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2013年11月4日【月】19時44分48秒
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秋華エントランス

第三十三話 後藤夢の入部

人と人のつき合いは、どちらかが続けようと思えば続いてゆく。
そう、自分が友達で有り続けたいと思えば、友達関係はずっと続いてゆくのだ。
それは、決して切れない何かで繋ぎ止めているよう。
自分が切ったと思っていた関係も、相手が繋ぎ止めようとした時、再び繋ぎ合わせる力になるのかもしれない。
2学期に入った最初の部活。
部室に皆が集まっていたところに、ひとりの訪問者。
 達也「はいー!どうぞ!」
そういって俺はドアを開けて、訪れた人を招き入れる。
驚いた。
そこに立っていたのは、夢ちゃんだった。
 達也「あれ?どうしたの?」
 夢「あなたが、ゲーム部に誘ったんじゃない」
赤くなって、少し怒っているような感じ。
そういえば、俺は夢ちゃんと出会った時、ゲーム部に誘ったような記憶があった。
うん、確かに誘ったな。
俺はなんだか嬉しくなって、夢ちゃんの手をとっていた。
元彼女に似ている彼女だから、手を取るのも自然にできてしまう。
俺はそのまま手を引き、中にいる皆のところに連れて行った。
といっても、ほんの5歩くらいだけど。
 達也「あー!今日からみんなのお友達になる、後藤夢ちゃんだ。はい。自己紹介して」
俺は先生だった頃の癖で、転校生紹介みたいな感じでやってしまった。
ってか、転校生だからいいのか?
 きらら「きゃーかわいい!」
 新垣「うんうん。しかも美人系?」
部員達には概ね好評のようだ。
 夢「1年C組、後藤夢です。よ、よろしくです」
夢ちゃんは、顔を真っ赤にして、ペコペコ頭をさげていた。
 知里「私と同じ1年生だぁ~うれしぃ~」
そういえば、この部活はほとんどが2年生だったから、チリちゃんにしてみば少し寂しかったのかも。
チリちゃんは夢ちゃんの手を取って喜んでいた。
それからしばらくは、みんなで夢ちゃんを囲って質問攻め。
ってか、完璧に転校生に群がるクラスメイト状態だ。
 きらら「なんで転校してきたの?」
 夢「母が、寮の管理人になったから・・・」
 うらら「そうなんだぁ~」
 まこと「じゃあ、ゲーム部にはどうして?」
 夢「えっ?」
夢ちゃんはチラッとこちらを見たが、直ぐに視線を戻して、
 夢「なんとなく、面白そうだったから」
と、無難な理由をこたえた。
 知里「さっき、達也ちゃんが誘ったとか言ってたよねぇ~」
 夢「達也ちゃん?」
チリちゃん、そのへんは言わなくても、ってか、達也ちゃんに驚いてる?
夢ちゃんはこちらを見て、なんだか怒っているようだ。
意味がわからない。
 達也「ああ、チリちゃんはみんなちゃん付けで呼ぶからね。夢ちゃんも達也ちゃんって呼んでもいいよ」
俺は軽い気持ち、特に意味無くいったのだが、夢ちゃんは真面目にとらえたようだった。
 夢「わかった。達也ちゃん」
・・・
なんだろう。
ノリの良い子ってわけでもなさそうだし、微妙にオーラも感じるのですが。
なんとなくだけど、由希と重ねて見てみれば、その意味がわかったような気がした。
新入部員歓迎会は、やはりゲーム部、ゲームでするのが当然だ。
部室にみんなで持ち寄って集めたお菓子を、部員それぞれとゲーム対決して勝てばもらえるというルール。
 夢「あー!クルクールのチーズ味・・・」
 達也「それが欲しいのか?では我が部員の三下、吉田君に勝てばそれは夢ちゃんの物だ」
 吉田「誰が三下だよ。じゃあゲームはブラックジャックだ」
俺は夢ちゃんと吉田君に、トランプを2枚ずつ配った。
まずは吉田君に聞く。
 達也「どないする?」
 吉田「んーこれでいいや」
どうやらあまり良くはないが、これ以上は危険な数字、16,7だろうか。
次に夢ちゃんに聞く。
 達也「夢ちゃんはどないする?」
 夢「もう1枚」
俺は1枚夢ちゃんにわたした。
夢ちゃんはカードを見て喜んだ。
これは良いカードがきたようだ。
 達也「では勝負だ」
俺がそう言うと、2人はカードを表にして見せあう。
吉田君は、Jと6、やはり16だった。
これでは後1枚引くのは悩む。
しかも1回勝負だからな。
続いて夢ちゃんのカードをみると、KとQとA・・・
ブラックジャック、21だ。
 達也「えっと、夢ちゃん、最初どれとどれがあったの?」
 夢「それは、これとこれ」
指さす先には、QとAがあった。
 達也「夢ちゃん、Aは1とも11とも数えられるから、このままでも良かったんだよ」
俺はなるべく優しく言った。
 夢「そんなの知らない。で、私の勝ち?」
 達也「うん。勝ちだからこれは夢ちゃんのものだ」
俺はクルクールカレー味を夢ちゃんにわたした。
 夢「違う」
クルクールカレー味は、突き返された。
うむ。
冷たいツッコミだなぁ~
俺は少し落ち込んだ振りをしながらチーズ味をわたした。
夢ちゃんは満面の笑みでそれを受け取った。
 夢「やった!」
・・・
普段表情の無い人、いや、負の表情を振りまいている女の子が、時折見せる笑顔とはなんて素晴らしいのだろう。
反則だよ。
クラッときちゃうよ。
なんとなく穏やかな気分になった。
その後もゲーム部員との対決は続いた。
ポーカー、赤黒のスピード、テレビゲームの路上の喧嘩2など、どれも部員は負けていた。
何故負けているのかわからない。
勝っていても、終わってみれば負けているのだ。
お菓子はドンドンとられていった。
 夢「あの、新人だからって、手加減してくれなくても」
夢ちゃんの言葉に、皆、少し殺気を出していた。
眉間をピクピクさせている。
俺は、俺だけは負けられない。
大人げないとは思ったが、俺は対戦ゲームに将棋を提案した。
 夢「うん。よくわかんないけど、ルールくらいは聞いた事あるから」
勝った。
ルールを知ってるくらいで、将棋で勝てるわけがないのだ。
単純なようで奥の深いゲーム。
プロまでいるくらいだ。
一朝一夕にはいかないゲームなのだよ。
 夢「王手」
 達也「・・・」
何故だ?
何故なんだ?
この子は一体何者なのだ?
駒をつかむその手は、いかにも素人じゃないか。
何故・・・
 達也「負けました・・・」
 夢「やったね!」
負けたのは悔しいが、夢ちゃんの笑顔を見ていたら、はっきりいってどうでもよくなった。
それにしても、何故こんなに強いのだろうか。
どのゲームも実際にやるのは初めてだって言っていた。
後で聞いた話になるのだけれど、テレビゲームやネットゲームで、ルールも理解せずやっていたらしい。
つーか、やりまくっていたらしい。
格闘ゲームも、よく似ているのは持っているとか。
完敗だよ。
正にゲーム部員になる為に生まれて来たような子だよ。
結局、ため込んだお菓子の半分を持って行かれる事となった。
 達也「じゃあ、今日の部活は終了ー!」
俺がそういうと、各々部室を後にする。
俺はふと気がついて、夢ちゃんを呼び止めた。
 達也「夢ちゃん、ちょっと待って。入部届けまだ書いてもらってなかった」
俺はそう言いながら、入部届け用紙を机の引き出しから取り出した。
 夢「あ、うん」
夢ちゃんはそれを受け取ると、それをテーブルに置いて書き始める。
名前のところをみる。
そこには確かに「後藤夢」と書かれていた。
昔付き合った彼女とそっくりの名前。
あれ?
何故?
子供って事は、結婚しているわけで、名字がそのままって。
聞きたい。
でも聞いて良いのだろうか?
死んだからとか言われたら申し訳ないし。
俺は結局聞けなかった。
 夢「はい」
用紙をわたされた。
 夢「おやすみなさい」
夢ちゃんはそう言うと、部室をでて行こうとする。
俺はその時、ふと思ってしまった。
 達也「ちょっと待って!」
 夢「何か書き落としてる?」
夢ちゃんは振り返ってこっちを見ていた。
 達也「夢ちゃん、テレビゲームするんだよね?」
 夢「うん」
 達也「ゲムステ4は持ってるかな?」
ゲムステとは、シリーズはすでに4まである大人気ゲーム機だ。
 夢「うん。あるよ」
俺はその言葉を聞くと、RPGつくったるでと、そのゲームデータをわたした。
 達也「これ。プレイして、感想きかせて欲しいんだけど」
ソフトとメディアを受け取ると、夢ちゃんはなんだか嬉しそうだ。
 夢「これ最新のだ。データ書き換えたりしてもいい?」
上目遣いでこちらを見る。
夢ちゃんは、どうやらデータをいじりたいのか、自分で作りたいのか、まあとにかくこのゲームをやりたいのだとわかった。
 達也「いいよ。バックアップは有るし、好きにして」
 夢「うん」
やっぱり反則だ。
あの頃の由希と同じ笑顔。
俺はきっと、由希のこの笑顔が好きで、付き合ったのかもしれない。
決して下心だけでは付き合ってはいない。
そう思いたかった。
男子寮までは共に帰った。
と言っても2分だけど。
夢ちゃんがドアを開けた時、ちらっと由希が見えた。
笑顔を向けてくれたが、夢ちゃんの笑顔とは全く違った、少し儚げな笑顔だった。
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