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設置型爆破魔法装置に対処せよ!

国家の役割と言えば?
何度も言っているが、それは『国家国民の生命財産を守る事』である。
ではその為には何が必要なのだろうか。
転生前の世界では四つ云われていた。
それは『軍事力』『経済力』『外交力』『|知力《インテリジェンス》』である。
※DIME(国家安全保障)で調べてみてね!
軍事力は国家国民を守る直接的な力だから、他国が存在する以上は必ず必要になってくる。
その軍事力を支えるのが経済力だ。
軍事力も経済力も外交を上手く進める為に必要なものであるから、逆に考えて外交力が必要と云うのも分かるだろう。
そしてそれらすべての力を上手く使う為に必要なのが知力だ。
情報を集め、相手を知り、どうすれば国家の役割を最高の形で果たす事ができるのか。
馬鹿な国は亡びるのみである。

俺は影の中で必死に魔導装置を解析していた。
複雑に絡み合った術式は、俺の知識だけでは解読できない。
魔法記憶で保存してある知識も掘り起こし、順番に一つずつ解明してゆく。
簡単に言えば、ネット検索しながらテストの問題を解くような感じだ。
「なんとか残り時間が分かったぞ。この辺りの時間で今日の夜十時に爆発予定だ」
「それなら策也タマなら余裕でなんとかなるのね」
「そうなのです。最悪海の底に転移させるのです」
二人の言う通り、このくらいの大きさなら瞬間移動魔法で何処にだって飛ばせる。
魔界に通じるような海の底だって何度か行っている訳だから、そこに飛ばせば問題はない。
そんなわけで俺は余裕で解析を続けるのだった。
少し陽が赤くなる頃、ようやく解析が終わった。
「いくつか何の為に魔力を必要としているのか分からない所もあったけど、同じ物は作れそうだ」
「同じ物を作るつもりなのね?」
「違うよ。作れるって事は弱点も分かるって事さ。つまりいざって時に止める方法ももう分かるんだよ」
と言っても、どんな魔法が発動するのか分からない所があるから、確実には分からない。
おそらくランダム性もありそうだ。
「じゃあ止めておいた方がいいのです」
「そうしたいが、ハッキリとはまだ分かっていないんだよ。ここに赤い印の付いた魔石と青い印の付いた魔石があるだろ?どちらかを壊せば止まるが、逆だと数秒以内に爆発するんだ」
「そうなのね。だったら早く渡してしまうのね」
正直既に動いている時限式爆弾なわけで、渡すのもそれはそれで恐ろしい。
瞬間移動魔法が使える奴はほとんどいないけれど、全くいない訳じゃないからな。
俺なら確実にどの町だろうと爆破できる自信がある。
スバルのように常に結界で守られている町以外なら、だけどね。
とにかくこんな物は作っちゃいけないんだ。
とは言え悪い奴がいる以上、抑止力も必要な訳で。
本当に世の中理想通りとはいかないもんだ。
俺は待ち合わせの場所へと移動した。
そして装置を影から出して孟徳を待った。
陽が沈む頃、孟徳が馬車を引き連れてやってきた。
「待たせたようだな」
「いや、俺も今来た所だ」
クッソ!
これは相手が女の子の時に言う台詞なのに、男相手に言わなければならないのはなんだか納得がいかない。
「それが装置だな。確認させてくれ」
「どうぞ」
俺は覆っている布を取り去って装置を見せた。
「確かにこれだ。みんな、コレを馬車に積み込んでくれ!」
孟徳が部下たちにそう命令していた。
あと四時間でこの装置は大爆発する事になる。
こいつらがこれを悪用しようと考えているようには見えない。
でもどうするつもりだろうか。
船が用意してあれば、薩摩の内海の真ん中くらいには持って行けるだろう。
或いは誰も住まない場所まで移動も可能か。
でもこの余裕を見ていると、孟徳たちは四時間後に爆発する事を知らないと思える。
こりゃしばらくこいつらがどうするか見守る必要がありそうだ。
「それじゃ、確かに渡したぞ?」
「ありがとう此花王。助かったぞ」
いやまだ助かってないと思うんだけどな。
このままじゃ四時間後に死ぬぞ?
俺は手を軽く振ってから空へと上がり、数キロ離れた所で地上に下りて影に入った。
そして再び孟徳の元へと戻る。
装置を積み終わった孟徳たちは、馬車に乗って再びエフリコギの町の方へと戻るようだった。
これでおそらく人の少ない所へ持って行く選択肢は消えたかな。
でもエフリコギの町には大きな港がある。
海に持ち出して捨てる可能性は残されていた。
或いは瞬間移動魔法によって何処かに捨てる事も考えられるが、この可能性は想定しない方がいいだろう。
仮にそうだとして、ギリギリまでそれを期待するのは自殺行為だからね。
そうではなかった時の時対応が難しいし、飛ばされて困る所に飛ばされたら対処できないのだから。
町の近くまでくると、方向を少し変えた。
ドンドン人が入らない場所へと向かってゆく。
やっぱり人がいない場所で爆破させるのか?
だったら最初から町から離れた方向へ運んだ方が良かったのではないだろうか。
馬車は森の中へと入っていった。
するとすぐに廃屋のような屋敷が見えてきた。
人が住んでいる様子ではないので、おそらくは孟徳たち海の嵐のアジトか何かだろう。
馬車はその前で止まった。
「装置を運び出して中に入れろ!」
装置をこの建物の中に?
転移ゲートでもあるのだろうか。
俺は影を移動しながら中へと入って調べた。
特に何も見つからない。
ただのボロい屋敷ってだけだ。
装置も部屋の一室に運びこまれただけで、特に何かをするつもりはないようだった。
孟徳は住民カードの通話機能を利用して話を始めた。
「こちら三番だ。ターゲットを確保した」
三番ねぇ。
動いているチームが他にも最低二つはあるって事だろうか。
そしてターゲットってのは設置型爆破魔法装置だろうな。
「明日の夜にポイントNに届ければいいんだな?了解した」
明日の夜だと?
それじゃ完全に爆発しているぞ?
こいつら分かってない。
仮にここで爆発したら、エフリコギの町に少なからず被害は出るだろうな。
どうする俺。
この爆破装置の事を知っていると思われたら、誰かから狙われる可能性とか無くないか?
いや、既に何かしら知っていると思われているだろ?
でも孟徳ならその辺り依頼者に話さないでいてくれるかも?
とりあえずコッソリと止める事ができたらな。
そうだ。
あの政府機関の奴らがコレを持っていて、おそらく爆破時刻を設定したのもそいつらなんだ。
止め方を知っているかもしれない。
それに俺、そもそもそっちの犯人探していたんだったよ。
主目的を忘れてたわ。
「菜乃、お前は此処でこのまま監視を続けておいてくれ。俺は妃子を連れてちょっと町の政府機関の建物を調べてくる」
「いやなのです。こんな所で一人にしないでほしいのです」
「じゃあ妃子‥‥」
「私も嫌なのね。一人は怖いのね」
まだ爆発はしないっちゅーの。
でも絶対ってのはあり得ないよな。
此処に置かれた装置は何時爆発するか分からないと思って考えるべきか。
俺は大聖を召喚した。
つまり元妖精霧島を召喚し大聖に変化させたって訳ね。
「じゃあ大聖と妃子で調べに行こうな」
「策也タマがいてくれるなら安心なのです」
こうして大聖として召喚された俺は、妃子を連れて政府機関を調べに行くのだった。
本体の俺が一番万一の時に対応が可能だからね。

大聖の俺は町の政府機関内に潜入した。
そんなに人はいなかったが、みんなピリピリとした雰囲気だった。
「何度も申しましたように、ナンバーファイブは姿を消しております!‥‥ええ、ナンバーファイブの能力で記憶も痕跡も残っていませんから、気が付いたら装置は無くなっている状態でした」
あの神爺さんはナンバーファイブっていうのか。
闇の神を蘇生した奴が最低五人はいるのだろうな。
つかこいつら、普通に住民カードの通話機能使ってるんだな。
薩摩はできたばかりの国で、こういう所はまだインテリジェンスが足りないのだろう。
「はい。既に今夜十時の爆破設定が成されています‥‥現在捜索はしていますが、町の中と周辺二キロでは見つかっておりません」
周辺二キロか。
おそらくあの爆破装置で破壊できる範囲は半径二キロくらいなのだろう。
とはいえたとえ五キロ離れていたとしても、十年前の設置型爆破魔法の威力と同じと考えたら町にはかなりの被害が出る事は必至。
更に威力が増していたら大勢の死者がでるんじゃないだろうか。
「妃子、建物内を手分けして探すぞ?もしかしたらあの装置の説明書みたいなものがあるかもしれない」
「分かったのね。私が一階を探すから策也タマは残りをお願いするのね」
「お、おう!」
妃子が指示してくるとは、なんだかんだ成長しているのかな。
って、この建物五階まであるんだが‥‥
しかも一階には部屋なんかほとんどないし、全くやる気ねぇー!
でも全くやらないよりは成長したよな。
俺は自分を納得させ、部屋を片っ端から探していった。
一時間ほど探し回ったが、結局何もみつからなかった。
駄目か‥‥
とりあえず妃子と合流するか。
『妃子、今どこだ?合流しよう』
『ん?‥‥ようやく終わったのね?一階入り口近くの影にいるのね』
『そうか。じゃあ今からそっちに行く』
つかあいつ寝てたのかよ。
全く、一階くらいはちゃんと調べてくれたんだろうな。
俺は影を渡って指定の影まで移動した。
影の中には、ゴロゴロと転がる妃子と、何か本のようなものがあった。
「・‥‥・‥‥・‥‥!みつかったんなら先に報告せんかーい!」
俺は妃子にボディプレスをかましてたたき起こした。
「みつけたのに怒られたのね?」
「いや、みつけた事はブラボーだ!よくやった!」
「褒められたのね」
「でも、俺が無駄な時間を過ごしてしまっただろ!ちゃんと報告してくれ!」
「報告?」
妃子は人差し指を立てて自分の唇にあて、首をチョコンと十度傾けた。
むむ、ちょっと可愛いぞ。
「か、かわい子ぶっても駄目だからな」
まあでも今回は許そう。
「ごめんなさいなのね」
「うむ。もういいよ‥‥」
俺は頭をポンポンと叩いた。
「策也タマはチョロいのね」
クソこいつ‥‥
「あ、そうそう、今の俺は大聖だからな。人前で呼ぶ時は注意してくれよ」
「分かってるのね」
多分分かってないな。
一緒に影から出るのは避ける事にしよう。
さてとにかく説明書だ。
俺は妃子の見つけた本のような紙の塊を開いてみた。
ビンゴだな。
なるほど、魔石に触れて魔力を軽く送る事で操作できるのか。
時間設定は、なるほどなるほどそうるすのね。
俺は与えられたおもちゃの説明書を読む子供のように夢中になった。
本体の俺は送られてきた映像を魔法記憶へと記録してゆく。
大聖と同じ気持ちで夢中になっていた。
「ふぅ~最後まで読んだぞ。結局止めるのはイチかバチかの二択かよ。起動自体は難しいが、動き出したらもう止められないようにしているようだ」
「そうなのね。じゃあそろそろ菜乃の所に戻るのね?」
「いや、まだやろうとしていた事とか全然だし情報を見つけてないだろ?」
「でももう爆発寸前なのね」
俺は魔法で時間を確認した。
あれれ?あと十分で爆発時間なんですけど。
「戻るぞ妃子!」
俺は装置の説明書を影の外に放り出して慌てて戻るのだった。

さて本体の俺だが、どうしようかな。
隣では菜乃が眠っていた。
俺が説明書を見るのに夢中になっていたからな。
マジでどうする?
このままだと孟徳たちが死ぬぞ。
この辺り一帯が消滅し、町でも死者が数多く出るだろう。
まずは孟徳たちを逃がすか。
俺は手紙を書いて逃げてもらう事にした。
「オマエラキケン、バクハツハジュウジダ」
なんだか電報かダイイングメッセージのようだが、まあいいだろう。
俺はその紙で紙飛行機を作って影の中から飛ばし、孟徳の頭にぶつけた。
「ん?なんだ?誰だこんなものを作って俺にぶつけたのは?」
「知りやせんぜ?」
「俺も知らない~」
「全く、誰の悪戯だ‥‥」
孟徳は紙飛行機を丸めてゴミ箱に捨てた。
ちーがーうーだーろー!
ちゃんと読めよ。
既に残り七分なんだぞ。
大聖たちが影を渡って帰ってきた。
「ご苦労妃子。説明書を見つけたのはお手柄だぞ!」
俺はそう言って大聖を自分の中へと戻した。
「でもさっきは怒られたのね」
「それは大聖だからだ。俺は心が広いから誉めてやるぞぉ~」
俺は妃子の頭を撫でまわした。
こんな事していたら残り時間はあと六分か。
現実逃避している場合じゃないぞ。
最悪瞬間移動魔法があるからなんとかなるだろうけれど、きっと装置が無くなっていたら孟徳たちは怒られて報酬も貰えないんだろうな。
こうなったら正攻法で突破するぞ。
俺は建物の正面に移動して、木の陰で影から出た。
そして屋敷に向かって走ってゆく。
入口にいる番兵に俺は伝えた。
「大変だ!!孟徳!あの装置がヤバい事が分かった!早く処理しないと全員死ぬぞ!」
「ん?此花策也?どうして此処が?」
「それどころじゃない!早く孟徳に伝えてくれ!あの装置はあと五分で大爆発する!」
「何を‥‥」
「死にたいのか!?俺は今、政府機関の建物内を調べていたんだが、今夜十時に爆発すると分かったんだ!」
「な、な、なんらと?ちょ、ちょ、ちょっろまれ!」
番兵はそう言って一人が建物内へと入っていった。
早くしろよ。
つか伝えた所で孟徳には対処不可能じゃないだろうか。
とりあえずみんなを逃がしてから、俺が対処すると言ってどこかに飛ばすしかない。
「おっ!こんな所に此花王がいるぞ?どういう事だ?」
「怪しい!まさかここにアレがあるんじゃないか?」
こんな時に薩摩の政府機関の連中かよ。
「ちょっと噂で聞いたんだが、今晩十時に大爆発する爆破装置が此処にあるって聞いてさ。ヤバいから伝えに来ただけだ」
「アレが此処にあるのか?」
「おっ!策也王どうしたんだ?門番が慌てて呼びに来たけど、何かの呪文みたいな事言って何言ってるか分からなかったんだが」
あの門番、焦り過ぎてちゃんと伝えてないのかよ。
「アレは海の嵐のリーダーだ!」
「海の嵐がアレを持って行った可能性があると聞いてるぞ!」
「なんだ?薩摩の政府機関の連中が何故ここに?」
「今はそれどころじゃねぇ!!あと二分で爆発だぞ!」
俺の言葉に、一瞬みんな止まって冷静さを取り戻していった。
「そ、そうだ!あの装置はあと二分で大爆発を起こす。それが此処にあるんだな?」
「ある‥‥というか、あの装置は爆発するのか?」
「その通りだ。爆破解除には、赤い印のついた魔石を殴って壊す必要がある」
そうなのか。
俺の解析だとランダムっぽかったし、説明書にも書かれていなかった。
でもこいつらが言うのだから間違いないだろう。
「俺が解除するから急いで案内してくれ!」
「分かった」
敵同士が協力する姿は美しきかな。
あと一分くらいだけど、ギリギリ間に合いそうだな。
俺は政府機関の者たちと孟徳の後に付いて行った。
部屋に置かれた爆破魔法装置は、爆発寸前といった感じで真っ赤に光を発していた。
「間に合うか?」
「大丈夫だ。えっと‥‥この赤い印の付いた魔石を‥‥殴り壊せば‥‥えい!」
政府機関のおっさんのコブシでは、魔石は壊れなかった。
その程度で魔石が破壊される訳ないだろう。
「駄目だ。俺の力じゃ壊せない。誰か魔石を破壊できる奴は?」
「俺に任せろ」
孟徳なら大丈夫だな。
かなり強いから魔石くらいアッサリだ。
あと十秒だけど間に合ったな。
孟徳が魔石を破壊した。
次の瞬間嫌な予感がした。
どう考えてもランダムだったよな。
そして今、猛烈にハズレを引いた予感がする。
俺は咄嗟に瞬間移動魔法で海中に飛ばそうとした。
あれ?装置が魔法を無効化している。
そういえば説明書に魔法等の効果をレジストする装置が付いているって書かれてあったな。
攻撃魔法だけじゃないのか!
ヤバいぞ、既に爆発動作に入っている。
このままではみんな死ぬ。
結界で守るか?
装置から感じる一気に増えた魔力量から、町もこれでは吹き飛ぶな。
俺はバクゥの目を使って時を止めた。
助かった、これは効くのね。
とは言えバクゥの目は魔力消費が激しい。
瞬間移動魔法の効かないこいつをどうする?
俺は装置に妖糸を絡めて持ち上げ、天井に向けて斜め四十五度の角度で投げた。
一番飛距離の出る角度だよね?
俺は投げた方向とスピードをだいたい計算し、ある程度海の真ん中に出たと思われる所でバクゥの目を閉じだ。
穴の開いた天井から眩しい光が飛び込んできた。
「うわっ!なんだ?何が起こった?」
「天井に穴が開いている!装置を外に出したのか?」
「爆発は止められなかったみたいだったから、俺が外に投げたよ‥‥」
「此花王が?」
「とにかく助かったのか?」
政府機関の連中はその場に腰を降ろした。
「助けてくれたのか」
「実は爆発するのは知ってたんだよ。だから装置を渡した後どうするのか後をつけてたんだが、一向に何もする気配がなくてな」
「そうか。ありがとう」
「みんな無事でよかったよ」
それだけ会話を交わした所で轟音が響いてきた。
百キロくらい先まで投げられたみたいだな。
風の魔法も使ってできるだけ遠くに飛ばしたし、おそらく被害は出ないだろう。
海の上に船があったら知らんけど、こんな時間だし大丈夫かな。
こうして俺たちは難を逃れた。
でも当然これだけ派手な爆発だ。
薩摩王国だけでなく、近くの国から確認されているだろうな。
ようやく爆風がやってきた。
命が助かった事を実感した皆は、誰も何も詮索せずこの場を去って行った。
俺もね。

その直後、俺の元に一つの報告が入ってきた。
中央大陸の国々が連合を組んで早乙女に宣戦布告をしたというものだった。
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