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2013年11月25日【月】17時13分57秒
本を語ることにする。

本って、知識を得るには素晴らしいけれど、影響されると間違いも犯すものだ。
本を評価する時、二つのベクトルにより、四つのグループに分けることができる。
ベクトルは、『正しいか正しくないか』と、自分に『合っているか合っていないか』である。
言うまでもないが、正しくない本というのは得られるものも少なく、あまり『良い本』とは言えない。
それは読む価値のない本かもしれない。
しかし、正しいからといって、それが『良い本』かと言えば、それも違う。
むしろ正しいことが書いてあるが故に、間違いを犯してしまうこともある。
『どんな本でも読めば何かが得られる』というが、本当にそうなのだろうか。
失敗して何かを失うことも、実はあるのだ。
そのあたり、一つずつ話していこうと思う。
まず、『自分に合っていなくて、正しくない本』というのは、ハッキリ言って読むだけ無駄に近い。
共感もしないし、そもそも内容が間違っているのだから、『悪い本』と言えるのだろう。
それでも、間違ったものを受け入れないという経験は、決して何も得られないわけではない。
「これは違うだろう」と考えることは、正しい知識は得られないが経験は得られるわけで、『良い本』と言えなくもない部分がある。
『どんな本でも読めば何かが得られる』と言う人がいるのは、おそらくそういうことなのだろう。
では次に、『自分に合っていなくて、正しい本』を考えてみる。
これは知識を得るには良いが、自分にはあっていないので、危険がある。
私は以前、『楽な生き方をする』為の本を読んだことがある。
内容は確かに納得できるもので、正しい内容だったと思う。
しかし私には合っていなかったようで、逆に苦しい生き方をする羽目になってしまった。
正論が常に正しいわけではないし、正攻法が全て成功するわけでもない。
正しい内容の本も、『悪い本』になってしまうことがある。
知識を得るには良いが、自分にとって正しいかどうかは分からない場合があるということを意識しておかなければならないようだ。
次に『自分に合っていて、正しくない本』だが、これは『自分に合っていなくて、正しくない本』よりも厄介だ。
間違っていることを、そのまま信じてしまう。
誰かが悪意を持って書いた本も沢山書店に並んでおり、本による洗脳や扇動にかかりやすい。
自分が間違っているかもしれないという意識を持っていなければ、この本は『最悪な本』になりかねない。
『どんな本でも読めば何かが得られる』かもしれないが、間違いを得て失敗することも含まれると理解しておく必要があるだろう。
最後に、『自分に合っていて、正しい本』だ。
これは言うまでもなく、『素晴らしい本』ということになる。
こういう本に出会えればそれは幸せなことなのだろうが、書店を覗くとそんなに多くはない気がする。
『素晴らしい本』をみつけるのは、かなり難しいかもしれない。

こうして分けて考えると、『どんな本でも読めば何かが得られる』と簡単に考えて色々と読むのは危険かもしれない。
本の内容を自分の中に組み込む場合は、それが本当に正しくて、それで自分は良くなるのか、しっかり判断する必要がある。
その為に多くの本を読むのだと言えば、その通りなのだけれどね。
結論としては、本は知識を得たり、他人の考えを知るには良い。
だが、それが本当に正しいのか、そして自分に合っているのかは、常に考える必要があるようだ。
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