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千年竜の正体は?伝統は大切よ

男性と女性は違う生き物だ。
そして違うものを同じに扱う事などできやしない。
男女平等というのは、あくまで人として平等であるというだけでそれ以上ではない。
仮にすべて同じに扱えば、おそらく両性共に不幸になるだろう。
それでも一部の女性は男性の持つ優位性を羨み、同じであろうとする。
結果それが女尊男卑に繋がり男性も女性も生きづらい世にしてしまう。
今よりも昔、今ほど男女は平等ではなかった。
では平安時代の女性は不幸だったのだろうか。
ひらがなを生んだのは女性であるけれど、それは不幸から生まれた文字なのだろうか。
男性の領域に女性が踏み込んでくればくるほど、女性は不幸になってやしないだろうか。
男性のように生きたい女性がいても良いし、女性のように生きたい男性がいてもいい。
ただ、みんながそうする必要は全く無い。
遠い昔から何故男女は分けて考えられているのか。
それはその時『その方が良い』と判断したからだ。
時代と共に変わるものもあるだろうけれど、変わらないものだってある。
男女が違う人間であるという事は、昔も今も変わらない。

夜、俺たちは町の南側の森の入り口に来ていた。
そこには大きな池があり、ここにリザードマンがやってくるらしい。
リザードマンが此処に来る事は別に珍しい話ではなく、ほぼ毎日来ているとか。
それを年に一回狩るのがこの祭りの趣旨である。
リザードマンが時々町に近づいてきて町の住人を襲う事もあるからね。
年に一回は数を減らして人間たちの力を見せつけておこうというのだ。
しかしおそらく、この祭りの本当の意味は違うだろう。
俺の未来予知能力が『山から何かが来る』と、そう告げていた。
「もうハッキリと分かる。この祭りはリザードマンを狩ったらそれで終わりとはいかない」
俺たちは山とは池を挟んで反対側、町の方にある丘の上にいた。
「私も既に、山の方から異質の魔力を感じている」
俺たちの中で最も探知能力に優れているのは尾花だ。
その尾花だけが既に何かを感じているようだった。
この祭りには、男性が全員参加するという事になっている。
正確には未成年を除く訳だけれど、逆に言えば女子供を参加させないルールだとも考えられる。
歩く事もままならない爺さんまで参加させられているのは、気になる所だけれどね。
そんな祭りに参加したい女性が沢山いるとか、これもある意味平和ボケなのかもしれない。
尤も、おそらくはそれ以上に参加したくない女性もいたりするんだよ。
日本では男女平等が叫ばれ、女性も社会に出て働く人が多くなった。
でも本音を言えば、辛い仕事をするよりも好きな事をやって生きたいと思っていたはずなのだ。
一部の働きたい女性のせいで、そうでない他の女性みんなが巻き込まれた。
この祭りもそうなる所だったけれど、今回それが止められたのは良かっただろう。
一体何があるのか現時点では分からないけれどね。
「リザードマンが現れたようです。弱そうですね。僕なら十秒で全員狩れます」
「私なら‥‥三秒‥‥」
「流石狛里様に想香ちゃんなんだお。でもオデの魔法なら一瞬にして焼き尽くせるお」
まあそんなもんだろうな。
特別なリザードマンって訳でもないし、これなら町一番のアタッカーオーガが言っていた事も頷ける。
逆に全員参加でも何も問題がないくらいだ。
この町の女性は皆強いし、ちゃんと組織だって戦えばあんなリザードマンに負けるとも思えない。
だけど今日は、おそらくこれからが本番なのだ。
「ワイバーンが現れたぞ!」
「しかも何匹かいやがる!」
「足手まといはリザードマンの相手をしておけ!強い者たちだけでワイバーンを相手にするぞ!」
こうなってくると益々あのオーガの言っていた通りだな。
だけどそこそこ戦える奴がリザードマンの相手をしないと駄目だし、そのバランスは難しい。
身動きも取れない爺さん以外は男性全員参加でも良さそうだ。
怪我人はそこそこ出ているが、此処まで死者はゼロ。
全員参加のメリットはちゃんと出ている。
リザードマン一体に対して一人でかかれば死ぬ事もあるだろう。
でも最初から五人がかりならそのリスクは格段に減る。
ワイバーン相手でもそうだ。
こちらも圧倒的多数で相手をしているので、殺られる可能性は低くなっている。
しかし問題はこれからだ。
「旦那様。まだ私の探索範囲外じゃが、間違いなくヤバい奴が近づいておるぞ」
「ああ。こりゃ並みの魔物じゃないな。魔王クラス、いや大魔王クラスか」
これだけ大きな魔力を持つ者が近づいてくれば、うちのパーティーメンバーなら皆気づいているよな。
「これは‥‥かなり強い‥‥」
「そうねぇ~。私は逃げようかしらぁ~?」
「どう考えてもオデじゃ相手にならないお」
「我もこれは逃げる事を提案するぞ」
「アイは死を覚悟せずにはいられません」
「せっかく助かったと思ったのに、此処で死ぬのか?」
「みじけぇ夢だったであろう」
みんな思い思い感想を口にだしてはいるけれど、狛里の魔力よりも弱いという事は理解している。
気持ちにはそれなりに余裕がありそうだった。
森の方からそのモノの姿が見え始めた。
「ドラゴンだと?!」
「本当にドラゴンがこんな所に来るのか?!」
「町に伝わるおとぎ話は本当だったのか?」
「ヤバい逃げた方がいいんじゃないか?」
「逃げるたって、何処に逃げるんだ?町に逃げて大丈夫か?或いは町を捨てるのか?」
あらあら、男どもはみんな慌てているな。
ワイバーンすらまだ仕留めてはいないのにさ。
「あのドラゴンは、なるほどあ奴じゃったか」
「尾花?知っているのか?」
「ああ。アレは魔界でもかなり上位に属するドラゴンじゃからな。千年に一度人間界に行き、腹いっぱいになるまで人間を食らう人食いドラゴンじゃよ」
そんなドラゴンがいるのか。
つまり千年前も二千年前もこいつはここに来て腹いっぱい人を食っていたのか。
「この人食いドラゴンは、千年に一度の食事で約千人の人間を食らうと云われている。ただし女性は別腹らしくてほぼ無限に食らう事ができるらしい」
なるほどそれで女性の参加はなく全ての男性って事になるのか。
動けない爺さんまでいるのは、もしかしたら優先的な生贄なのかもな。
同じ千人の人間を食らわせるなら、老い先短い年寄りの方が理に適っている。
とはいえそうハッキリと割り切れるものでもないし、だから男性全員参加という言い方が最良なんだろう。
さてしかし目の前でこれから千年竜の食事が始まる訳だが、それを黙って見ていられる狛里じゃないよな。
「オンナヲ‥‥オンナヲクワセロ!」
女を食わせろって、なんか嫌なドラゴンだよ‥‥。
「黙って‥‥見ていられない‥‥私が‥‥ぶっ飛ばす‥‥」
「狛里、あのドラゴンは不死だ。倒してもまた千年後にはやってくるぞ」
「そうなのか尾花?」
「ああ。だから倒した所で‥‥」
「いや、むしろその方がいいな。狛里。遠慮なく倒してこい!」
「分かった‥‥」
狛里が笑顔でサムズアップした。
死なない奴なら遠慮なく殺せるもんな。
今回だけでも、目の前で人が食われるのを阻止できる。
「みんなは此処から動くなよ。狛里のサポートは俺に任せてくれ」
「旦那様と狛里以外は近づかない方がいい。他は誰も足元にも及ばない」
「僕が本気を出せばなんとかできると思いますが、ええ分かりました。今回はお任せする事にします」
「狛里様気を付けて戦うんだお!奴は強いお!」
猫蓮の声を聞いた所で、狛里はドラゴンの方へとぶっ飛んでいった。
俺もすぐに後を追った。
「狛里!お前なら楽勝だとは思うけど、油断はするなよ」
「分かってる‥‥」
俺が死なせたりはしないけどな。
でも万一ってのは起こり得る訳で、それを限りなくゼロに近づけておく事は必要だろう。
しかし思ったよりもドラゴンの動きが速い。
鈍重そうなのにトカゲのように動きやがる。
残念ながら少し俺たちの来るのが遅かったようで、既に身動きができない爺さんたちは生贄となっていた。
「駄目だ!こんな奴に勝てねぇ!」
「おとぎ話が本当なら、千年竜は千人食ったら帰って行くはずだぞ?」
「千人食われるまで俺たちは此処でこいつの進行を止めなければならないのか?」
「町と女子供を守る為には、誰かが犠牲にならなくてはならないという事だ‥‥」
「敵はドラゴンだけじゃねぇぞ!ワイバーンとリザードマンも全て倒さないと終わらない!」
「こんな場所‥‥女性が来て良い場所じゃないよな‥‥」
男たちは半分諦めムードか。
全く‥‥諦めたらそこで試合終了だぞ。
「お前ら!ドラゴンは萬屋狛里が必ず倒す!だからワイバーンとリザードマンをさっさと片づけろ!」
「そういえば‥‥萬屋の狛里がいたんだ!」
「おお!俺たち助かるかもしれない!」
「まだ生き残れる可能性があるんだ!さっさとワイバーンとリザードマンを倒してしまおう!」
狛里の存在を思い出した男たちは、一気に息を吹き返した。
よしよし頑張れ。
助けてやれるのは今回だけだけれど、次の千年後に向けてちゃんと準備できるように生き残れよ。
「オンナダ!オンナハイナイノカ?!」
「女だけど‥‥何か?‥‥」
「オオオオオ!オンナダ!クワセロ!オマエヲクワセロ!」
「無理‥‥君みたいな‥‥ドラゴンには‥‥お仕置きする‥‥」
「オシオキダァ!?モウガマンデキナイ!クッテヤルー!」
ドラゴンが素早い動きで上空にいる狛里に口から飛びついた。
それを瞬時にかわし、狛里は顔面にパンチを入れた。
ドラゴンの二十メートル以上ある巨体が百メートルほど転がった。
「グハッ‥‥。ナンダコノチカラハ?マリョクモニンゲンノモノトハオモエナイ‥‥」
今頃狛里の魔力に気が付いたか。
食う事に夢中だったのもあるけれど、人間がこれほどの魔力を持てるとは思っていなかったのだろう。
もしかしたら逃げるか?
いや、だからと言って千年に一度の食事を放棄するとは思えないな。
不死でもあるし、攻撃手段も持っているはずだ。
千年竜が口を大きく開けた。
ブレスの予備動作か。
狛里もその辺り気が付いているな。
さてどんな攻撃をしてくるか。
水蒸気に近い白いブレスが口から一気に吐き出された。
これはなんだ?
白いブレスが、風に流されリザードマンたちを包み込んだ。
すると一瞬の内にリザードマンが溶かされていく。
俺は神眼で解析した。
「超酸息だと?!狛里気を付けろ!あの息に触れると体が溶かされるぞ!」
狛里ならなんとか耐えられるかもしれないけれど、それでもダメージはあるだろう。
これは早々に決着をつけた方が良さそうだ。
「遊んでる場合じゃ‥‥無かった‥‥」
確かにな。
殺られたのはリザードマンだったが、一歩間違えていたら何人もの野郎どもが死んでいたかもしれない。
「コンドハカクジツニクラワセテヤル!」
「駄目‥‥遅い‥‥萬屋奥義絶縁体斬り‥‥」
狛里の持つ唯一の能力だが、神でもない限り何でも切れてしまうんだよな。
「グアッ!」
ただ流石に二十メートル以上ある巨体を一刀両断は無理か。
「大きすぎる‥‥仕方ない‥‥ロイガーツアール‥‥」
「ゼッタイ‥‥」
今絶対魔法防御しようとした?
でも間に合わなかったみたいね。
尤も仮に間に合ったとしても、もう一度狛里が本気で魔法を放てば『絶対も絶対にはならなかった』だろうけれどさ。
「終わったな‥‥」
「いや、此処からが始まりなのです!」
「そうなのね。素材を集めるのね」
あらまあ、少女隊は流石だな。
おそらく千年竜のウロコなんかは、超酸息でも溶けないはずだ。
素材にすれば最高級の防具が作れるだろう。
つか不死なのに体は素材にできるんだな。
この世界の不死による蘇生は、体を一から構築していくのかもしれない。
死体こそが蘇生の素材に最適だけれど、無ければ他でもオッケーってね。
「愛の小石‥‥」
「うわっ!妖凛が喋った!」
マジビックリしたわ。
「つか『愛の小石』だと?」
あのアニメの挿入歌しか思い浮かばないのだけれど‥‥。
妖凛の指差した先に光り輝く小さな石があった。
俺は念力で素早くそれを手に取った。
これはルビーかな?
今まで手に入れた宝石の中では最上位レベルには違いなさそうだ。
これを使えば何か良い物が作れるかもしれない。
どう使うかはこれから考えるとして、とりあえず異次元収納へと放り込んでおいた。
「やっと倒せた‥‥」
「萬屋の狛里‥‥様が千年竜を倒してくれたんだ‥‥ワイバーンくらいはな‥‥」
「萬屋は本当に強かったんだな」
「あのドラゴンをアッサリと‥‥」
戦っていた男たちは勝ち|鬨《どき》をあげたい気持ちのようだけれど、疲れ果てて立っているだけでも精一杯といった感じか。
動いているのは、想香と猫蓮、それに舞月が怪我人の回復に走り回っているだけだった。

次の日の朝、皆は町に戻っていた。
「萬屋‥‥あんたらのおかげで助かったよ」
「それは良かったわぁ~。でもタダじゃないわよぉ~?千年竜討伐料金、それに怪我人の回復料金はちゃんと貰うわよぉ~」
「えっ?あっ、いや‥‥。当然ですよね‥‥」
こりゃまた、相変わらず天冉はボルよなぁ。
ぶっちゃけドラゴンの素材だけで十分な報酬なんだけどな。
「それに今後どうするべきかぁ~、尾花ちんが説明してくれるわぁ~」
「えっ?」
無茶ぶりするなよ天冉。
「悪い。千年竜の説明とか、全部教えてやってくれ」
「了解した」
尾花は説明を始めた。
千年竜がどういうドラゴンなのか、どうして全ての男性が参加する必要のある祭りだったのか、女性は何故駄目なのか。
千年竜はまた千年後復活するであろう事、だから今回の事を書きとめて後世に伝え、今まで通りこの祭りを続ける必要がある事も説明した。
「でも千年後だろ?もう考える必要はねぇだろ?」
「千年前にお前みたいな事を言っていた奴がいたから今回死にかけたんだお。狛里様がいなかったら間違いなく死んでたんだお」
「そ、そうだな‥‥」
先人の経験や先例、伝統を無視すると過ちを犯す。
続いてきたものには何か意味があって、それをよく考える事が大切なんだ。
俺が暮らしていた日本はとてもいい国だった。
おそらくそれは、二千年以上受け継がれてきた天皇皇室を大切にしてきたからだ。
それこそ日本が良い国である為に最も必要な事だったのだろう。
今の日本でも天皇皇室は大切にされているだろうか。
ならばそれ以上聞かなくても、きっと日本は良い国のはずだ。
でも不安だよな。
俺が死んだ時、女系天皇とか安易に言う輩が本当に多かった。
先例にないことを平気で言って、それが天皇皇室の破壊につながると考えられない人のなんと多かった事か。
そしてそれは日本の破滅につながる。
人は平和の中では大切な事を忘れてしまうもの。
それだけ日本は平和だったと言える訳だけれど、平和が平和を壊す引き金になり得るというのも真理ではある。
面倒くさい話だよ。
千年竜祭りは、来年以降も今まで通りの形で続けて行くらしい。
それと並行して、千年後には千年竜を倒せるだけの戦力も必ず用意すると誓った。
気の長い話ではあるけれど、千年後は自分たちの力で千年竜を倒してくれよ。

この後は一旦宿屋で休んだ後、俺たちは領主宅に招待されて豪華な食事に|舌鼓《したつづみ》を打った。
町を救った英雄的扱いを受けた訳だけれど、狛里が簡単にやった事でそんな実感は何もないんだけどね。
千年竜の討伐報酬も、領主やギルドがお金を集めて結構な額支払ってくれた。
こんな調子だと、狛里がいればこの世界なんでも解決しそうだな。
だけど、狛里の寿命は後十年もないだろう。
なんとかそれまでに不老不死にしてやらないとな。
豪華な食事を貪る少女隊を見ながら、俺が死んだ後の日本の未来を想像していた。
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