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岩永姫

日本の神話は古事記にある。
それを全部読んだ事のある人はどれくらいいるだろう。
そして覚えている人はどれくらいいるだろう。
俺は転生前、一応全部読んだ事がある。
でも内容なんて一割も覚えちゃいない。
ただ何となくこの名前には見覚えがあっただけだ。

俺たちに新たな仲間が加わった。
幽霊の金魚だ。
俺は幽霊に興味があったから、仲間になってから色々と調べさせてもらった。
体の隅々までじっくりたっぷり‥‥邪眼でね。
それで気が付いたのだが、魔石が何処にもなかった。
そう言えばおばけや幽霊を退治した時、魔石は一つも回収されなかった。
基本的に魔物とは人間の魂が成仏して魔界へ行き生まれ変わったものだ。
その時魔石が付く事になる。
その魔石のせいなのかは分からないが、人間に対する憎悪の気持ちが植え付けられる。
これが概ね魔物なわけだが、おばけには魂も魔石もない。
だから魂を求めて人間を脅し魂ごと食らう。
そして幽霊となる。
魔石を持たない魂を手に入れた幽霊はこの後何を求めるのだろうか。
もしかしたらおばけや幽霊は、魔物ではなく魔物になる前の姿なのではないかと想像するわけだが、本当の所は分からない。
そんなよく分からない金魚と共に、俺たちはとうとう『|大山祇《オオヤマツミ》』の領内へと入って行った。
大山祇と言えば、転生する前にどこかで見た記憶のある名前だ。
考えて考えて思い出したのが日本の神話である。
ただそれ以上は思い出せなかった。
大山祇家が治めるこの地まで来たのは、別に神話を思い出したからではない。
大山祇領の西の端から海に出て、亀浦家の治める島へ行く為だ。
竜宮城へ行くなら、きっとこの島が関係している。
浦島太郎は亀に乗って竜宮城へ行ったのだから。
でも弥栄は、俺の目指す目的地は竜宮城ではないと言っていた。
となれば、不老不死を解除する為の手がかりは、もう近くまで来ているに違いない。
それから二日後、俺たちは大山祇王国の王都、『リグル』へとやってきていた。
この町はどことなく懐かしい感じがあり、もしかしたら以前に来た事があるのではないかと、漠然と感じる。
この世界に転生した後に作られた記憶のはずだが、それでもやっぱり何処か懐かしかった。
「さて、俺が目指していた亀浦王国はもうすぐだ。ここまでくれば何か情報が得られる可能性がある。『浦島太郎伝説』或いは『竜宮城』に関する情報を集めてほしい。もちろん不老不死に関する情報でもいい。みんな頼む」
「わしはもうちっこい策也殿になれておるからのぉ。そのままでもええと思っておるが、本人が不老不死を解除したいんなら協力はするぞぃ」
「私も策也はそのままでも良いと思っていたけど、でも大人になった策也も見てみたいアル」
「わたしたちは結婚するんだから、解除しないとだよ!もう結婚してるんだけど」
「へぇ~お二人はそうなんですか?って、私がパーティーに入った途端に目的が達成されて旅が終了なんだよ!?」
「大丈夫だ。不老不死を解除してもむしろそこからが本番だし、そう簡単に解除できるとも思えないしな。だいたい此処まで全く不老不死を解除する為の情報が得られてないんだ。弥栄の話以外には何もない。不老不死の存在自体見つけられない。何百年何千年と見つけられない可能性の方が高いよ」
なんというか心では諦めている感じもするんだよな。
心が無になっているというか。
全てが上手く行きそうな予感というか。
体に力がまるで入っていない。
目の前の仲間が聞き込みをする為に四方に散ってゆく。
環奈と陽菜は左へ、金魚は右へ。
風里に手を引かれてみゆきは真っすぐ前へ。
その後ろをキャッツが付いて行く。
なんだろうこの感じ。
以前にも見た事がある気がする。
あの時は仲間じゃなくて、父さんと母さんとおばあちゃんと‥‥。
アレ?俺今何を?
そう思った時に突然後ろから肩を叩かれた。
この感じ、前にもあった。
俺は振り返った。
そこに立っていたのは‥‥。
立っていたのは、本当に人間かと思うような酷い顔をした女だった。
その顔は、学校給食のカレーを廊下にぶちまけたような表現しづらいヤバいものだった。
なんだよその顔。
顔にモザイクまでかかっているぞ?
なんで俺はこいつが女だってわかったんだ?
こんな女知らないぞ?
でも以前にもこの感じ、あった気がする。
「策也だろ。久しぶりだね。約束通り、僕と子供を作らないか?」
「何言ってんだてめぇ!お前のような酷い顔の女と子供を作るだぁ?いや酷いかどうかは分からないけど、モザイクかかってんじゃねぇか!冗談は顔だけにしてくれ!」
俺は反射的にその女の申し出を断った。
しかし冷静になってくると、何故俺の名前を知っていたのかが気になる。
約束通り?
どういう事だ?
俺はこのこぼしたカレーのような顔をした女と子作りをする約束をしていたのか?
次の瞬間、俺の体から精気が吸い取られるような感覚に襲われた。
なんだコレ?
ヤバいだろ?
目の前の女が少し寂しそうに笑っている気がする。
そして言った。
「策也の選択は、やはり|木花咲耶《コノハナサクヤ》だったんだね」
意味が分からないぞ。
ただ徐々に俺の体は落ち着き始めた。
精気が吸われるような感覚もなくなってゆく。
あれ?これは魔法?
そうか、これはアレだ!
不老不死の解除魔法だ。
俺は今、不老不死の解除を終えたんだ。
目の前を見ると、そこには割と可愛い女の子が立っていた。
あ、知ってる。
この子は確か‥‥。
「久しぶり策也。僕は『|岩永姫《いわながひめ》』だよ。やっぱり戻ってきてくれたんだね。でもこうなる気はしてたんだよなぁ」
そうそう岩永姫。
「ちょっと待て!今昔の記憶が急激によみがえって来てるんだが‥‥姫とは俺が六歳の時に会ってるんだよな」
「そうだよ。でもあの時はすぐには子供が作れなかったからね。十八歳になったらって事で僕は送り出したんだ」
「えっと。その時俺は子作りに同意したのか?」
「そうだね。君が不老不死になって命が助かったんだから間違いないよ」
そうだ思い出してきた。
これを思い出すと言っていいのか分からないけれど、転生前のこの世界の俺は命が危険な状態にあったんだ。
六歳じゃ理由なんてわからないけれど、それをなんとかする為に俺はこの地に連れてこられた。
そしてあの時も今と同じように姫に聞かれたんだ。
どう答えたかは覚えていないが、俺は永遠の命を得る事で死を逃れた。
「あれ?だったら俺は死ぬんじゃないのか?」
「大丈夫だよ。アレは君が十八歳になる事で助かるものだったから」
「そうなのか‥‥」
なんだか俺とみゆきって似ているのかもしれない。
みゆきも命の危険にあって、クラーケンのベルトによって助かった。
今は指輪の効果もあるけれど、みゆきもおそらく十八歳まで生きられたら、その時はもうベルトも指輪も必要がなくなっているだろう。
「策也はこの後どうするんだい?」
「俺?亀浦の島に行こうと思っていたんだが‥‥」
「もう行っても何もないよ。六歳の時にはそこからザラタンっていう亀の魔獣に乗って『|比丘尼《びくに》』王国に渡ったけれど、君はもう渡れない」
「そうなのか。別にいいんだけどなんで渡れないんだ?」
「君はもう不老不死にはなれないからだよ。そこで人魚の肉を食べられない君は、もう渡っても意味がないんだ」
「いや俺、自分で自分に不老不死の魔法かけられるけど?とりあえず不死の魔法だけかけとくか」
俺は不死の魔法を自分にかけた。
「うっそーん!どうなってるの君?この十二年の間に何があったっていうんだい?」
「俺にもよく分からないんだ。なんとなく比丘尼の島に渡ったのは言われて思い出したけど、その後の記憶が曖昧で‥‥」
「そっか。それは多分もう思い出す必要がない記憶だと思うよ。だって‥‥」
姫は俺の後ろを指さした。
「策也ー!聞いても何もわかんなかったよー」
「うん。誰も知らないみたいアル」
「だからもういいんじゃないかのぅ。そのままでも」
「いやぁ~自由っていいですね!最高だよー!で、私なにしにこの町に来てたんでしたっけ?忘れたんだよ」
仲間が集まってきていた。
「みゆき、ちょっとこっちに来てくれ」
「どうしたの策也」
「不老の呪いを解く方法が分かったんだ」
「そうなんだ!やったね策也!」
「おう!それでその方法なんだけど、みゆきにしてもいいか?」
「う、うん。なんだかドキドキするね」
「じゃあいくぞ」
「どんとこいだよ!」
俺はみゆきにキスをした。
別にキスしなくても不老の魔法を解除する事はできるけど、なんかそれっぽいでしょ。
それに魔法はイメージ。
不老不死の不老だけを取り除く。
一番しっくりくる方法でやるのが成功する確率は高い。
「凄い。まさか一回解除されただけでそれがもう使えるようになるなんて」
「どなたじゃのぅ?」
俺はみゆきから唇を離した。
「ああ、俺の古い友人だ。名前は岩永姫」
「こんにちは。よろしくね」
「こんにちは。私は風里アル」
「わしは環奈じゃ」
「私は金魚だよ!ってこの名前‥‥割と好きだよ!」
「わたしは‥‥みゆき。策也のお嫁さんです」
みゆきは少し照れているようだった。
うおー!
この可愛さよ!
最強だな、やっぱり。
「姫も一緒に旅をするの?」
「いや流石に‥‥どうだろ?」
「僕は無理だよ。ここで大切な仕事があるからね」
「そうなんだ。残念」
残念だけど、岩永姫はずっとこの地にいるんだろうな。
今更だけど日本の神話を思い出した。
大山祇と言えば|木花咲耶姫《コノハナサクヤヒメ》と|石長比売《イワナガヒメ》の父親じゃないか。
不老不死の神であったニニギノミコトは二人を妻にと勧められたが、岩永姫をもらわずに寿命が定められたんだ。
こんな話、日本人なら覚えていなきゃ駄目だっただろ。
おかげで俺は色々と無駄な事をしてしまった感じがする。
でも無駄ではなかったかな。
いっぱい仲間ができたもんな。
ここまで飛んできてすぐに解除していたら、みゆきにも環奈にも風里にも金魚にも合わなかった。
リンだって総司だって悟空だって洋裁だって陽菜だってキャッツだって。
そう考えたら、これはこれで良かったんだろう。
「策也は、もう二度と此処には来ないだろうね。僕に会う必要ももうないんだから」
「なんで?また遊びに来るとは思うぞ。俺はこれから自分を鍛える武者修行の旅に出るつもりだからな」
「そうか‥‥じゃあ又会えるのか。その時を楽しみにしているよ」
「というか、この町にも来たばっかりなんだよな。数日はここでのんびりするから、面白い所とか美味しい店とか案内してよ」
「そうだね。分かったよ」
「そう言えば腹がへっておったわぃ」
「私もなんか食べたいアル」
「わたしもなんだか今までと違って食欲がわいてきたというか‥‥」
「俺もだ。不老の呪いが解けたおかげで、成長に必要な血肉が必要になったんだな」
「私は成長止まってますけど食べたいんだよ!」
金魚は確か二十歳だったか。
つか幽霊でも飯食うんだな。
実体化しているとエネルギーを使うとか?
「じゃあ姫、店の案内よろしく!」
「はいはい」
この感覚なんだろうな。
本当に久しぶりに、本当に何かが食べたいと感じる。
不老不死にしてやろうと言ってもみんなそうしないのは、この気持ちを失いたくないからなのだろうか。
まあ俺はどっちでもいいけどね。
こうして俺は転生してからの目的を、ほぼすべてコンプリートした。
明日からは聖剣エクスカリバーを探してもいいかもな。
総司はこの世界には存在しないなんて言っていたけど、だったら別の世界に行くのも良いかもしれない。
魔界なんかで武者修行も‥‥。
「策也早くー!」
「何ボーっとしてんの?」
「悪い!」
これからの事は落ち着いてから考えればいいか。
今はとにかく飯だ。
俺はみんなと一緒に、この世界に来て一番美味しい料理を食べた。

俺は、みんながいる所へやってきた。
異世界から転生してやってきた。
魔王を倒す為に、不老不死の呪いを解くためにみんなと旅をした。
その中でみゆきと出会った。
結婚もした。
面倒ごとに巻き込まれ国まで作った。
最初につくったのは神武国だ。
人間以外の者たちをまとめる国として。
いや、きっかけや理由は違っていたかもしれないけれど、結果的にはそんな国だ。
愛洲の民が最初からいたので、町はすぐに発展した。
今ではお菓子と武器防具の町として、王都オトロシイは有名になりつつある。
そして全ての知性ある生物が共生できる国として。
フレイムドラゴンの王様が統治する炎龍王国もつくった。
最初は名ばかり国家で終わるはずだったのに、どういう訳か人間が認める国となっていた。
まさかこんな所に住む人なんていないと思っていたのだけれど、九頭竜の人間が多く移住してきた。
一応ちゃんと町の場所を確保しておいて良かったよ。
元あった里は残しつつ、山一つ隣に新しく王都をつくったんだ。
新しくつくられた場所だとバレないように、奥半分は森にした。
森は妖精の力を借りて短時間でつくられたものだ。
中心には城を建て、その辺りを境界に防壁で森と町のエリアを仕切っている。
森側は名目上、ドラゴンがそのままの姿で生活する場所として分けてある事にしている。
実は地下に魔法の実験場があるから、万一に備えているってのもあるんだけどね。
そしてもう一つ、妖精王国もつくったんだよな。
ここは流石に人がやってこないだろうと思っていたんだけれど、妖精との交流目的で観光に来る冒険者が後を絶たなかった。
だから対応が必要になった。
それに人間界で生きていくとなると妖精も金を稼がなくてはならないわけで。
俺は急いで神武国のドズルたちドワーフ鍛冶職人に、アダマンタイトゴーレム五十体を作るようお願いした。
そして悪魔の魂で蘇生し、妖精王国で働く役目を任せた。
妖精と協力し宿泊施設の営業だ。
悪魔は元大魔王セバスチャンの言う事なら割と聞くので、最初は彼に言いつけてもらったりもしていたが、その後はそれなりに問題なく生活してくれている。
目的の旅が終わった後、そんなこんなで俺たちは一度リンたちのいるホームへと戻っていた。
その中で俺が色々と厄介事を処理している間、どうやらみゆきがナンデスカにある学園に通う事になっていた。
俺も誘われたが断固拒否をした。
みゆきと一緒にいたいけれど、流石に六歳児たちに囲まれて学園生活は無理だ。
それに俺はこれから十八歳まで、体と魔力をしっかりと成長させなければならない。
このまま成長したら、俺は間違いなくその頃みゆきに追い抜かれ、逆に力の差を付けられているだろう。
やはり俺は誰よりも上のチート能力者でありたい。
だから俺はまだまだ旅を続けるのだ。
そんなわけで二週間後、俺は再び旅にでた。
当面の目的は、南の大陸へ行って獣人たちに会う事。
まだ会った事がないわけで、一度話がしてみたいのだ。
神武国の事もあるからね。
お供は環奈と風里、そして金魚。
普段出てこないが洋裁や、一応標準語練習中の陽菜もいる。
キャッツは相変わらず風里にべったりだけれど、最近は俺たちとも少しは話すようになったかな。
とりあえずみんな良いヤツだ。
「南の大陸に行くには一度西の大陸に戻るわけだけど、転移魔法で四十八願領までは楽に行く事もできるが‥‥」
「もう急ぐ必要もないのじゃろぅ?」
環奈はまだまだ強い魔物との出会いを期待しているんだよな。
「普通に歩いて行ってもいいアル」
風里は人間からも尊敬される英雄だ。
「私も有栖川領内でずっと暮らしてましたから、外の世界をじっくり見てみたいんだよ!」
金魚は仲間だけの時は幽霊状態でフワフワ浮いて楽そうだ。
「そうどすなぁ~ピヨ!」
「いやそこは『そうだピヨ』でいいぞ」
「難しい‥‥ピヨ‥‥」
陽菜はやっぱり標準語というか、現在鳥言葉特訓中。
「別にしゃべり方なんて何でもいいじゃねぇか」
キャッツは風里以外に興味は無し。
そして洋裁は‥‥。
「グーグー」
相変わらずナイフのまま寝ていた。
さてこの先どんな奴らに出会えるのか。
どんな敵が現れるのか。
みゆきと一緒じゃないのは不満だけれど、これからの旅は戻れる時にはホームに戻るつもりだし、資幣が学園の教師をする事になっているから心は傍にある。
それにどうせ俺たち不死なんだから、人生先は長いしね。
「じゃあのんびり行くぞ!」
俺たちの本当の旅は今始まった。
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