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2013年11月4日【月】19時44分48秒
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2013年11月4日【月】19時43分21秒
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ヤマトタケルの剣

『あいつはヤバい。洗脳も途中で完璧ではないんだ』
『でもちゃんと言う事を聞いているではありませんか』
『違うんだ。アレは洗脳効果によるものじゃない。単純に俺の事を父親だと思っているに過ぎない』
『だったらどうするのです?』
『誰かに倒してもらおう。父親と思われている間は多少無茶でも言う事を聞くだろう。有栖川には恨みもあるし、なんとかするように言えば戦いに行くはずだ』
『でも今の有栖川では力不足では‥‥』
『アルカディアは武力による領土変更を認めていない。戦いがあれば止めにくるはず』
『有栖川を助けに来るでしょうか?』
『有栖川で駄目なら、弱い国を攻めさせればいい。きっと此花策也が出て来る』
『此花策也に殺してもらうのですね?力が足りないようにも見えますが?』
『確かKAMIの祖先は日本武尊に殺されたはずだ。ヤマトタケルの剣を持ってな。奴の名前は武尊としよう。そのメッセージに気が付いてくれれば倒せるはずだ』
『ヤマトタケルの剣は今もあるのでしょうか?』
『何処かにあるはずだ。無ければこの世界は武尊の手に落ちて終わる‥‥』

一時は止まるかと思われた侵攻も、再びすぐに動き始めた。
長宗我部の意識阻害に多少足止めを食らったようだが、結局はすぐに侵攻されていった。
そこで俺たちは長宗我部と連絡を取り、最後の町になりそうな王都シバレルで迎え撃つ作戦を提案した。
流石の長宗我部も守り切れないと悟り、俺たちの提案は受け入れられた。
町に防御結界を設置し、みゆきたち防衛担当が町を守る。
勝てそうにない場合は、転移ゲートから速やかに退避できるようにもしておいた。
町には俺の魔力をパワーアップさせる者たちも集めてある。
前回の作戦との違いは、決め手が大和のソーラーレーザーからヤマトタケルの剣に変わった事。
そして俺の魔力も格段に上がっている。
それでも魔力では勝てないとは思うが、勝算は十分にあると言えた。
俺は何が何でも武尊を斬れば勝てるのだ。
向こうは魔法でこちらの魔法を抑え込みつつ、更に魔法で俺の魂を屠らなければならない。
こちらの魔法を抑え込めなければ、ドラゴンの英知によってヤバい攻撃魔法を抑え込む事ができる。
しかもそれが可能なのは、劉邦、妖凛、そして俺と三人いるのだ。
準備万端で俺たちは、ただ武尊が攻めてくるのを待っていた。
「雪景色はもう見飽きたのね。とっても暇なのね」
「そういえば妖凛はまだ面白い話をしていないのです」
「いや流石に妖凛には話せないだろ?」
(プルプルプル)
「えっ?話せるの?」
(コクコク)
本当に話せるのかな?
「でも、ウンコネタと俺の黒歴史は駄目だぞ?」
(コクコク)
ならばいいか。
「じゃあ妖凛よろしく」
(コクコク)
さてどんな話をしてくれるのだろうか。
つかそもそも妖凛は喋れないよな。
正確には恥ずかしがり屋で話さないだけなのかもしれないけどさ。
「これは私は三歳の頃の話です」
「妖凛が喋ったのね!」
「ビックリなのです。これだけで面白いのです!」
面白いって言うか、超絶驚きだよな。
「その日私は両親に連れられて遊園地に来ていました」
「もうそれだけでいい思い出なのね」
「私はそんな良い思い出ないのです。泣けてくるのです」
つかこの世界に遊園地なんてないだろ?
暗黒界には遊園地が存在したのか?
「私は大はしゃぎで、一人ジェットコースターに十回くらい乗りました」
「楽しそうなのね」
「私も乗りたいのです」
いやいや、普通三歳の子供はジェットコースターには乗れないだろ?
というかツッコミどころはそこじゃない。
なんてアクティブな三歳児なんだ。
「ただ毎回気持ち悪くなってゲロりました」
「辛かったのね」
「よく頑張ったのです」
だったら乗らなければ良かったんじゃないか?
両親はいったい何をしているんだ?
「そんな私を見て両親は言いました」
「なんて言ったのね?」
「多分ねぎらいの言葉を掛けたのです」
「お腹が空いただろ?もんじゃ焼きを食いに行こう、と」
「‥‥」
「‥‥」
それは食えないだろ?
そんなタイミングで両親は鬼畜かよ!
「丁度食べたかったので私は喜びました」
喜んだんかーい!
「流石妖凛なのね」
「両親に辛い所は見せないのです」
妖凛なら普通に喜んでた気もするな。
「食事をする為、私たちは一旦遊園地を出て月島に行きました」
「月島のもんじゃは美味しいのね」
「私も月島行きたいのです」
この世界に月島なんてないぞ?
つか絶対暗黒界にも無いだろ?
だいたい妃子と菜乃が何で知ってるんだ?
「国際線を乗り継いで、A地点からB地点まで行く間に、私は既に恋をしていました」
「そうなのね菜乃さん」
「ちょっと待ってほしいのです妃子さん」
なんかもう話が無茶苦茶だぞ?
なんでもんじゃ焼きを食う為に海外まで行くんだよ。
遊園地は何処にあったんだよ。
「店に入ると、私はもんじゃ焼きを、両親は『ちょっと気持ち悪い』と言ってアイスクリームを頼みました」
「両親の気持ちも分かるのね」
「確かにそうなるのです」
だからなんでもんじゃ焼きを食いに行ったんだよ。
妖凛の好きなものを選んだのかな。
だったら両親頑張ったよな。
「私は土手を作るのが苦手です」
「難しいのね」
「私もすぐに決壊するのです」
だよな。
食べ慣れた人じゃないともんじゃ焼きって割と難しいよ。
「だから公園で粘土を掘ってきてそれで土手を作りました」
「嫌な予感がしてきたのね」
「私も感じるのです」
嫌な予感ってか、既にそれもう食べられないだろ?
「その粘土はなんだかとても臭い粘土でした」
「やっぱりなのね」
「予想通りなのです」
この流れは、やっぱりそっちに行ってしまうのか?
「よく見るとその粘土は‥‥うん‥‥」
「うん?なんなのね?」
「もうきっと予想通りなのです」
だからそのネタは駄目だって言っただろ!
「うーん、うーん!みたまちゃんの寝言は此処で終わりました」
「みたまの寝言やったんかーい!」
俺は思わずツッコミを入れずにはいられなかった。
つかどんだけ長い寝言なんだよ。
「つまりこれはみたまちゃんの話なのね?」
「でも夢なのです」
まさかの夢オチだったな。
でもなんだかリアルな感じがするのはどうしてだろうか。
「何にしても、妖凛はちゃんと喋れたんだな。なかなか面白かったぞ」
(コクコクテレテレ)
俺は妖凛の頭を撫でた。
「これからは普通に話してもいいんだぞ?」
(コクコク)
よく分からないけれど、自分の言葉は話さないようだ。
まあ以心伝心だからいいんだけどね。
何にしても十分時間は潰せただろう。
今までの流れなら、そろそろ武尊がやってくるはずだ。
空の向こうから、武尊の姿が近づいてきた。
妖凛はすぐにミンクのマフラーへと変わって俺の首に巻き付いた。
菜乃と妃子は俺の影へと潜った。
『みゆき、来たぞ!準備はいいか?』
『大丈夫だよ!じゃあ今から力を送るね!オラに力をー!』
いやオラやなくて、俺に力をくれないと駄目なんだけどな。
とは言えちゃんと魔力アップはされている。
役割に向かう姿勢よりも、ちゃんと役割を全うできているかどうかが重要なのだ。
救急や消防の隊員がコンビニでジュースを飲んでいるとクレームを入れる奴がいるけれど、大切なのは緊急時にちゃんと仕事をしているかどうか。
そしてそれに問題がある話はないのだから、コンビニでジュース飲むくらいはスルーしてやれよってね。
むしろ休みなしに働けというのも鬼畜過ぎるよ。
「またやられにきたか。今度は逃がさないぞ」
「果たして逃げるのはどっちだろうな?そっちこそ逃げようったって逃がさない」
みんなに魔力を貰ってはいるけれど、それでも相手の方が上かぁ。
でも俺の魔法は術式も改善されたし、妖精魔術への転用もできる所はやった。
決め手ではこちらが有利。
しかし不思議だなぁ。
正直ここで死ぬかもしれないのに、なんでか恐怖はないんだよ。
なんとかなる、そんな気がするんだ。
今日は空で戦う以上、みんなは最初から町にいてもらっている。
そこからパワーを送ったり、町を守るのが役目だ。
孤独な戦いだけど孤独じゃない。
そして近くには少女隊と妖凛がいる。
「さて、今日は遊ばず速攻で方を付ける!」
そう言った瞬間、武尊は一気に距離を詰めてきた。
速いけど動きが見えている内は俺の敵ではない。
一人で多くの魔法を封じている訳で、全てのリソースを俺との戦いに向ける訳にはいかないのだ。
妖凛なんかは、食らうと一発でご臨終になりかねない魔法も使えるしな。
みんなで一人をリンチしているようにも感じるけれど、タイマン勝負なんてできる相手ではない。
負けたら命が無いどころか、もしかしたらこの世界が終わる危険も感じる。
武尊からはなんというか人間らしさが感じられないのだ。
こいつが勝てば、いずれ世界を滅ぼすだろう。
勘だけどね。
「ちょこまかと、動きだけは素早いな」
「まあな。それくらい勝ってないと勝負にならないだろ?だから神様がそうしたんだろうさ」
「いい勝負をしたところで、お前の負けは確定している」
誰がそんな事決めたんだよ。
とか言いたいけれど、ぶっちゃけ余裕はない。
斬るチャンスを窺えばスピードで負けるし、結局逃げるなら山女ちゃんと同じ能力を使うしかないのだ。
攻撃しないで攻撃する方法はないか?
アレ?あるじゃん?
一心同体少女隊だけでは不安もあるけれど、今では妖凛も一心同体なのだよ。
さあそろそろ『世界の始まりの日』だ。
『|生命《イノチ》の樹(結界)の下で』力を送ってくれている皆と共に、俺はやってやるぜ。
ほらあの創世の歌が聞こえてきただろ?
一万年と二千年前から俺はみゆきを愛してきたのだ!
知らんけど。
俺は異次元収納から体に付く影の中へ、アダマンタイト製のヤマトタケルの剣を落とした。
帯刀しているのはダイヤモンドミスリル製のもの。
では行くぞ!
俺は全てのリソースを高速移動とタイミングに集中させた。
「速いだけでは怖くはないぞ?」
効いてる効いてる。
ちょっと怖いからそんな事を言うのだ。
では一気に行くぞ!
俺は隙をついて超高速移動した。
完全に武尊の背後を取った。
妖凛が俺が帯刀している剣を抜いた。
菜乃と妃子も剣を持った左右の手だけを、俺の体に付く影から出した。
「|第三の手《ジオ》!」
三人は同時に武尊を斬りつけた。
「うごぉ!な、何が起こったぁー!」
やったか?
いや、まだだ!
俺は異次元から残りの一本を取り出し、武尊の体内に感じる魂を斬りつけた。
捉えたか?
手応えはあった。
武尊の体が崩れて行く。
しかし次の瞬間、少し離れた場所にオリハルコンが集結してすぐに武尊の体を形成し始めた。
なんだと?
「ははは。今のは危なかったぞ。まさかそんな武器があるとはな」
手応えはあった。
これは‥‥魂の分割か。
俺にできる事はあいつにもできるって所か。
でもまだだ。
状況は圧倒的に俺たちに有利。
しかし次の瞬間、武尊は飛び去っていった。
「今日の所は引いてやる!しかし次は確実にお前を倒す!」
逃げたくせに偉そうだな。
アガレスの能力、逃亡者の引き戻しはできないか。
完全に魔法封じに全振りしてやがるよ。
でも、今回は完全に俺たちが押していた。
勝てる。
十分に勝てるよな。
しかし手の内を見せた後に撤退されたのは問題か‥‥。
当然次に来る時は対策をしてくる訳で。
『みゆき、敵は引いた。一旦防衛体制は解除だ』
『そっか逃げられちゃったんだね‥‥』
さて、こうなってくるとしばらく多くのメンバーは長宗我部のシバレルの町から離れられないか。
おそらく一度ここに来た武尊は、瞬間移動魔法でやってくるだろうから。
向こうは自分のタイミングで攻められるけれど、こちらはずっと警戒を怠れない。
次の戦いは間違いなく今回ほど上手くはいかないだろう。
今回仕留めきれなかったのは痛い。
次回は俺とみゆき、そして少女隊プラス妖凛で倒す心構えが必要だな。
とりあえず俺はガゼボへと戻るのだった。

武尊との戦いから三日が過ぎた。
その間ずっと警戒している訳で、正直辛かった。
少女隊たちとの面白い話も二順目に入ったが、テンションが上がらず全く面白くないのですぐにやめた。
そんな日の四阿会議の後、俺は一人ガゼボで考えていた。
武尊はおそらく何か対応してくるはずだ。
おそらくその準備をしているのだろう。
でもこちらはずっと警戒を続けていて、対応を考えるどころかまともに休めてもいない。
俺はいいんだけどさ。
少女隊や妖凛たちが眠れないなんて事もないんだけどさ。
意外と真面目なのが多いから眠れてないのがいるんだよなぁ。
こんなのが後三日も続けば、マジで俺とみゆきと少女隊たちだけで戦う事になるぞ。
対策もされて前回よりも弱るとか最悪じゃん。
とりあえずヤマトタケルの剣を後何本か作っておくか。
血塗られた剣の能力を妖精魔術にして、その剣にヤマトタケルの剣の効果を付与したりはした。
でもこの程度じゃ不安はドンドン大きくなるばかりだよ。
そんな時、やってきたのはいつもの走る金魚。
偶には空を飛ぶけれど、色は白装束に青い髪だ。
ピンクの金魚とは違うよ。
さて今日の金魚予報だが、慌ててはいるし驚いてもいる。
正直いいニュースか悪いニュースかは分からないな。
俺は機器の操作準備に入った。
「策也さん!た、た、た、大変なんだよ!梨衣さんが重要な情報を教えてくれたんだよ!」
おっと今日はニュースではなかったのか。
偶にこういうフェイントがあるんだよ。
でもこの慌てようはマジで重要な情報に違いない。
「どうした金魚。まずは座って落ち着け」
「おち、おち、落ち着いてはいられないんだよ。梨衣さんが教えてくれたんだよ」
「そうだな。よしよし。それは大変だったな。で、何を教えてくれたんだ?」
「落ち着いたんだよ」
早いなおい!
「九頭竜武尊が今何をしているかを教えてくれたんだよ」
「マジか!?」
つかなんで梨衣が?
「梨衣さんは有栖川の中ではあらゆる所に絡んでいたんだよ。もちろん領土が奪われた今でもネットワークが残されているんだよ」
「ほう」
「それで今九頭竜武尊は、有栖川の技術と資金を結集してヤマトタケルの剣を防ぐ為のフルプレートアーマーを作ってるんだよ」
なるほどそういう対応をしてきたか。
知らずに戦っていたら苦戦必至だったな。
「それでそれはもう出来上がるのか?」
「出来上がるまでにはまだ一週間はかかるって話なんだよ。だから今は休んでいてもいいんじゃないかって言ってくれたんだよ」
それは助かるな。
ヤマトタケルの剣を完全に止める為に、相当力の入ったアーマーを作っているんだな。
まあそれくらいやらないと、ダイヤモンドミスリルの剣は防げないか。
「という事は、攻めてくるのは早くて二十三日か」
「梨衣さんの話だと、現地時間で二十四日の午前中じゃないかって言ってたんだよ」
クリスマスイヴに攻めて来るとか、なんか勝利というプレゼントを運んできてくれるサンタクロースだな。
「よし!今回のニュースは金魚史上最高だったぞ!えらいえらい」
「頑張って走ってきたかいがあったんだよ」
金魚はとても嬉しそうだった。
多分今回が金魚最大の見せ場だったろうからな。
俺は最大限労いのナデナデをしてやった。
金魚は尻尾を振る犬のように喜んでいた。
とにかくこの情報は大きいぞ。
次は武尊のターンといった雰囲気だったが、主導権はこちらに移ったはずだ。
対応策は既に思いついている。
俺は早速準備を始めるのだった。
【<┃】 【┃┃】 【┃>】
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