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此花策也は賢者

困難に対処する為に必要なもの、それは知識と知恵だ。
その知識と知恵を得られる最高の手段と言えば、それは本を読むという事になる。
多くの先人が残してくれた本には、とにかく沢山の知識と知恵が詰まっているのだ。
学校の勉強なんてそこそこでいい。
テストで良い点なんて取る必要もない。
その代わり、本を千冊、一万冊と読んだ方がよっぽど為になる。
だから俺はこの世界に来て、まず最初に本を読み漁ったのだ。
そして今、俺は再び本を読み漁る毎日だった。

伊集院航路の開通によって、世界は勝ち組と負け国がハッキリと別れ始めていた。
それを阻止するべく、俺は管轄領内で動き出した。
まずは千えるに能力使用の許可を取ってから、政府紙幣を発行した。
此花領本土と神武国本土、他は町ごとに任意で行った。
謎乃王国も含めて、多くの町で俺の提案は受け入れられた。
まず、その領内に住む全ての領民に二十万円分のお札を配る。
お札は俺が千えるの能力を使って作ったそれと分かるものだ。
これをお金として使い、その年を越してから役所に持って行けば、通常の現金と交換できるようにした。
更にこれは来年も配ると約束しておく。
こうする事で、少なくとも来年まで此処から出て行こうとする者はいなくなるだろう。
いても極僅かなはずだ。
此花、神武、謎乃領内に民をとどめ、更に増やし、尚且つ輸送コストの上昇によるインフレにも対応し、景気の向上も図れる一石四鳥の政策と言えるだろう。
防衛費は自前で稼いでいるわけだし、そもそも税金なんて取る必要もほぼない。
だったらそれを返す事で我が領内は魅力的な場所となるはずだ。
ちなみに愛洲領内でも似たような事を始めた。
これで当面の懸念は払拭できた。
「問題は新航路の建設なんだよな」
俺はとにかく本を読み漁っていた。
『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』って言うからね。
記述が残っているものが歴史なのだから、歴史とは本の事なのですよ。
なんてね。
とにかく此花領内全ての図書館を見て回るのだ。
仲間たちにも協力してもらう。
探すのは、最大規模の船でも使える転移ゲート、或いはそれに類する何かを作る為に必要な方法が書かれた本。
単純に沢山の強力な魔石を集めるって手もあるが、十年かけてもそう多くは集められなかった。
本気で集める為だけに頑張ったとしても、最低数年はかかると予想される。
更に、仮に作れたとしても維持が大変だ。
維持しやすくするためには更に多くの魔石が必要になり、十年かけてもそんなものは完成しそうにない。
アルカディアの魔法道具研究グループも、航路を作る為のアイデアについては提示できる。
ても、結局魔力供給と維持がネックになっていた。
それで最後に乱馬を訪ねたら、昔そういう事を考えていた人が書いた本があるという話を教えてくれた。
だから片っ端から本を読んで探すしかなかった。
「これで此花領内の本は全てか」
「本当にあんた読むのが早いわね」
「見て記憶しているだけだよ。それを全ての思考で分担して読んでいるんだ」
つまり俺が読む速度の百倍で読む事ができる。
見るだけならもっと早いし、他の連中の視覚も共有しているから更に早く本を確認できた。
謎乃王国内にある図書館はミケコとうららの視覚から情報が入ってくるし、伊集院や有栖川の領内へも天照兄弟などを派遣している。
だけど今の所見つからなかった。
「リンは何処か本が沢山ありそうな所知らないか?普通の図書館だと割と似たり寄ったりなんだよな」
「そうね。世界一大きな図書館って言えば武田王都の図書館かしら。武田が隠している本もあるらしいし、この世界の一般的な本は全て集まっていると云われているわ」
「武田か‥‥」
武田と言えば、常に上杉と戦争をしてる国というイメージだ。
昔ミケコが暗殺をしていた頃に武田の姫さんを殺した事があるんだよな。
それによって今も戦争が続いている国。
別に責任を感じる必要はないけれど、どうなっているのか一度確認しておきたいと思っていた国だ。
「一度行ってみるか‥‥」
「一般的な本は見せてもらえると思うけど、おそらくそこには無いと思うわよ」
「隠している本ってのが気になるな。そちらも見せてもらえないか交渉してみるさ。じゃあ行っている!」
俺は武田の王都まで瞬間移動した。
この辺りには何度も過去に来た事がある。
俺はすぐに図書館に到着した。
「確かにでかい図書館だ。ここなら何でもそろってそうだ」
とりあえず俺は菜乃と妃子を影から出して、一緒に中に入ってみた。
中でも住民カードの確認が必要なようだった。
盗まれたりしないようにしっかり管理されているんだな。
受付でカードを出すと、当然受付にはビックリされた。
「ダイヤモンドカード?此花策也王ですか」
「ああそうだよ。別にかしこまらなくていいよ。王様なんて戯れにやっているだけだからさ」
それはそれで問題発言かな。
本当の事を言うのも時と場所を選ばないと駄目かもしれない。
とりあえずカードの確認は終わって、金属探知機のような所を通った後、ナイフだけは外してくれと言われたので受付に預けた。
さて、一気に読むぞ。
俺は人が少ない所を選んで、複数の本を一気にめくってゆく。
左右の目とバクゥの目も合わせ三倍早く記録できるぞ。
更に菜乃と妃子にも見るだけでいいから本をめくらせた。
「読まないでいいから楽だけど、全然面白くないのです」
「そうなのね。何か面白い話をしてほしいのね」
「まあ見てればいいだけだから、話でもしながら作業をしていくか」
「賛成なのです」
「早く面白い話が聞きたいのね」
面白い話と言えばアレしか思いつかないな。
「昔々、黒い狐がいました」
「そんな狐いないのね」
「間違いなく魔獣なのです」
「おい!いきなりツッコミとかいらないから」
「それは狐のセリフなのね?」
「変な事を言う狐なのです」
「くっ‥‥」
これでは下手な事が言えないな。
とにかく話を進めよう。
「僕はどうして真っ黒に生まれてきたんだろう」
「それはそういう狐だったのね」
「多分|墨汁《ボクジュウ》の池に落ちたのです」
なんでこいつ墨汁なんて知ってるんだ?
「僕が黒いのは生まれつき、普通の狐色になりたいよ」
「我がままな狐なのです」
「むしろ黒の方が格好いいのね」
まあ俺も黒の方が好きだけどさ。
だから転生してきてしばらくは黒に近い色の服ばかり着ていたんだ。
最近はこの卵色のフード付きスウェットが楽だからこればかりだけどさ。
汚れが勝手に落ちる魔法が付与されているから、汚れも付かなくていいんだよね。
そもそも黒ばかり着てたのはその辺りが理由だったんだよ。
「ある時狐の前に神様が現れました」
「そんなに簡単に現れないのね」
「私も見た事がないのです」
みゆきがいるだろ。
他にも闇の神だけどうららや夕凪だって神なんだぞ。
自称神の兎白だって会った事あったよな。
「あなたの願いを一つだけ叶えて上げましょう」
「はいはい!百億円欲しいのです!」
「私は策也タマをペットにしたいのね」
「なっ!‥‥」
なんて願いを持ってやがるんだ。
妃子は俺のペット確定だな。
「僕は、この体の黒い色を落としたいです」
「勿体ない願いなのです」
「この狐バカなのね」
まあ確かに微妙な願いだけどさ、菜乃の願いだって夢がないし、妃子の願いだってバカだろう。
転生前の世界だと『ドラちゃんの道具』ってのが定番だったよなぁ。
「分かりました。色を落として差し上げましょう」
「願いは三つにしてほしいのです」
「改善を要求するのね」
別にお前の願いが叶う訳じゃないぞ。
つか三つの願いとか、あのアニメだったらそうだったな。
「狐の体の色はドンドン落ちて行きました」
「やっぱり墨汁だったのです」
「墨汁だったら簡単に落ちないのね」
「きっとそうなのです!」
「違うのね!」
こらこら喧嘩をするな。
もう完全に本を見るの忘れてるだろ。
「狐の体は真っ白になりました」
「色が落ちすぎなのね」
「きっと漂白剤を使ったのです」
だから何故お前はそんな言葉を知っているんだ?
「顔も体も手も足も、『尾も白い』面白い狐になりましたとさ」
「何処が面白い話なのね?」
「可哀想で全然面白くないのです」
「・‥‥・‥‥・‥‥うがぁ!」
こいつらをまともに相手しようとした俺が間違ってました。
俺は図書館の人に分からないように、梅影姉妹にプロレス技でお仕置きしておいた。
とはいえ一応本は順調に消化し、情報が載ってそうな本は概ね目を通せたと思う。
しかしざっと見た所、求めているような情報はなさそうだった。
やはり隠している本ってのを見てみたいな。
隠し本が置かれている部屋に忍び込むのは容易いが、それなりの警備はされているだろう。
万一俺だとバレたら国の恥でもある。
なんとか見せては貰えないだろうか。
多分あの立ち入り禁止になっている通路の向こうにあるんだろうなぁ。
「あの、此花策也王ではありませんか?」
いきなり俺に話しかけてくる女性がいた。
割と身なりがしっかりとしているから、貴族か王族、或いはここの図書館の館長といった所だろうか。
黒髪の可愛い系お姉さん的な人だった。
「そうだけど、君は?」
「私、|武田松姫《タケダマツヒメ》と申します」
王族かよ。
つか一瞬偉い人だって思ったけど、俺は王様でしかも有識者による世界ランキングは第七位の国の王なのだ。
(毎年年始に出されるランキングじゃないよ)
だから毅然とした対応をしないとな。
「武田松姫‥‥ねぇ。どっかで聞いた事がある名だな。ああ、殺された菊姫の姉ちゃんか!」
ヤベェ、ちょっと軽すぎる発言をしてしまったよ。
毅然と話すって難しいね。
「妹をご存じでしたか。アレはとても悲しい事件でした」
「そうだね。せっかく上杉との戦争を終わらせるチャンスだったのにね」
「えっと‥‥終わらせる事ができたかどうかは分かりませんが‥‥。所で一国の王がこんな所でどうされたのですか?」
戦争、終わらせる事ができたんじゃないのか?
つか王族が聞いてくれたこれはチャンスじゃね?
「あちらにある隠し本とやらが見たいんだけどさ。見せてはもらえないだろうか」
俺は立ち入り禁止になっている通路の向こう側を見ながら言った。
「えっ?あそこの通路の向こうは‥‥エッチな本があるんですが‥‥見たいのですか?‥‥」
おいどうするよ。
思いっきりヤバい人と思われたんじゃね?
「策也タマ不潔なのです」
「エロ策也タマね」
俺は梅影姉妹の頭を小突いた。
「暴力反対なのです」
「やるならプロレス技にするのね」
俺は改めて妃子に|卍《マンジ》固めを極めた。
そしてそのままの体勢で松姫との会話を続けた。
「スマンあの通路は間違いだ。武田が隠し本を持っているって聞いてな。もしもあるならそれらを見せてもらいたいんだ」
「ギブギブ!」
妃子がバタバタとしていたのでリリースしてやった。
「隠し本ですね。一瞬此花王もそうなのかと誤解する所でした」
つまり武田の王はエロ本が大好きなのかもしれない。
つかこの世界のエロ本ってどんなだろうな。
今度機会があれば探してみよう。
「それでどうだろう。見せては貰えないかな?」
俺がそう言うと、松姫は少し考える仕草をした。
これはもしかして可能性があるか。
「一つ、お願いしてもよろしいでしょうか」
「お願い?」
「そうです。それができるのなら隠し本、好きに見ていただいて構いません」
「マジで?そんな簡単にいいの?」
「簡単じゃありませんよ。お願いはそう簡単にはできない事ですから」
そう簡単にできないお願いを言って、見るのをあきらめさせる‥‥って感じじゃないよな。
本当に願いが叶うなら、大切な隠し本だけど見せてもいいって所か。
「聞きましょう!そのお願いとやらを」
「はい。話すのは簡単な願いです。とにかく上杉との戦争を辞めさせてほしいのです」
はいはいなるほどねぇ。
そりゃずっと戦争状態とか、金もかかるわ死人も出るわでろくな事ないだろうからな。
「でも戦争なんて簡単に辞められそうなんだけどな。この両国、もはや戦う理由なんて無いって聞いてるぞ?」
「はい、理由なんてないのです。でも何故か上杉が攻めて来るのですよ。あれ?そういえば此花王は少し|上杉賢神《ウエスギケンジン》に似ていますね」
「そうなのか?」
上杉賢神と言えば上杉王国の王様だな。
見た事はないが名前だけは知っている。
人類最強の魔力を持った賢人なのだそうだ。
賢人には相応の魔力が宿ると云われているが、魔力が無くても千えるのように賢い奴もいるから一言でそうとは言えない。
ただ、何かを悟った者には必ず魔力がついてくるとも云われており、上杉はそういう家系の典型だと歴史書に書かれていたのを見た事がある。
「私は似ていると思いました。ただそんなにハッキリと見た事はないので何とも言えませんが、感じる雰囲気がとても近いと思います」
上杉ねぇ。
俺は織田家男系の血脈で、朝倉の血も流れているらしいから、流石に上杉もってのは考えられないよな。
「まあそれはいいや。それでこの戦争を止めたら隠し本を見せてくれるんだよな」
「はい。武田の名に懸けて約束いたします」
「よし!ならばすぐに止めてくるか」
この建物は結界によって瞬間移動魔法が封じられているな。
よくあるダンジョンのようだ。
仕方がないので普通にまずは建物から出よう。
「あのぉ‥‥今日は時間も遅いですし、戦いも終わっていると思いますから、止めるのなら明日の方がよろしいかと‥‥」
「そうだね。もう遅いよね」
気が付けばかなり時間が経っていた。
「じゃあ明日止めるから、出来たらまた此処にくればいいか?」
「はい。この時間くらいまでなら、受付に言ってもらえれば対応してもらえると思います」
「了解!」
「あっ‥‥それと、上杉もお父さんもとっても強いので、強いお仲間さんも一緒に連れて行った方が良いと思います。あの人達は人類最強ですから」
人類最強か。
実際に見ている娘が言うのなら多分間違いなく強いのだろう。
ただ勇者よりも強い事はないと思うし、最強はあり得ないと思うけどね。
松姫は強い仲間を連れて行けと言った。
おそらく俺の仲間たちを映像で見た事があるのだろう。
そしてその仲間ならなんとかなると思った。
だったら俺一人でも問題ないはずだ。
しかしこの言い方だと、夕凪や敵のアザトースなんかが普通の人間じゃないって見抜いているようだな。
触れる事ができれば確認できるんだけど、流石にいきなり触る訳にもいかないよな。
そう思った時、妃子がいきなり後ろから飛び蹴りを背中にかましてきた。
「さっきのお返しなのね!」
これはもしかしてチャンスじゃね?
俺だとここからどうとでも回避できるけれど、この不可抗力を利用して松姫にちょっとボディプレスをかましていいかな?
「いいともー!なのです!」
なんでお前は俺の心の声を拾えたんだ?
でも俺はそうするのです。
俺は松姫にぶつかり押し倒すように倒れた。
「いやぁ~申し訳ない。家の子が変な悪戯しやがりまして。ちゃんと叱っておきますから。ってええー!!」
手が、胸に胸に当たって掴んだ状態になっているんですが?
そんな事するつもり全く無かったんですけど?
これじゃベタなエロアニメじゃないか。
俺は瞬時に手を放して立ち上がり、手を差し伸べた。
「立ち上がれますか?お嬢さん」
完全に動揺してキャラ変わっちまったよ。
「は、はい」
松姫は俺の手を取って立ち上がった。
「責任とってくださいね」
「えっと‥‥俺もう結婚して妻も子もいるんですが‥‥」
「酷いです‥‥」
「妻と相談してみます」
「冗談ですよ。問題ありませんから」
そういう松姫は結構可愛かった。
あれれ?ちょっとだけ好きになったかも。
いやいやいやいや、俺にはみゆきがいるのだから、浮気は絶対にしないのだ。
最悪の場合は弟の汽車を差し出して勘弁してもらおう。
でも能力が分かったよ。
こんな能力もあるんだな。
松姫には二つの能力があった。
一つは武田家の能力だと思われるが、鉄壁の守りだ。
どんな攻撃にも耐えられる守りを固める能力。
もちろん力量以上の事はできないが、これはかなり戦闘では役に立つだろう。
もう一つは面白くて、能力を得た者は第三の目が開眼する。
俺は既にバクゥの目を持っているので、それがそのまま使われるようだな。
目を閉じた普通の時は、他人に自分の存在を感じづらくさせる事ができるようだ。
もちろん能力を使わない事も可能ね。
逆に目を開けると、その目で見た相手の正体が分かる能力。
やはり松姫は俺の仲間たちが人間ではない事を見抜いていたようだな。
ただしそんなに正確に分かる訳ではなさそうだ。
コッソリ妃子を見てみたが、普通の人間じゃないと分かっても、それ以上の事は分からなかった。
「それじゃ一旦帰るよ。明日吉報を待っていてくれ」
「はい。期待しています」
こうして俺は一旦マイホームへと戻った。
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