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来たよウインバリアへ!だけどいきなり御臨終?

二千二年十二月、ウインバリアというMMORPGが始まった。
ゲームが好きな俺とみゆきは、当然初日からこのゲームを始める事にした。
最初はとにかく楽しかった。
俺とみゆきもまだ仲が良くて、このゲームで更に絆は強くなっていったと思っている。
しかし何時の頃からか、どうも二人の関係は上手くいかなくなっていた。
始めて二年半は登り坂、残り半年は下り坂。
約三年でゲームをやらなくなって、それから俺たちの関係は更に冷えきっていく事になる。
つまりウインバリアというゲームは、俺とみゆきの関係が頂点だった頃にやっていたゲームと言えるだろう。
そんなウインバリアというゲームをモデルにした世界が、どうやら今回俺が出張して仕事をする場所だ。
ゲームをしていた事が天界の神々に知られ、俺に白羽の矢が立ったらしい。
仕事の内容は、当然ウインバリアの悪い神様を倒す事。
俺自身アルカディアの神であるから、直接倒す事はできない。
神は神を倒せないからね。
だからウインバリアで神を倒せる『男』を探し、倒すまで導くのが俺の役割となる。
その際、二人の神の使いを連れて行く事ができる。
俺は『|萬屋狛里《よろずやこまり》』と『|兎束想香《うつかそうか》』を連れて行く事にした。
萬屋狛里は、元イスカンデル人の最強少女である。
魔力だけなら俺よりも圧倒的に強く、完全なチートだ。
やはり連れて行くなら強い子が良いからね。
そしてもう一人の兎束想香は、俺の嫁であるみゆきの記憶を一部持っている半身。
嫁のみゆきはまだ子育てで忙しく、付いてはこられないので、だったら半身である想香を連れて行くようにとの話になった。
そんな訳で神であるこの俺『|此花策也《このはなさくや》』は、二人を連れてウインバリアへと転移する。
世界間の移動には、本来であれば『異空間トンネル』を使う事になる。
しかしそんな方法で行った場合、ウインバリアの悪い神様に、別世界の神が来た事が直ぐにバレてしまう。
誰がそうなのかも含めてね。
当然そうなると仕事に支障が出る。
ウインバリアの神様だって、討伐されたくはないからね。
だから行く時はこの方法が使えない。
『召喚』してもらったり、魂だけが『転生』するのが一般的だ。
でもこの世界には、決められた真っ当なやり方が存在してした。
『ログイン』である。
キャラ設定をして新規住人、或いは冒険者として世界に行くのだ。
当然レベルは壱からだし、装備もお金もほとんど持っていない。
ゲームならそれでも良いかもしれないけれど、そんな状態でできるような仕事なら、放っておいても誰かが悪い神を倒してくれるだろう。
もちろんそんなに簡単な訳もなく、それじゃ何時まで経っても仕事が終わらないので、直ぐに今の力に戻れるよう準備はしてある。
最初の経験値を手に入れた時に、今の状態まで強くなれるようにね。
「じゃあソロソロ行くぞ?狛里、想香」
「分かったの‥‥」
「オッケーボス!」
二人ともアルカディアに来てから、ずいぶん色々と変わったよなぁ。
狛里は望海と仲良くしていたせいか、喋り方が似てきたし、想香はみゆきの記憶が入った分、みゆきのような事を言うようになった。
まあ狛里がスムーズに喋れるようになったのは良かったし、想香はより可愛くなって最高なんだけどさ。
でもいきなりキャラ変したみたいで、前作を読んでいた人はきっと混乱するだろうなぁ。
などと思ってはいけない事を思いながら、俺たちはマジックボックスに手を置いた。
こうするとログインできるらしいけれど、さてさてどうなるのやら。
なんとなく意識が薄れていく中、俺はこのゲームを最初にした時の事を思い出していた。

何か色々とやった気がする。
ゲームを始める時のキャラ作りや職業選びはやはり楽しい。
そんな昔を思い出していたのだろうか。
とにかく長い時間、白くて気持ちの良い空を漂っていた俺は、気がついたらベッドの上で目が冷めた。
う、なんだか体が重い‥‥。
見える天井は木造で、怪しい模様が浮かび上がっている。
かなり古い建物のようだ。
天井には他に何もなく、部屋の中にある光は、どうやら窓から入ってきてるようだった。
それにしてもマジで体が重いぞ?
ずっとチート生活をやってきたから、レベル壱の体に戻ってそう感じてしまっているのかもしれない。
チートになる前は、ずっとこんな重い体で俺は生活していたのだろうか。
つか体を起こす事もできないぞ。
どうなっている?
俺は必死に首だけを起こした。
すると掛け布団だと思っていたものが、狛里の体だという事に気がついた。
‥‥。
「この重さはお前らだったのかーい!」
俺は布団をあげるように、力いっぱい狛里を足の方へと押しのけた。
お腹の辺りには想香も覆いかぶさっており、二人まとめて足元へと転がっていった。
二人はベッドから落ちると、腕で目を擦りながら立ち上がった。
「いきなりベッドから落とすなんてひどいの‥‥」
「そうなのです。レディの体は壊れやすいのですから丁寧に扱ってください」
「いやいやいや。お前らが俺の上に乗っかって寝ている方がおかしいだろっ!」
だいたいレディなんて言葉が最も似合わない二人が何を言っている。
バックドロップでリングに沈めてやろうか。
なんて思ったけれど、想香はともかく狛里は俺よりも強い。
少女隊にやっていたような対応をしたら、こっちがやられてしまう。
此処は冷静に対処しないとな。
‥‥。
冷静に考えたら、今は俺たちみんなレベル壱になっているはずだ。
マジでプロレスなんてしたら死んでしまうかもしれない。
尤もこの世界じゃ、死んでもあまり問題にはならないんだけどさ。
冒険者カードを持つ冒険者に限る話だけれど、死んでも生き返る事ができるのがこのウインバリアという世界だ。
ゲームをモデルに作られた世界なので、死んでから蘇生をせず三十分が過ぎると、自動的に魂が近くの教会に送られ蘇生される。
そんなゲームのような世界。
だから殺すのが嫌な狛里でも、冒険者相手なら思う存分殺る事ができる。
ただ教会での蘇生となると、その時レベルが壱下がるんだけどね。
俺たちはできれば死にたくはないものだ。
レベル壱の今なら死んでも問題はないけれどさ。
ちなみに蘇生魔法もあるので、三十分以内に蘇生してレベルダウンを回避する事もできる。
さてそんな世界の仕様だと、どうやって神を倒すのかという話になってくる。
イスカンデルに行った前回の仕事の時は深く考えずにいたけれど、倒す方法はちゃんと考えておかないとね。
それでどうやらこの世界にも、魂を|葬《ほうむ》る方法があるようなのだ。
そんな能力があるって事は、使えるのはおそらくこの世界の神か、或いは神の使いって事になるのだろう。
或いはゲームの中にいた、ゲームマスター的な者が使えるはずだ。
魔法名は当然『垢バン』なんだろうなぁ。
そんな訳で、とにかく魂を葬る事ができる能力者を仲間にする事が大切かもしれない。
「別にわざと乗っかっていたんじゃないの‥‥」
「その通りなのです。気がついたら僕も策也タマに乗っかっていたのです!」
「えっ?そうなの?」
俺は今いる場所を改めてジックリと確認した。
超絶ボロい宿屋の一室。
ベッドは一つしかなく、他に腰掛ける椅子すら何もなかった。
俺たちが三人一緒にログインしてきたとしたら、そういう事もあるのかもしれないな。
「分かって貰えたの?‥‥」
「きっと策也タマなら分かってくれるのです」
‥‥。
「つかなんで策也タマなんだ?」
想香は最近、俺の事を『策也タマ』と呼ぶようになっていた。
まあ理由はなんとなく分かるけれど、ソロソロ聞いてもいい頃だろう。
『少女隊の代わりだから』とかなんとか言うのかな。
「単純に『さん付け』で呼ぶほどの人ではないと、最近理解しましたので」
そんな理由かーい!
別にいいんだけどさ。
ただあいつらと同じ呼び方をされると、少し心地よくなってしまうから‥‥。
「策也タマどうしたのですか?そんな『死んだ誰かを思うような顔』をして」
「菜乃ちゃんと妃子ちゃんには何時でも直ぐに会えるの‥‥」
「そうなんだけどさ」
いつも傍にいた自分自身も同然の友人が、異世界に一緒に来られていない現実。
それを思うと少し寂しくて、なのに少し心地良くて。
「全く。策也タマは少女隊の事になると‥‥。少し妬けるのです」
ヤバい。
想香は俺の妻であるみゆきの半身なのだ。
こいつに辛い思いをさせてしまうと、俺はみゆきに半殺しにされかねない。
「いやまあ少女隊の事はどうでもいいんだけどさ。策也タマだろうとなんだろうと好きに呼んでくれ。それよりもソロソロ仕事を始めないとなぁ~」
そうだよ。
俺はこの世界に遊びに来た訳じゃないのだ。
やるべき事をさっさと終わらせる為に動きださないと。
俺は爽やかな笑顔を作って立ち上がった。
「やっぱり策也タマはチョロいのです」
「わざと乗っかっていても大丈夫なの‥‥」
やはりこいつらわざと乗っかっていたのか。
別にいいけどさ。
さてしかし、冷静になって今の状況を見てみると、これは流石にヤバいと感じる。
短い綿パンに綿シャツだけのシンプルなフル装備。
アイテムボックスという名の異次元収納には『ナイフ』と『冒険者カード』、それに少しの金が入っているだけだった。
ゲームを始めた頃、よくこんなので楽しめたよな。
リアルでこんなのただの気違いだぞ?
日本で言えば、橋の下から人生をスタートして、ジーパンとTシャツ姿に、所持しているのは『虫取り網』と『マイナンバーカード』、それに千円札壱枚状態だ。
うんこしてケツも拭けやしねぇ。
一週間もたたずにゲームオーバーになる自信がある。
「一刻も早くこの逆チート状態から脱する為に、まずは何でもいいからモンスターを狩りにいくぞ!」
「うん。この格好はどうも落ち着かないの‥‥。策也ちゃんの作ったご飯も食べられないの‥‥」
「そうです。策也タマにさっさとチート状態に戻ってもらわないと、僕の自堕落生活は戻ってきません」
こいつら、なんのために一緒にこの世界にきたのか忘れているのか?
「俺たちは仕事に来たんだからな。今後沢山苦しい事が‥‥」
「何してるの?‥‥」
「さっさとドラゴンを狩りにいくのです!」
話聞いてないし。
しかもドラゴンって、今の俺たちにはスライムすら強敵なんだぞ?
とにかく俺は二人を追いかけて宿屋を出るのだった。

宿の外は完全に村だった。
確かゲームでは『初めの村』って名前だったと思う。
事前情報だと、このウインバリアはかなりゲームを参考に作られた世界で、二十キロ四方のエリアごとに一つの町か村がある形で作られているのだとか。
今いるのは【始まりの地】というマップエリアの中心にある村という事になる。
「確かこの村には、利用できる建物が武器防具屋、道具屋、冒険者ギルド受付、宿屋 教会の五つしか存在しないんだよな」
「食べ物屋がないの‥‥」
「僕たちに死ねと言っているようなものですね」
確かに酷い状況だ。
さっさとなんとかしないと、最悪草を食いながら野宿生活もあり得る。
どう考えてもゲームの冒険者はブラック職業だろう。
「金は一応最悪の場合を考えて残しておこう。とにかく村の外に出て弱いモンスターを狩るぞ」
「もう疲れたの‥‥」
「歩くのってこんなに疲れるものだったでしょうか?」
そりゃチートな身体能力を持っていた者が、いきなりレベル壱だからな。
疲れもするだろうさ。
こんな体で俺は日本で暮らしていたのだろうか。
だったら凄いぜ俺!
そして今地球で暮らしている全ての人たちをリスペクトするよ。
歩いていると、ようやく村の出口が見えてきた。
「人が多いの‥‥」
「みんな暇なのです」
村にしては冒険者が多いのは、やはり初めの村だからなのだろうなぁ。
つか人の魔力も何も感じられないから、誰が強くて弱いのかも分からない。
尤もこんな村にいて装備も似たようなものだから、みんな見習い冒険者だとは思うんだけどさ。
俺たちはそのまま、誰とも話す事なく村を出た。
この時、何故村の出口に人が集まっていたのか、もう少し考えるべきだったのかもしれない。
でもそれもまた運命。
俺たちはただ前へと進んでいった。

村の周りには、確か弱いモンスターが少数生息している。
ゲームでは『スライム』か『ウサチャン』だったかな。
それを参考に作られている世界だから、おそらく出てくるモンスターも同じはずだ。
そして倒した後のドロップもね。
このウインバリアでは、モンスターを倒すと姿が消滅して、魔石か素材がドロップする仕組みだ。
血なまぐさい後処理が必要無いのは助かるけれど、食料調達が今まで以上に大変になるだろう。
魔物でも食べられるだけマシって事だ。
でも俺としてはこういう世界の方が良いかもしれない。
だって生き物を殺して解体するのってなんか嫌じゃん?
俺の場合は妖糸でチョチョイノチョイだけどさ。
何にしてもさっさとどちらかを見つけて、この重い体ともおさらばするぞ。
そんな事を考えて草原を歩いていると、向こうから少し強そうな男が三人歩いてきた。
割と充実した装備をしていて、ゲームをしていた頃の記憶から、おそらくレベルは五十前後と言った所に見えた。
俺は無視してそのまま擦れ違おうとした。
するといきなりそいつらが襲いかかってきた。
警戒していたのでなんとかかわす事ができたけれど、食らっていたらまず即死だっただろう。
「何をするんだ?」
「危ないの‥‥」
「死ぬかと思ったのです」
「お前らまだ見習いの冒険者だろ?だから先輩が世界の厳しさを最初に教えておいてやろうと思ってな。ははははは!」
なるほど、初心者狙いのPK野郎たちか。
ゲームの世界を参考にしたからといって、そこまで忠実にやらなくてもいいだろうが。
PKってのはプレイヤーキルといって、ゲームプレイヤーが他のプレイヤーを殺す行為の事だ。
多くのゲームで禁止される事も多いけれど、ウインバリアは対人戦闘も楽しみの一つとなっている。
俺がプレイしていた頃の記憶でしかないけれど、大陸には八つのプレイヤーズギルド砦があり、それをギルド間で奪い合う仕様が存在していた。
全く面倒な奴らに出会っちまったなぁ。
確かプレイヤーズギルドに所属していたら、直ぐに分かるはずなんだけれどな。
つまりこいつらは本当にただのならず者って感じか?
ゲームと現実では違う所もあるかも知れないけれど。
それにプレイヤーズギルド所属者は、敵対しているギルドの者しか基本襲わない。
俺たちは当然所属しておらず、誰かに狙われるなんて事は普通あり得ないのだ。
さっき村の入口で人が集まっていたのは、こういう事だったのかもしれないな。
今出ていったらこいつらに狙われる。
そういう情報があったのだろう。
しかしどうしようか。
戦っても勝てる相手じゃないぞ。
「世界の厳しさを知るのは君たちの方なの‥‥」
「僕に勝てると思っているのですか?ちゃんちゃらおかしいのです!」
お前らちょっと待て!
こいつらに勝てると思っているのか?
逃げた所で逃げ切れるとは思えないのだけれど、でも流石に戦うのは無茶だろう。
「こいつら。マジで死にたいのか?だったら望み通り殺してやる!お前らかかれ!」
「わかりやしたボス!」
「俺はこっちの女だ!」
クッソ!
こうなったら殺るしか無い。
どこまでできるか分からないけれど、まずは間合いをとって慎重に‥‥。
俺は直ぐに後ろへと下がって男たちの攻撃をかわした。
しかし向かっていった狛里と想香は、一瞬の内に剣で切られてしまった。
はい!無事御臨終となりましたとさ。
‥‥。
このウインバリアに来ていきなり死亡とか、マジで大丈夫なのだろうか。
つか死んだら三十分そのままだったっけ?
「こいつら完全に初心者か?」
「へへへ。死体だけれど楽しませてもらおうかねぇ」
ヤバい!
こいつらマジで鬼畜だぞ。
「狛里!想香!直ぐに教会に行くんだ!」
俺がそう叫ぶと、間もなく二人の遺体はその場から消えた。
危ない危ない。
ゲーム仕様を覚えておいて良かったぜ。
「こいつ、いらない事を言いやがって!」
あっ!俺も今度はかわせそうにないや‥‥。
俺は男の剣を頭でモロに受け、無事二人の後を追う事になった。
ああ‥‥死ぬってこんな感じなんだ。
久しぶりに味わった気がするよ。
こうして俺たちの異世界生活は、いきなり全滅で始まるのだった。
【Ξ┃】 【┃┃】 【┃>】
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