバタと転移ルームの方へと歩いていった。
そのタイミングで禰子からいきなりテレパシー通信が入った。
『お兄ちゃん大変だよ!竜宮洞窟の魔力蝙蝠がいなくなっちゃったんだって。あっ!今情報が!どうやら九頭竜にこの洞窟の事がバレたみたい』
とうとうバレちゃったか。
つか相変わらず突然のテレパシー通信はビックリするよ。
『そっか。じゃあもう洞窟は完全に放棄してかまわない。転移ゲートももう維持しなくていいぞ。壊すように指示しておいてくれ』
『えっ?‥‥それでいいの?』
『大丈夫大丈夫。お兄ちゃんにまっかせなさーい!』
『えっと、うん。分かった。まだ魔力蝙蝠の魔石は在庫が沢山あるから、しばらくは大丈夫だね』
『おう。皇にも今まで通り要求量出して行っていいからな』
『分かった。じゃあそれだけ』
『よろしく』
なるほどな。
九頭竜はこれでまた独占が可能と考えたんだろうな。
でもそうは問屋が卸さないんだけどさ。
ただこれで何となく見えてきた。
九頭竜が有栖川と組んだのは、魔法通信ネットワークの利権を守る為だったんだろう。
そして有栖川は商人ギルドの覇権維持。
この共同戦線が上手く行っていたら、有栖川は『皇の魔法通信ネットワーク事業を取り扱わない』とか言ってたんだろうな。
だから九頭竜は病原体を撒かれても我慢してきた。
あくまで俺の推測だけどさ。
それにしても九頭竜は強いな。
有栖川旧神がクトゥルフだと分かっても関係がないのか。
対処する自信があるのかねぇ。
「策也?どうかしたの?」
「ん?リン?ああ、今禰子からテレパシー通信が入ってな。竜宮洞窟が九頭竜にバレたらしい」
「そうなんだ。って、それマズくないの?!また九頭竜にネットワークが独占されるじゃない!」
みんなに話して無かったから、当然こういう反応になるよな。
「実は暗黒界で魔生の魔石の謎はだいたい解明できてるんだよね。後は仕上げるだけって感じだったから慌てて無かったんだ」
「えっ?そうだったんだ」
「一体なんの話をしているのですか?!兎白にも分かるように説明を求めます!」
「ああ。話していない者もいたな。だったら改めて話すけど‥‥」
俺はまず竜宮洞窟の事と、それが九頭竜の魔生の魔石のおこぼれに預かっている話をした。
しかし今回暗黒界に行き、俺は魔生の魔石の術式の謎がほぼ解けている事を説明した。
「つまりあと少し実験をすれば、魔力蝙蝠の魔生の魔石は完成するんだ。実験は多分あと数回で行けると思うぞ」
数回って言ったけど、おそらく一回、もしくは二回で可能だと思う。
「でもまだ完成していないんでしょ?策也は確信があるかもしれないけれど、できてないと落ち着かないわね」
俺もそういう性格だから落ち着かないかと思っていたんだけど、これはもう間違いなく成功するって確信があるんだよな。
とは言えどうせもう作らないと駄目みたいだし、そろそろ作っておくとするか。
「分かったよ。じゃあこれから作る」
一応暗黒界の魂工場二十五種類分、魂を召喚する為の召喚の指輪も作ってあるんだよね。
それで多分その中からこの指輪、俺は五十の指輪と名付けてるんだけど、これで召喚した魂が魔力蝙蝠になると思っている。
俺はその指輪は指に通した。
膝に乗っている妖凛を横に立たせてから、席を立って少し庭に出る。
妖凛はすぐにミンクのマフラーになって俺の首に巻き付いた。
他のみんなもゾロゾロと立ち上がりこちらへとやってきた。
実験とかって、なんとなく見たくなるよね。
俺はまず指輪に魔力を送って魂を召喚する。
「おっ!魂が来たな」
「何がどうなったのよ?」
「今この召喚の指輪で、特定の初期化された魂を召喚したんだ。目の前に今あるんだけどな。そしてこの魂から魔物生成魔法によって魔力蝙蝠を作り出す」
俺はそう言いながら魔法を発動した。
するとそこには魔力蝙蝠が現れた。
俺はそれを結界で捕らえた。
「魔力蝙蝠なのだ」
「おお!なんだかよく分からないけど策也はやはりすごいぞ!」
「アッサリ魔力蝙蝠ができちゃったんだよ」
「驚きませんよ」
「兎白は知ってました。策也さんが成功するのは決まっていた事なのです」
「流石総統閣下であります」
(コクコク)
「全く。それだけできれば、仮に魔生の魔石ができなくても問題ないわね」
一発で成功しちゃったか。
成功するとは思っていたけれど、やっぱり俺ってスゲェな。
「これが出来れば後はその術式を魔力蝙蝠の魔石に登録して‥‥それをヴァンパイアの魔石で発動するように組み合わせれば‥‥ハイできた!」
ぱぱらぱっぱらぁ~!
『魔力蝙蝠の魔生の魔石~』ってな感じかな。
おっと、ついうっかりポーズまで決めてしまったぜ。
「策也どうしたのだ?」
「我が甥は偶に変なポーズをしたりするよな」
「多分呪われているのです。間違いありません」
「か、かっこいいと思うであります‥‥」
みんなこれが前世の記憶から来るものだと知っている、はず‥‥
妖凛にはまだ話して無かったかもだけど。
そんなにおかしいかな?
「そんなわけで俺はこれから、コレで竜宮洞窟を復活させる。場所は三日月島の魔界側でいいな」
どうせ集めるのはアルカディアの連中だし、一番見つからない場所だろう。
「私も一緒に行っていいか?」
「いいぞ。でも来るならちゃんと手伝ってもらうぞ」
「任せておけ!偶には体を動かさないと鈍るからな!」
賢神はオリハルコンゴーレムだし、劣化はほぼあり得ないんだけどな。
「あたしも行きたいのだ!」
「ちょっと待ってください。兎白も行く権利があると主張します」
ふむ‥‥もう俺たちが薬を作る必要も無いし、手伝ってもらうか。
でも兎白を連れて行くと望海の護衛がいなくなるな。
この里に部外者が来る事はあり得ないけれど、絶対に無いとは言えない。
今や世界には、俺がこの里を見つけた頃のレベルに達する者がごまんといる訳で。
「金魚、洋裁を叩き起こして望海の護衛を頼んでおいてくれ」
洋裁は既に七魅の補佐の仕事を引退している。
だから毎日グータラと十五時間は寝ているようなのだ。
偶には四阿会議に出て来て、みんなとお茶でもすればいいと思うのだけどね。
「分かったんだよ。望海ちゃんの事は任せておいてほしいんだよ」
「そうだ。このベリアルの魂で作った超再生のベルトは金魚にやるよ。今使っているのと交換な」
これで金魚もトップレベルで戦えるだけの強さは得られる。
戦えるかどうかは別だけどな。
でも死なない可能性は限りなく百パーセントに近くなるだろう。
「おお!ありがとうなんだよ」
さてしかしなかなか神クラスの魔石って集まらないよな。
暗黒界にいた堕天使は微妙に足りないし。
まだまだやるべき事は沢山あるか。
「じゃあちょっと行ってくる!」
こうして俺はほぼ暗黒界に行った時のメンバーを連れて三日月島アルカディア本部へと瞬間移動した。
暗黒界と違うのは、佐天が兎白に変わってる所だけだね。

アルカディア本部には、禰子と賢太しかいなかった。
「あっ!お兄ちゃんたー!」
「あ、策也様。おはようございます」
「おうおはよう!つか禰子、なんだその『お兄ちゃんたー!』ってのは?」
「最近此処で流行ってる誤植プレイなんだって!ミケコちゃんがそう言って遊んでたんだよ」
なるほど出どころはミケコか。
つか完全に某ギャルゲーネタだな。
著作権に引っかからないように遊んでくれよ。
「ところで今日はみなさんお揃いでどうしたんですか?」
「兎白は重要なミッションを手伝う為に来たのです。もちろん内容は明かせません」
「ちょっと三日月島に新しい竜宮洞窟を作ろうと思ってな」
「言っちゃダメなのですー!」
兎白が嬉しそうに俺をポカポカと叩き出した。
「そうか悪かったな。内緒のミッションでな」
「そうなのです!内緒です」
それでいいのか兎白よ。
本人が納得しているのなら良しとしよう。
「分かりました。内緒のミッションですね」
「それでお兄ちゃんは竜宮洞窟が九頭竜にバレても余裕だったんだね。なんだ作れるのかぁ」
禰子よ。
兎白が内緒のミッションって事でテンションを上げているのだから、それを邪魔してやるなよ。
俺も人の事は言えないけどな。
禰子の気持ちも分かる。
ここはサクッと立ち去るが吉だな。
「じゃあな禰子、賢太。今日中には完成させるから、完成したら今まで竜宮洞窟で狩りをしていたように引き続き頼む」
「分かったよ」
「かしこまりました」
「じゃあみんな行くぞ」
俺たちは基地を地下へと進み、魔界の扉から魔界へと入った。
そこから逆に魔界側の基地内を上り、三日月島の上へと出た。
此処は相変わらず不思議な場所だよな。
そびえ立つ海に守られているような場所だ。
「おお!此処は凄いの!どうなっておるのだ?」
「賢神は魔界の海は初めてだったな。それでもこんな所は珍しいけどな」
此処は海神たちが深い海に作った人工島だから、島の周りはいきなり深い海となっている。
だから魔界側はいきなり海の山がそびえ立っているというわけだ。
「じゃああそこの小さな山に入口を作って、洞窟にしていくぞ。洞窟は単なる狩場だから、複雑にする必要はない。三階層くらいのシンプルなものにする」
「おお!それで私は何をすればよいのだ?」
「そうだな。賢神は掘る場所を縁取るように刀や槍で切り分けてくれ」
「承知した」
「その内側の岩や土を七魅が粉砕だ」
「分かったのだ」
「その後その粉々になった岩や土を兎白が食べてくれ」
「よし来たのです!」
おい、そこはツッコミを入れる所だぞ。
兎白だとノリで本当に食いかねないから訂正しておかんとな。
「おい兎白、食べるってのは嘘だからな。お前の瞬間移動魔法で外に出していってくれればいい」
「はっ!兎白、危うく騙される所でした。でも知ってましたよ。ちょっと策也さんの冗談に付き合ってあげただけなのです。感謝してください」
「そっか、ありがとうな」
完全に騙されていたようだな。
冗談で神が死ぬとか笑い話にもならないぞ。
冗談も気を付けて言わないと駄目そうだ。

さて俺たちはすぐに作業を始めたわけだが、一瞬で竜宮洞窟は完成してしまった。
今日中にとか言ってたけど、こいつらみんなチートだったわ。
少女隊も出てきて、洞窟の入り口を豪華に装飾していた。
だけど入口は使わないんだよね。
中へは魔界側の秘密基地から転移ゲートで繋げる。
そして入り口をふさいだ。
「せっかく作ったのに残念なのね」
「でも不思議な岩山みたいになったのです」
もしも遥か未来で此処が見つかった時、未来人はこれをなんだと判断するのだろうか。
これを単なる遊びだとは思うまい。
それくらい芸術性のある山に見えた。
そう考えると、考古学って当たっていない事も多そうだな。
まあそんな先の未来の事はどうでもいいけどさ。
俺たちは仕事を終え早々に帰るのだった。
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