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みゆき

不老不死になりたいと思うか?
神になりたいと思うか?
俺はおそらくイエスと答えるだろう。
だけどそうなれば、とてつもなく寂しい思いをする事になるのかもしれない。

俺たちは、アルカディアに戻ってきていた。
戻ったその日は、前回同様みんなでどんちゃん騒ぎだった。
いや、その日だけじゃない。
三日間くらいは色々と引っ張り回された。
一応俺、アルカディアの神だからな。
半年も家を空けてれば多少の問題もあったりする訳で。
それでようやく落ち着いた気持ちで目覚めたのが今日だった。
「一月二十一日‥‥。五日も経ってるじゃねぇか!」
計算が合わないな。
そうか。
帰ったその日はどんちゃん騒ぎで、三日くらい眠っていたのかもしれん。
「お父さん、起きたー?」
ドアを開け、いきなり娘の六華が部屋へと入ってきた。
六華は俺の一番上の娘で、既に魔法学校にも通っている。
成績は割と優秀だけれど、それ以上にしっかりとした女の子に育っているのが俺としてはとても嬉しい。
ただコレがなければだけど‥‥。
「おいっ!そのカマキリはなんだ?サイズが尋常じゃないように見えるんだけど?」
六華の横には、一メートルくらいはあるカマキリが立っていた。
「この子はね、死ぬたびに私が蘇生して、私の魔力を食べさせて育てているの。可愛いでしょ?」
可愛いのか?
身長で言えば六華とあまり変わらないカマキリとか、割と危険なんじゃないだろうか。
カマキリって、人間サイズにしたらメチャメチャ強いファイターだと聞いた事があるぞ。
尤も、六華は俺とみゆきの子で魔力も半端なく大きいから、殺られる事はないと思うけどさ。
危険な事はさせたくない。
でも子供が好きでやっている事を否定するのもどうかと思う。
みゆきには注意して見ていてもらうしかないな‥‥。
そういえば、戻ってきてからみゆきとはあまり話をしていない。
『ただいま』って挨拶して、普通に飯を用意してくれて、そのままどんちゃん騒ぎに突入。
起きたら今度は、賢神に連れ回されたんだ。
『ハハハッ!戻ってきたらまずは冒険にゆこうぞ!』
とか訳の分からない理由でおもちゃにしやがって。
ちなみに賢神は元上杉家の当主で俺の叔母だ。
世界の神である俺に対して、全く遠慮をしない数少ない人でもある。
「誰も遠慮はしないと思う」
「こら六華。勝手に人の心を読むんじゃありません」
全く、油断すると何故かみんなに心を読まれるんだよな。
俺ってそんなに分かりやすいのだろうか。
「とにかく、お母さんが待ってるから、早く起きてきてねー!それじゃーカマキリさん、行っくよー!」
六華はそう言うと、カマキリにまたがって乗り、ドアも開けたまま飛び去ってしまった。
カマキリにまで『さん』付けかよ。
六華もやはり俺たちの子。
日本人なんだよな。
どんなものに対しても差別せず敬意を忘れない。
「全く‥‥。楽しそうだな」
俺も今度、カマキリを友達にしてみるか。
なんとなくそんな事を思った。
さて、そう言えば『みゆきが待っている』とかなんとか言っていたな。
戻ってきてから、みゆきとはあまり話せていない。
だからそろそろゆっくりと、イチャイチャしようというのだろうか。
うん、もうそんな歳でもないわ。
結婚してから云十年‥‥。
よく俺は愛し続けていられるな。
可愛いからしゃーなし。
そんな事を思いニヤニヤしながら、俺はベッドから這い出た。

なんの準備もなくリビングへと移動した。
そこにはみゆきが座って待っていた。
いつもの巫女服ではなくて、何故か今日はウエディングドレスを思わせるような、真っ白な服を着ている。
そうか。
やっぱりそうなんだな。
俺はその意味をすぐに悟ってしまった。
「おはよー!策也」
「お、おう!みゆき‥‥」
俺は少し逃げ出したい気持ちを抑えながら、みゆきの座っているソファーの横に座った。
「菊花たちはどうしたんだ?」
菊花とは、もうすぐ五歳になる俺の娘だ。
大抵はみゆきと一緒にいるんだけれど、まだ寝ていたりするのだろうか。
それとも幼稚園的な所に行く事になったとか。
「金魚さんの所に遊びに行ってるよ。もうすぐ五歳なんだから、勝手に遊び回っていてもおかしくない歳だよねー」
「そうなのか?」
五歳ってそんなもんだっけ?
もしかしたら俺は過保護すぎるのかもしれない。
「それで俺を待っていたんだよな?何か話があるのか?」
いや、なんとなく分かっているんだよ。
だから話したくない気持ちもあるんだ。
だけれど、だからこそ逃げ出せない。
こっちに戻ってきて、最初の宴会の席には深雪もいた。
でももう、それ以降に会った記憶がない。
おそらく今のみゆきは、想香も含めて全ての記憶と魂を取り戻しているはずだ。
「うん。策也だったら、多分もう分かっているよね。想香ちゃんや深雪さんの記憶も、今わたしの中にあるから‥‥」
「ああ。もしかして、今そんな格好をしているのは、アマテラスちゃんもそうなんだな?」
「うん、そうだよ。わたしが創った理想の女神様」
「みゆきの中に帰っていった訳か」
俺はこのアルカディアで、いつまでもみゆきと二人で生きていくつもりだった。
だけれど、二つの世界に行って仕事をする羽目になった。
それは、アマテラスちゃんに頼まれたからってのが理由だ。
前までのみゆきは知っていたのか。
或いはその記憶を、アマテラスちゃんの創造に使っていて知らなかったのかは分からない。
でも、この二つの仕事は、みゆきを正式な神として完成させる為に必要な事だったのだろう。
全ての記憶と魂の欠片を取り戻し、そして完全体となる。
「わたし、どうやら完全な神様になったみたいなんだよ」
「ほう、それは良かったんだよな?」
完全体となる為に、俺は仕事をしてきたんだ。
それが駄目だったら、俺はなんの為に異世界に行ったのか。
「うん‥‥。でもね、わたしはそうならない方が良かったって、どうしても思っちゃうんだよー」
みゆきの目に光るものがあった。
俺も同じ気持ちなんだよ。
ウインバリアにあった世界の歪みを正した事で、香はおそらく完全な神になったはずだ。
だから黒川を置いて天界にゆく事になった。
その時思ったんだ。
いや、深雪と会った時には分かっていたか。
俺の二つの仕事は、みゆきを完全な神にする為だったんだろうなって。
そして香と同じように、みゆきもまた天界にゆく。
そうなる事は予想できていた。
だけどやっぱり心の準備なんてできなかったよ。
いや、この五日間、賢神たちが俺を引っ張り回していたのは、心の準備をする時間を作ってくれていたのかもしれない。
「すぐに、行ってしまうのか?」
「本当は、深雪さんと一緒になった時点で行く予定だったんだよ。だけれど策也と話せてないから、今日まで残してもらって‥‥」
みゆきは完全に泣いていた。
俺も気がついたら、涙が頬を伝っている。
分かっていた。
神が天界以外でずっと暮らす事なんてない。
俺が神になった時点で、いつかはこういう日が来るのだと感じていた。
奇乃子が神を女にして打倒したように、俺が神にならずに倒せていれば、みゆきも未完成の神としてアルカディアにずっと残れたに違いない。
そんな世界線もあったのだろうか。
天界か。
どういう所かは分からないけれど、俺が世界の神としての仕事を全うすれば、いつかは天界に行けるはずだ。
香は、最低でも百年、もしかしたら一万年とも言っていたな。
だけれど、黒川じゃないけれど‥‥。
「いつかは俺も必ず天界にゆく。その時までシーユーアゲインだ」
俺はみゆきを抱きしめていた。
ただここにいてくれればいいのに‥‥。
そんな一つの願いさえ聞き届けられないなんて。
神は無慈悲ですぞ。
しばらく俺は、ただそこにいてくれるみゆきを感じていた。
感じていたかった。
だけど、時が止まるという事はない。
俺は時を止められるけれど、みゆきはその効果外だ。
間もなくその時はやってきた。
「みゆき?」
「そろそろ時間がきたみたいだよ‥‥」
「おい!本当に天界に行くのか?子供たちはどうするんだよ!菊花にはまだお母さんが必要なんだぞ!」
「そうだね。だけどわたしにもどうしようもできないよ」
「みゆきは神だろ?育児放棄するような事はやめろよ!」
「後の事は、リンさんや金魚さんに頼んであるから」
くっそあいつら。
それって知ってたって事だよな。
「黙っていてもらったのはわたしだから」
また心を読まれたか。
別に心を見てくれてもいいから、俺がどれだけみゆきを必要としているのか伝わってくれ。
「ありがとう。だけどもう会えなくなる訳じゃないよ。またいつか会える時が来るから‥‥」
「分かってるよ!だけど俺の世界にはみゆきが必要なんだよ!」
「バイバイ!みたまの事、よろしくね」
「みたま?」
俺の抱きしめていたみゆきは、最初からそこにはいなかったかのように、跡形もなく消えていた。
泣きたいよ‥‥。
でも泣けなかった。
後ろでみたまが見ているのが分かったから‥‥。
「お母さん、行っちゃったんだね」
「そうだな。でもまあ、またいつか会えるだろうし」
俺は涙をこらえて笑顔を作った。

こうして、俺とみゆきの物語はとりあえず終わった。

さてこれからは、俺のハーレム話になるのだろうか。
『みたまの事、よろしくね』
この言葉が気になる所だけれど、よろしくも何も俺たちの娘なのだから、立派に育ててやるよ。
「育てなくていいから。もう私も実年齢は‥‥、分かっているよね?」
「そうだったな」
立派な大人どころか、完全におばさんレベル。
「見た目は子供なんだから、おばさんじゃないわよ」
「へいへい」
見た目六歳のおばさんとか、だったら家の事はみたまに任せても大丈夫だよな。
それに何故か、また俺は仕事をする事になりそうな予感がしている。
というか、やらざるを得ない。
やる必要がある。
そうなると家の事はみたまに任せざるを得ない。
「そういう訳で、家の事はお前に任せるぞ。どうせ俺はまた仕事に行く事になるからな」
「家の事?ああそれなら、六華がやるわよ。それに概ねメイドがやってくれるんだし、何も問題ないわよね?」
そう言えば家にはメイドがいるんだった。
何も心配いらないじゃないか。
結局問題は、俺が寂しいだけ‥‥。
こういう時は、おめでたい奴らに中和してもらおう。
俺は闇の家に落ちていった。

闇の家にゆくと、おめでたい奴らが全て分かっていたかのように接してくれた。
「ご主人タマは捨てられたのです!これで策也タマは菜乃のものなのです!」
「違うのね。妃子のものなのね!」
会っていきなりそれかよ。
なんかショックを受けそうな対応だけれど、こいつらだと何故か許せてしまうんだよな。
「ご主人タマが笑っているのです!」
「こんな時に笑うなんて、頭がおかしくなったのね!」
「違うのです。これから浮気し放題で喜んでいるのです」
そう言えばそう考える事もできるんだな。
つかそんな事を俺に教えないでくれ。
俺は天界に行くまで、絶対に浮気はしないんだよ。
「でも天界に行ったら浮気するのね?」
「するかー!」
「キャー!なのです!」
「襲われるのね!」
俺は二人に襲いかかった。
と言っても浮気じゃないぞ?
いつものプロレスを楽しむのだった。

数時間プロレスを楽しんだ後、俺は家に戻ってきた。
少しは気分も浮上したか。
いつまでもウジウジしている訳には行かない。
おそらく俺以上に、桐也や菊花の方が悲しいに違いないのだ。
まだまだ子供だからな。
ちなみに桐也は五歳の長男ね。
あの年頃の男の子は、お母さん大好きだからな。
お父さんには寄って来ないけどさ。
人間の本能として、お父さんよりもお母さんの方が大切なのだろうと思う。
そんな時にお母さんがいなくなるのは申し訳ない。
別に誰のせいでもないんだけどさ。
俺はみゆきが消えたソファーに座って、ただボーっと天井を眺めていた。
すると部屋に山女ちゃんが入ってきた。
「おっ、山女ちゃんだー」
「そういう貴方は策也さんですねー」
この子はいつも笑顔で、常に前向きないい子だ。
見た目は十三歳くらいの女の子だけれど、中身は間違いなくそんな年齢じゃない。
この子がいるから、俺は安心して家を空けられると言っても過言ではないんだよね。
ウェンディゴの魂を持っていてとっても強いし。
「ん?どうかしたの?」
「いえ‥‥。きっと策也さんが悲しんでいるだろうなーって思ったら、山女も悲しくなってきちゃいました」
そうだよな。
当然山女ちゃんだって、みゆきがいなくなれば悲しいはずだ。
「確かに悲しいよ。でも山女ちゃんもいるから大丈夫。明日になれば、きっといつもの俺に戻れるはずだ」
ヤバいな。
少女隊といる時とは逆の意味で癒やされるというか。
自分の感情に正直にさせられる。
俺は満面の笑みを作って、心で泣く事にした。
「そうだ!みゆきさんから手紙を預かっているんです。話せずに天界に行ってしまう事もあるだろうからって」
「そうなのか」
確かに、今日俺が起きなければ、その可能性もあったのだろう。
そして伝えたい事も伝えられないままじゃ、みゆきも心残りだろうし。
俺は山女ちゃんから手紙を受け取り、それを開いた。
山女ちゃんはそっと席を外す。
別にいてくれてもいいんだけどな。
なになに‥‥。
そこにはビッシリと文字が並んでいた。
「みゆきの字だな‥‥」
内容は、申し訳ないって気持ちと、俺と会えなくなって寂しいって気持ちと‥‥そして‥‥。
『浮気はほどほどにね。でもわたしが傍にいてあげられないから‥‥。少しくらいは許すよ。だって何万年も会えないんじゃ‥‥わたしには駄目だって言えないよ』
何万年も離れ離れでいる気はないんだけどな。
仕事をちゃんとやれば、きっと早く天界に行けるはずなんだ。
『わたしの為だけに、多くの人と別れるのもきっと辛い事だよ。だから、そんなに焦らなくていいからね』
‥‥そうだよ。
一番寂しい思いをしているのはみゆきじゃないか。
俺には、子供たちもいれば、リンや金魚、賢神や七魅だっている。
山女ちゃんだって、夕凪だって、夜美ちゃんだって‥‥。
狛里や天冉、少女隊や妖凛・冥凛もいるんだ。
でもみゆきには‥‥、誰もいない。
どうして俺は、自分が寂しいって事だけしか見えていなかったんだ。
最悪だよ。
みゆき、もっと気の利いた事を言ってやれなくてゴメンな。
俺はなんて別れを‥‥。
もう涙が止められない。
ただ、誰もいないリビングで一人泣いた。
この別れの本当の意味を、俺は今更理解していた。

不老不死は、常に見送る側の辛さがあると云われている。
でも本当は、一人神となって天国に行く事が一番辛いのだ。

その寂しさを押し殺し、俺を気遣ってみゆきは去っていった。
俺は誓うよ。
なるべく早く天界に行く。
だから待っていてくれ。
みゆき。

西暦で言えば二千三十九年、俺はこの時を心に刻んだ。
【<┃】 【┃┃】 【┃Ξ】
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