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【(゚∀゚)】フリー写真館を狛犬画像室にリニューアルしました♪
2013年11月4日【月】19時44分48秒
【(*´∇`*)】川柳と短歌を始めました。
2013年11月4日【月】19時43分21秒
【(*´ω`*)】現在エッセイ&詩以外の更新は休止しています。
2013年1月7日【月】18時48分51秒
【(*´∇`*)】サイトをリニューアルしました。他も徐々に変更中です‥‥
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第十四話 南の大陸へ

次の日から、訓練は神木のそばで行われてた。
2週間が過ぎた頃には、ヒサヨシもこの地を訪れ、元々カンセイの騎士団や魔法部隊も訓練に合流した。
アキラとヒサヨシは今後の相談をして、シャオの南の大陸への出発日も、シャオがこの地に来て丁度1年の2007年元旦の日に決まった。
移動の方法は、大陸間移動魔法。
おそらくはこれで行けるはずだ。
シャオの他、アサリとアサミ、それにアイが同行する。
さらにはチューレンと、ヒサヨシの部下らしき、「チンロウ」と言う名の少年も同行する事となった。
アイの同行には、シャオは反対したが、本人がどうしてもついて行くと聞かなかった。
チンロウは、見た目はアサリやアサミよりも幼く見えるが、それでも剣の腕は、強くなったシュータのレベルを超えるかもしれない強さだった。
ただ、チューレンやタァスーシ同様、どこか存在感の薄い存在だった。
シャオは、このメンバーに、大陸間移動魔法の概念を教えていた。
正確には、チューレンとチンロウ以外。
ヒサヨシ曰く、2人には大陸間移動魔法は、とにかく使えないと言う事だった。
だからチューレンはシャオが、チンロウはアイが背負って行くことになっていた。
発動方法は実に簡単だった。
基本的には、強大な魔力を持つ者なら、誰でも簡単に使えるものだった。
ただ、試すことはできないので、使うのはぶっつけ本番になる。
そして、それには多大な魔力を消費するので、日々自分の魔力を高める事が必要だった。
神木の側での特訓は、日々続いた。
その間東の大陸では、ローラシア大国がその領土を広げていた。

月日は流れ、いよいよ南の大陸に渡る日の前日。
ローラシア大国が、東の大陸を統一したという情報が、ここトキョウにも入ってきていた。
いよいよこの中央大陸に戦火が及ぶ日が近づいている。
正直なところ、もっと早い出発も考えていたが、より確実に大陸間移動魔法を成功させる為、予定どおりの日となった。
それに、統一したと言っても、国内整理もおそらくできていないだろう。
だからこの後もまだ少し時間が有ると判断していた。
見方によれば、絶妙のタイミングとも言えなくはなかった。
ただここ数週間は、黒の霧がかかる事が多かった事から、多くの人々が死んだ事が伺える。
それを防げなかった事は、みな心に傷として残っていた。
 *アキラ*「それでは、最後の会議を始める。」
アキラやヒサヨシ、南の大陸に渡る面々等、皆会議室に集まっていた。
 *ヒサヨシ*「西の国境は、わしの部下に任せてほしい。ってゆっても、西には好戦的な国は残ってないし、まあ全然大丈夫やけどな。」
とりあえず西は、ヒサヨシの部下、タァスーシが防衛するという事だった。
 *アキラ*「で、この地には私とシュータ、それに雄志軍が残る。」
 *ミサ*「私もね。」
ミサもこの地にいる事を主張した。
ミサは最近、かなりの成長を見せていた。
魔力もかなり大きなものになっており、戦力になるほどに成長していた。
使える魔法は相変わらず、攻撃や回復には関係ないが、それ以外のハイレベル魔法も使いこなせるようになっていた。
 *ヒサヨシ*「それでわしはタイナンの警備に行く。東からくる場合、おそらくはまず此処に来るからな。シャオが帰ってくる前に、大規模に攻めてきたら、逃げるけどな。ははは~」
ヒサヨシの冗談は、微妙に笑えなかった。
 *ヒサヨシ*「まあそれよりやシャオ。おまえが早くヴァレンを見つけてこちらにつれて帰って来てくれたら、すぐにローラシアとの交渉にはいるから。はよ帰ってきてくれや。すぐ見つかったら、1日で任務完了もあり得るし、頼むで~」
ヒサヨシはなれなれしくシャオの肩をたたいた。
 *シャオ*(なんだかこの人、調子狂うなぁ~)
シャオは苦笑いを浮かべた。
 *シャオ*「でも交渉なんてどうやってするんだ?使いを送ったら、速攻殺される可能性だってあるぜ。ロードはそういう奴だ。」
シャオは浮かんだ疑問をそのまま聞いた。
 *ヒサヨシ*「それは心配あらへん。チューレンに行かせるから。チューレンは、わしが死ねへん限り、決して死ぬことはないねん。まあ正確には、死んでも1ヶ月したら生き返る。そんな感じや。」
ヒサヨシの言葉に、一同意味が分からないと言った感じで、ヒサヨシを見る。
その視線に、ヒサヨシは説明を続けた。
 *ヒサヨシ*「チューレンもタァスーシもチンロウも、みんなわしの召還した妖精やねん。」
そこでシャオだけは納得してた。
召還魔法。それはアウターゾーンに住む住人を、こちらの世界に実体化させる魔法。
魔界、精霊界、妖精界、アウターゾーンには色々有る。
魔界は人間界と全く違った世界であり、ここからの召還は比較的難しい。
何故なら魔界は、人間界の上位に有るからだ。
説明は難しいが、魔界人は人間よりも上の位にあり、人間の呼び出しに応じにくい。
精霊界は、人間界のすぐ近く、物理的には説明できないがすぐそこに有るとも言える。
だから比較的楽に召還できる。
ただ魔界との共通点として、完全な別世界である事から、魔力を発動している時だけしか、こちらに存在させる事はできない。
魔法を終了した時点、または術者、或いは異世界人本人が死んだ時、その実体は元の場所に帰る。
死んでしまっていたら、向こうに帰っても死んだままだ。
それに対して妖精界。
召還はかなり難しい。
妖精界は、この人間界と全てを共有している。
全ては人間と共に存在しているのだ。
しかし時間軸と呼ばれるものが別で、人間と妖精は互いに干渉できない。
見る事もできない。
時々時間軸が交わる時に見えたと言う話しも有るが、それは極稀だ。
妖精界の住人が、元の時間軸に戻った時、別の時間軸での出来事は無かった事になる。
だから妖精は、こちらで死んでも、元の世界に戻れば、全て無かった事になり、死んでも死なないのだ。
ただ、こちらで死んだ場合、元の時間軸に戻るまでに時間がかかり、それが1ヶ月という時間である。
そして、妖精の召還は、元々同じ場所にいるのだから、召還してしまえば、その後の魔力は必要が無い。
更には、戻すのにも魔力が必要であるが、違う時間軸での生活は、妖精本人に歪みが生まれ、存在期間は長くて1年が限界である。
だからヒサヨシは、時々自分の力でチューレン達を戻しては、再びこちらに呼び出していた。
ヒサヨシの説明を聞いて、みんなわかったようなわからなかったような、そんな微妙な表情をしていた。
その後、交渉に際しての不安点がいくつか話しあわれたが、結局はやってみなくてはわからないという事で、話はまとまった。
とにかく、ヴァレンと南の大陸を味方にする。
全てはそれからだった。
会議が終わると、その後はアイとシャオの誕生日パーティが行われていた。
アイの誕生日は、今日4月91日、シャオの誕生日は、明日の元旦。
2人は今日と明日で、13歳になる。
今の状況を忘れるように、みんなで騒いだ。
そして南の大陸に旅立つ日が来た。

朝から神木の前に、面々は集まっていた。
準備は万全。
全てはおそらく大丈夫だろう。
ただ1つ、あえて言うなら、アサミが大陸間移動魔法を使えるかどうかという事が不安だった。
大陸間移動魔法は、魔力が一定以上解放された時発動する事ができる。
その人自身が、どれだけの魔力を持っているかが大きく影響する魔法だ。
シャオが初めてこの魔法を使った時の、シャオの持っていた魔力。
それを基準にして計ると、アイとアサリは既にその域を超えており、問題ないと判断できた。
しかしアサミは、普段は黒の魔力を使っており、本来自分の中に有る魔力の量が、アサリ達と比べると少し小さい。
昔のシャオと比べても、同じがやや小さかった。
予定を早めなかったのも、これが一番の原因だった。
 *アキラ*「シャオ君、よろしく頼む。」
アキラの言葉には、ヴァレンの事もあったが、なんとなくアイの事なのだろうとシャオは思った。
 *シャオ*「ああ。アイは必ず無事に返すよ。」
シャオが笑顔でそう言うと、アキラは苦笑いを浮かべ、少し頬を指でかいた。
 *シャオ*「うんじゃま、行ってくるは。」
そう言ってシャオは、チューレンと自分を魔法のロープで縛る。
同じようにアイも、チンロウとを結んだ。
魔法のロープは、術者の魔力によりその強度が決まる。
解除はそれ以上の魔力で解除すれば良いだけだが、普通に切る事はかなり難しい。
準備は整った。
 *アイ*「じゃお父さん。行って来るね。」
アイの笑顔に、アキラは黙って頷いた。
 *ミサ*「アイもアサリもアサミも、しっかりね~!!」
ミサは、ちょっとした旅行に出かける友人を見送る感じで手を振った。
 *シャオ*「行くぞ!」
シャオの声に、各々魔力を解放し始めた。
それぞれの体を、白のオーラが包む。
みんな南の大陸に行く事だけを頭に浮かべる。
更に白オーラが大きくなる。
そして、まずシャオの体が一瞬でその場から消えた。
正確に言うなら、超高速でその場から空へと飛んだ。
次にアイとアサリがほぼ同時にその姿を消す。
後はアサミだけだ。
みんな少し心配する。
しかし問題無く、次の瞬間その姿はそこには無かった。
4つの光の固まりは、海の上を飛んでいた。
そのスピードは、飛翔の魔法など比べものにならないくらいに速い。
それでも、すさまじいGがかかるわけではなく、息も苦しくは無かった。
ほどなくして既に南の大陸が見えてくる。
それを視界に捕らえてからまもなく、降下を開始する。
そして直後、南の大陸の北端、草原に光が突き刺さった。
爆発音が響く。
砂煙が上がる。
草原には、4つのクレータができていた。
その中心部に、何事も無かったように、それぞれが立っていた。
 *アイ*「ついたの?」
アイには、少し疲労感が見えたが、唖然とした顔で辺りを見回した。
 *アサリ*「そのようですわね。それにしても凄いです。」
アサリはそう言って、息を吐いた。
 *アサミ*「ふう。。。」
アサミは、流石に魔力が限界だったのか、その場にしゃがみ込んだ。
 *シャオ*「アサミ。大丈夫か。」
シャオだけは何事も無かったように、アサミを気遣った。
そしてシャオとアイは、魔法のロープを解除し、それぞれ背負っていたチューレンとチンロウをおろす。
アイはすぐにアサミに駆け寄った。
その足取りは少し重かった。
 *アサミ*「うん。大丈夫だけど、魔力がほとんど残ってないかも~」
アサミはそう言いながら、少し無理をして笑顔を作った。

トキョウでは、見送った面々はしばらく空を見上げていた。
 *ヒサヨシ*(さて。無事見つかればええけど。なんかイヤな予感もするなぁ。)
ヒサヨシは言葉には出さず、少し心配そうな顔で空を見続けた。

しばらく草原で休憩していたシャオ達は、アサミの状態が少し回復したのを確認すると、シャオの記憶を頼りに、神木のあった場所へと向かった。
神木は巨大な木である事から、遠くからでも見えるのですぐに見つかった。
しかしすぐに、以前との違いをシャオは感じた。
 *シャオ*(人がいない。それになんだ。禍々しい魔力を感じる。)
シャオはアイ達に、警戒するように促し、そして神木を目指した。
町に入った。
そこで一同驚愕した。
町中破壊され、そして既に腐敗を始めている死体が、そこいらじゅうにあった。
 *アサミ*「うっ!」
 *アサリ*「ああ。。。」
 *アイ*「酷い。。。」
それぞれに、顔や口を押さえた。
アサリとアサミ、そしてシャオには、チャイルドの街の惨状を思い出させた。
いや、時間がたって放置されている事や、傷が目に見えて残っている事から、チャイルドの街以上に酷い状況に見えた。
 *チューレン*「とりあえず、行きましょう。」
その中でもチューレンは冷静だった。
表情もいつもと変わらなかった。
チューレンに促されるままに一同は、少し町の中を進み、すぐに神木の側までたどり着いた。
生きている人には出会わなかった。
そこでまた、一同は驚いた。
 *アイ*「えっ?何これ?」
アイの視線の先には、神木が存在する。
しかしその神木には、深い傷が付いていた。
その傷から、まるで神木が泣いているように、白い樹液が流れ出ていた。
神木はかろうじて生きている。
そんな感じだった。
 *シャオ*「もし神木が死んでいたら、俺らは此処にこれなかったもしれない。ぎりぎり間に合ったって感じだな。」
おそらくシャオの言うとおりだっただろう。
大陸間移動魔法の標的として機能しているであろう神木。
もしそれが枯れていたら、正直何処へ飛んでいったのだろうかわからない。
もしかすると、東の大陸の神木へ向かっていたかもしれない。
シャオはギリギリ助かったのだと思った。
しばらくそこに立ちつくしていた面々だったが、その後生きた人を捜すために歩き出した。
何処を歩いても、生きた人に出会う事は無い。
ただ同じような景色、状況がそこにあるだけだった。
町の全てを見て回るまでに、さほど時間はかからなかった。
とりあえず皆は、シャオが昔住んでいた場所に向かった。
そこには昔のまま、そして何年か放置していた感じでシャオの家が残っていた。
何か魔法で守られていたのだろうか、その家だけは無傷だった。
 *シャオ*「とりあえず今日はここで休もう。」
シャオはそう言うと、魔法でロックされているドアに手をかざす。
そしてすぐに解錠され、ドアが開いた。
中も昔のまま、シャオの魔法によって守られていた。
 *シャオ*「まだ日は高いが、全ては明日だ。とりあえず魔力を回復しないと。」
そう言いながらシャオは中に入り、そして皆に中に入るよう促した。
流石に皆つかれていたのか、椅子に腰掛け、アサミなどはすでに眠っているようだった。

夜になると部屋の中は少し寒く、シャオは暖炉に火球をともす。
皆無言で、とりあえず食事をとっていた。
食料は1週間分くらい、こちらに持ってきていた。
簡単な保存食で、あまり味気はない。
そんな中、今後の事を話さなくてはならないと思ったのか、チューレンがシャオに尋ねた。
 *チューレン*「ここはシャオさんの家ですよね。生活感がまるでないですが、ご両親はどちらにお住まいだったのでしょうか?」
チューレンは、ただ両親を捜さなくてもいいのですか?そんな気持ちで発した言葉。
それにシャオは、少しためらいがちにこたえた。
 *シャオ*「俺が此処を発つ前に死んだ。いや、俺が殺した。」
 *チューレン*「。。。」
かなり驚いていた面々を少し見て、シャオは更に言葉を続けた。
 *シャオ*「俺が世界統一を目標にして、此処を発つ前、両親は俺を殺そうとした。俺はその時、世界統一が悪い事だと思わなかったし、その為に誰かを殺す事も当然だと考えていた。そんな俺を、おそらく両親は危険だと思ったんだろう。2人して俺を殺そうとした。俺も強大な魔力を手にしていて、かなり調子にものっていたから、今思うと両親が殺そうとしたのも当然だったのかもしれない。そして俺は、そんな両親を逆に殺した。そして此処にはもういられなくなった。すぐに世界統一を実行しようと、東に渡った。その後は、皆が知るとおり、ブリリアの王になって、そしてやられて、トキョウにたどり着いた。」
別にシャオを責めるものはいなかった。
逆にアイなどは、同情していたようだった。
 *アイ*「親に殺されそうになるなんて。。。可哀相。。。」
アイの目には涙があふれていた。
 *チューレン*「そうですか。。。では、明日からどうしますか?」
チューレンは過去の話はどうでも良いから、今後どうするのか考えましょうと言いたげに、いつもと変わらず話を切りだした。
 *シャオ*「ああ。町を見て回って気がついた事がある。倒れていた人々についた傷、そして破壊された家々。あれはおそらく魔獣の仕業だと思われる。」
 *アサミ*「魔獣?話によれば、町には入ってこれないんじゃ無かった?それに魔獣って、よくわからないんだよね。」
アサミの言葉ももっともだ。
魔獣は、今までアルテミスの町に入ってきたことはないと聞いている。
更に魔獣自体、それがどんなものなのか、知る者は少なかった。
 *シャオ*「魔獣ってのは、魔界の住人の事だ。普通は召還する事で、この人間界に実在する。しかし何故か、ここの大陸にはそれが普通に存在する。どこかに魔界とをつなぐ門が存在するのかもしれない。それでもまあ、町に入ってくる事は無かったな。その理由については俺にもわからない。」
アサミの、そしてみんなの疑問にシャオはこたえた。
 *チューレン*「とりあえずは、魔獣に注意する必要がありそうですね。」
一同チューレンの言葉に頷いた。
 *シャオ*「ま、この家にいる間は大丈夫そうだけどな。一応無傷で此処に残っていたし。でも油断はできない。一応俺が夜は警戒しておく。みんなはしっかり休んでくれ。」
 *アイ*「でもそれじゃシャオが休めないよ。」
アイのもっともな意見に、シャオは少し笑顔でこたえる。
 *シャオ*「ああ、大丈夫だ。俺もちゃんと寝る。結界を張っていれば、その中に何かが入ってくればわかるから、そうするつもりだ。」
シャオの魔法技術は、普通には計り知れない。
いったいどれだけの魔法が使えるのか。
おそらく聞いても全てを把握する事などできないだろう。
だから皆、シャオの言うとおりにする事にした。
食事が終わり、皆適当なところで横になった。
この人数では正直狭い家だったが、それでも外で寝るより遙かに良い。
魔獣がいつ襲ってくるかもしれない。
皆眠りについていた。
暖炉にある火球だけが、ユラユラ揺れている。
とても静かな夜だ。
全てが止まっている。
そんな夜。
それでもゆっくりと時間は流れる。
皆の呼吸する音だけが部屋に聞こえる。
静かな夜。
更に時は流れる。
少し外の景色が、闇から解放されてゆく。
そんな時だった。
そとから、この世のものとは思えない、人の叫び声が聞こえた。
「ぎゃ~!!」
部屋の空気は一変する。
その声にシャオは目を開ける。
続いてアイ、アサミも起きあがる。
チューレンとチンロウも立ち上がっていた。
アサリは、眠そうな目をこすりながら、ようやく起きあがる。
 *シャオ*「外だな。見てくる!!」
シャオはそう言うと立ち上がり、部屋を出る。
 *アイ*「私も!」
そう言ってアイもシャオについてゆく。
シャオは止めようと思ったが、言っても無駄だと悟り、「ああ!」と一言いっただけで、声のした方へと走った。
アイの後ろにも、アサミとチューレンが続いていた。
アサリはまだ寝ぼけているようで、部屋でまだ目をこすっていた。
 *チンロウ*(しゃーないなぁ。おいらも此処に残るか。)
アサリ1人をおいていくわけにもいかず、チンロウも部屋に残った。
シャオ達は、すぐに叫び声のあった場所までたどり着いた。
そこには何人かの逃げまどう人と、3体の魔獣がいた。
シャオはすぐさまマジックミサイルを放ち、魔獣を攻撃する。
その全ては命中していたが、3体の魔獣にダメージは無いようだった。
 *シャオ*「この程度じゃきかないか。」
魔獣達は、こちらを見た。
逃げて来た人達は、シャオ達の後ろへと走ってきた。
 *アイ*「大丈夫ですか?!」
アイの言葉に、人々は「油断した!」「なんとか大丈夫です。」など、口々にこたえた。
 *アイ*「とりあえず後ろに下がっておいてください。」
アイは人々にそう言うと、シャオと共に魔獣に向かい合った。
シャオとアサミは、同時に黒の魔力を集める。
周りの木々から、魔力が集まってくる。
アイも自身の魔力を高めた。
魔獣も魔力を高めているようだ。
 *シャオ*「確かあの魔獣、狼魔獣だ。おそらく魔法はない。手の爪に警戒しろ!!」
シャオが言い終わるかどうかのところで、狼魔獣は襲いかかってきた。
そのスピードはかなり速い。
アイが素早く魔法障壁を展開する。
狼魔獣はアイの魔法障壁にぶつかり、一瞬体制を崩す。
そこにシャオとアサミがメガメテオを放った。
メガメテオは、ファイヤーボールの上位魔法。
火球が直撃する。
炎に包まれて、狼魔獣は悶絶する。
そこに別の狼魔獣がシャオに襲いかかる。
素早くマジックシールドを展開。
狼魔獣の進行を阻む。
別の狼魔獣がアサミに、手の爪で斬りかかる。
 *シャオ*「アサミ!!」
間に合わないか!!シャオはエネルギーブラストをそちらに放つ。
 *シャオ*(はずしたか!)
 *チューレン*「大丈夫です!」
アサミの前にチューレンが立ち、剣で攻撃を受け止めた。
そして返す刀で、狼魔獣を斬りつける。
しかし魔獣を吹き飛ばす事はできたものの、傷はおっていないようだった。
 *シャオ*「魔獣は物理攻撃に強い!魔法か特殊武器でないとダメだ!」
そう言いながらも、シャオは目の前の狼魔獣に再びメガメテオをぶつけた。
魔獣は炎に包まれてその場に倒れた。
 *シャオ*「あと1体!!」
吹き飛ばされていた狼魔獣が立ち上がるところに、アサミとアイのエネルギーブラストが放たれる。
白と黒の魔力が1つになり、狼魔獣にふれたところで大爆発を起こした。
 *シャオ*「ふう。ちょっと苦戦?」
目の前に倒れる3体の狼魔獣を見て、シャオは息を吐いた。
 *アイ*「こんなのがいるなんて。ちょっとやばくない?」
アイも少し息が荒くなっていた。

逃げてきた人々は4人。そして先ほど1人、狼魔獣にやられたらしい。
此処には3人の人々が逃げてきていた。
そこへアサリとチンロウがやってきて、シャオ達は、3人の人々に話を聞く事にした。
 *シャオ*「いったいどうなっているんだ?」
シャオの言葉に、なにやら話そうとしたそこそこ年輩の男は、シャオの顔を見ると、口を少しあけたまま動きを止めた。
そして質問された。
 *年輩の男*「シャナクル。。。か?」
その言葉に、シャオも思い出していた。
 *シャオ*「あっ!!ナディアのおっちゃん。。。」
 *年輩の男*「ああ、ナックルだ。しかし君が何故ここに。。。戦争で死んだとヴァレンさんから聞いていたが。。。」
よく見ると、3人はシャオの知った顔ぶれだった。
それはそうだ。
この地で10年近く過ごしてきたのだ。
そして小さな町。
町というよりも村と言った方があっている。
そんな狭い町。
顔見知りで当然だった。
 *シャオ*「とりあえず話をゆっくり聞きたい。俺の家に来てくれるか。」
シャオがそう言うと、ナックルは「ああ。」と一言いって、皆でシャオの家に向かった。
シャオの家に入ったナックル達に、シャオは話を聞いていた。
今から1週間ほど前、東の大陸統一間近の事。
 *ヴァレン*「わしの弟子、シャナクルのまいた種を、わしが処理せにゃいかんじゃろ。」
ナックルの今は亡き妻の父、ヴァレンはそう言って、ローラシア大国を止める為に、東の大陸に渡ったという事を。
【<┃】 【┃┃】 【┃>】
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