★ 

インデックス

 ★
★ 

ネット小説

 ★

適当に書いた小説をアップしていきます♪

 RSS XML
ネトマガ
  • 玄関口
  • 占い診断
  • 萌え辞典
  • オタク遊戯
  • 情報基地
  • 随筆&詩
  • タイトル
  • 川柳ノ歌
--サイト運営者より告知--
2022年2月16日【水】14時07分52秒
syuka.com】では
サイト管理にcookieを使用しています。
2022年1月16日【日】18時18分34秒
【告知】10年くらい前に書いたリア充RPGをこちらにもアップしましたw
2021年12月27日【月】08時34分33秒
【告知】こちらに座右の銘とネタ座右の銘を移動してきました。
2020年5月14日【木】16時24分38秒
【告知】サイト運営継続の為、xcoinによる投げ銭をお願いします。
2017年2月25日【土】11時13分21秒
【(゚∀゚)】フリー写真館を狛犬画像室にリニューアルしました♪
2013年11月4日【月】19時44分48秒
【(*´∇`*)】川柳と短歌を始めました。
2013年11月4日【月】19時43分21秒
【(*´ω`*)】現在エッセイ&詩以外の更新は休止しています。
2013年1月7日【月】18時48分51秒
【(*´∇`*)】サイトをリニューアルしました。他も徐々に変更中です‥‥
--サイト運営者お勧めリンク--
【Amazon】日本人が知らない近現代史の虚妄 江崎道朗
【Amazon】ウルトラマンの伝言 日本人の守るべき神話 倉山満
【Amazon】嘘だらけの池田勇人 倉山満
【Amazon】無駄(規制)をやめたらいいことだらけ 令和の大減税と規制緩和 渡瀬裕哉
【Amazon】日本分断計画 中国共産党の仕掛ける保守分裂と選挙介入 上念司
【Amazon】緒方竹虎と日本のインテリジェンス 江崎道朗
【Amazon】救国のアーカイブ 公文書管理が日本を救う 倉山満
【Amazon】誰もが知りたいQアノンの正体 みんな大好き陰謀論 内藤陽介
【Amazon】米国共産党調書 外務省アメリカ局第一課作成 江崎道朗
【Amazon】教科書では絶対教えない 偉人たちの日本史 倉山満
【Amazon】世界はいつでも不安定 - 国際ニュースの正しい読み方 - 内藤陽介
【Amazon】史上最強の平民宰相 原敬という怪物の正体 倉山満
【Amazon】新装版 お役所仕事の大東亜戦争 (いまだに自立できない日本の病巣) 倉山満
【Amazon】ウッドロー・ウィルソン 全世界を不幸にした大悪魔 倉山満
【Amazon】税金下げろ、規制をなくせ 日本経済復活の処方箋 渡瀬裕哉
【Amazon】米中ソに翻弄されたアジア史 宮脇淳子 江崎道朗 福島香織
【Amazon】日本人に忘れられた ガダルカナル島の近現代史 内藤陽介
【Amazon】2020年大統領選挙後の世界と日本 “トランプ or バイデン" アメリカの選択 渡瀬裕哉
【Amazon】保守とネトウヨの近現代史 倉山満
【Amazon】中学歴史 令和元年度文部科学省検定不合格教科書 竹田恒泰
【Amazon】天皇の国史 竹田恒泰
【Amazon】ミトロヒン文書 KGB(ソ連)・工作の近現代史 山内 智恵子 江崎道朗
【Amazon】若者に伝えたい英雄たちの世界史 倉山満
【Amazon】経済で読み解く日本史6平成編 上念司
【Amazon】みんな大好き陰謀論 内藤陽介
【Amazon】インテリジェンスと保守自由主義 新型コロナに見る日本の動向 江崎道朗
【Amazon】検証 検察庁の近現代史 倉山満
【Amazon】桂太郎-日本政治史上、最高の総理大臣 倉山満
【Amazon】危うい国・日本 百田尚樹 江崎道朗
【Amazon】「新型コロナ恐慌」後の世界 渡邊哲也
【Amazon】日本外務省はソ連の対米工作を知っていた 江崎道朗
【Amazon】トップの教養 ビジネスエリートが使いこなす「武器としての知力」倉山満
【Amazon】天皇がいるから日本は一番幸せな国なのです・倉山満
【Amazon】日韓基本条約 (シリーズ韓国現代史1953-1965) ・内藤陽介
【Amazon】メディアが絶対に知らない2020年の米国と日本 (PHP新書)・渡瀬裕哉
【Amazon】なぜ、成熟した民主主義は分断を生み出すのか ~アメリカから世界に拡散する格差と分断の構図・渡瀬裕哉
【Amazon】天皇家 百五十年の戦い・江崎道朗
【Amazon】ウエストファリア体制・倉山満
【Amazon】アウシュヴィッツの手紙 改訂増補版・内藤陽介
ねずさんの日本の心で読み解く「百人一首」:千年の時を超えて明かされる真実
たった1つの図でわかる!図解経済学入門
大間違いのアメリカ合衆国
政治経済雑記はこちら♪
【Kindle】電子書籍販売★秋華★

えっ?マジで?

どうして女神は上位神が多いのだろうか。
どうして世界の神は男性だけなのだろうか。
もしも女性でもオッケーなら、奇乃子が神になる未来もあったのかもしれない。
しかしやはり女性なのだ。
渾身の魔法も、女性であるが為に決まりきらない。
凄く悔しさを感じる。
だけど逆に考えてみると、女神を倒すとなったらどうだろうか。
ぶっちゃけ俺は嫌だ。
そんな仕事は受けたくないと思う。
なるほど、だから世界の神は男しかいないんだな。
争いは女性には似合わない。
悪い事は男性にやらせておけばいいのだ。

男は世界と共に滅び、女は次の世界へと進む。
男女平等とは言うけれど、それぞれに持った役割がある。
だから世界はスムーズに引き継がれる。
もしも本当に男女が平等に扱われたなら、おそらく世界には次が無いのだろうね。
だって男女が共に戦い殺し合えば、次の世界を担う人はいなくなるのだから。

神は、俺が策也である事を認識しているに違いない。
それもあるからか、未だ本気で向かってくる事は無い。
しかしいつまでも戦闘を続ける訳にもいかない。
直ぐにでも倒さないと、もう倒されてはくれないだろう。
逆に俺の中にも、両親の記憶を持った神を倒してしまってもいいのだろうかと、躊躇する気持ちはある。
ただそんな気持ちがあろうとなかろうと、俺にできる事は少なかった。
もしも今、俺が御伽策也の本当の生まれ変わりだと香に伝えたら、香はどういう対応をするのだろうか。
神を止めてくれるのか?
あるいは何かを要求してくるのか。
素直に信じてくれるとも思えないけれど、話せば証明くらいはできるだろう。
神には両親の記憶があって、俺には多くの記憶が残っている。
一致させられる所は沢山あるはずだから。
この状況を変えられるのは、おそらくその手しか無いような気もする。
だけれど知っているはずの神や尚成は、それを話そうともしない。
本当の策也がこの世界を変えようとする張本人だと知ったら、それはそれでショックを受けるんだろうな。
策也までもが敵になったら、香を支える全てを失う事になる。
唯一らしいから。
それにしてもみんな、よく戦ってくれている。
この世界を変えたいという気持ちは確かにあるのだろうけれど、ほぼ勝ち目がない戦いなのだ。
本当ならもっと違った選択肢もあったかもしれない。
悪いなみんな。
神の仕事に付き合わせて、こんな分の悪い戦いをさせてしまうなんて。
「俺はこの世界が気に入らないのだ!俺は男なのになんで女なのだ!全て神であるお前が悪いのだ!」
「‥‥」
私怨で動いている人も約一名いました。
「わたくしは勝って、最高の下僕、じゃなかった、殿方と結ばれるのです!」
「‥‥」
私欲で動いている人も約一名いました。
「俺は奇乃子がやるならやるぜ」
「自分が神になるのです。つまりこの戦いに勝って、撫子には自分しかいないと分かってもらうのです」
「‥‥」
やっぱり愛は偉大だよな。
俺の物語は、愛がテーマでは無いはずなんだけれど‥‥。
なんとか勝たせてやりたい。
でももう逃げる事すら困難な状況だ。
手を抜くくらいだから、逃がしてくれないかなぁ。
駄目だろうね。
この世界は香の創った世界であり、御伽策也は絶対に香を裏切らないようにできているはず。
完全に両親の転生者だったら、また違ったんだろうけれどさ。
所詮は作られた神。
もう何時までもこの状況は続かない。
一か八かでも逃げるか。
逃げられた所で、もう何処にいてもすぐに追ってこられるとは思うけれど‥‥。
「しまったのだ!」
俺が逃げる事を考えていた時、思ってもみなかった事が起ころうとしていた。
奇乃子が恨みを込めた魔法を放ったのだけれど、それが香に向かって飛んでいたのだ。
奇乃子が魔法をミスった訳ではないけれど、偶々神と香が一直線になっていて、神が魔法をかわした事でこのような状況になっていた。
香は創造の神だ。
これくらいの魔法を受けたとて、死んだりはしないよな?
いや違う。
俺には分かるよ。
香に力が無いから、尚成は深雪と別れてでも守ろうと決めたのだ。
だからこんな歪んだ世界じゃなきゃ駄目だったんだ。
天界でしか安心して暮らせない。
香はそういう弱い存在としてこの世界に存在する事で、策也を得られるとした。
根拠なんて何もないけれど、おそらくこの魔法を喰らえば香は死ぬ。
みゆきの場合は、創造の神が自分の創造した世界で死んだら本当の天界の神なる可能性があった。
でも香はどうなんだ?
それで香は救われるのか?
「香!香は俺が守るぜ!」
「黒川くん!」
黒川、分かっているのか?
その魔法は奇乃子の私怨がこもった、魂までも消滅させる魔法だ。
この世界ではおそらく、記憶を奪われ、強制的に輪廻転生させられる。
死なないお前でも、死ぬのと同じになるんだぞ?
黒川が香の前に立って手を広げた。
「いやあーーーー!!!」
悲鳴は香の声だった。
ああ、そうか。
香は黒川を嫌っていないどころか、既に大切な存在になっていたんだな。
なのにどうして策也や尚成にこだわっていたのか。
そんな女の気持ちなんて俺には分からないけれど、この世界で最も歪んでいたのはそこだったのかもしれない。
でももう、俺ですら助けられないかもしれない。
この神の領域で、時が止められる気がしないから。
それでも俺は時を止めようとした。
そんな次の瞬間、奇乃子の魔法は狛里によって薙ぎ払われた。
「間に合ったの‥‥」
「ふー‥‥」
流石は狛里。
神をも超える魔神だわ。
良かったな黒川。
そして香。
「あ、俺、生きてるか‥‥。駄目かと思ったけど‥‥」
黒川は腰を抜かしたように膝を折り、その場にへたり込んだ。
死んだと思っただろうからな。
よくやったと思うよ。
そこに香が駆けつけて黒川に抱きついていた。
やっぱそうなんだ。
本当は助けた策也よりも、愛し続けてくれた黒川の方が‥‥。
「油断大敵なのだ!」
「えっ?奇乃子?」
ここにいる者たちは、殆どが今の出来事に意識を集中させていた。
流石にこの世界の歪みの大元が、今目の前で明らかになっている訳だし。
いや、思わぬ出来事と素直に言った方がいいかな。
でもそんな事には気にもとめず、奇乃子はただ私怨のみで、神へ全魔力を開放した最大級の魔法を放っていた。
奇乃子はそこまでこの世界に恨みを持っていたのか?
それだけ男でありたかったって事だろうけれど。
とは言えこの魔法がかわされたら、奇乃子にはもう勝ち目がないんじゃないか?
これが最後の攻撃になると思う。
果たしてどうなる?
神ならかわす事ができるかもしれない。
でもそれをまともに受け止める構えだ。
これで倒されなければ、倒されたくても倒されないと知らしめる事にもなるだろう。
だけどもういいんじゃないだろうか。
香はきっと、黒川への気持ちを自覚したよね?
だったら神を討つ必要はないんじゃないだろうか。
でも、罪が罪として残るのなら、俺はやはり神を討つ必要がある。
ならば、奇乃子の魔法が神に通用する事を祈るしかない。
奇乃子の魔法が神に命中した。
果たして神の魂は消滅するのだろうか。
それはそれで、俺は少し悲しい‥‥。
あれ?この魔法『ゲーム調整』じゃない?
「俺を女にした恨みは忘れないの‥‥だ‥‥」
奇乃子はそう言って、意識を失ったかのように体勢を崩した。
それをすぐに土筆が抱きとめた。
「おい!大丈夫か奇乃子!」
「おそらく大丈夫ですよ。全ての魔力を使い果たしただけかと思われます」
「つまり大丈夫でしょう」
奇乃子は大丈夫みたいだな。
つか、これ女にする魔法だよね?
最大魔力のそれをノーガードの神が喰らったら‥‥。
「どうやら俺は、女にされてしまったみたいだな」
「えっ?マジで?」
神が‥‥、女になっただと?
確かに、見た目は生前の俺だけれど、どことなく体つきが変わっているような‥‥。
それに何か違和感を覚える‥‥。
ああ、既にバグ世界は神の領域ではなくなっている!?
尚成は?!
その姿は、もう何処にもなかった。
世界の神は男である必要があるわけで。
神だった御伽策也が女になった事で、今はもう神ではなくなっているみたいだった。
「ははは‥‥、ざまあ見ろなのだ‥‥。俺が女の世界なんて、認めないのだ‥‥」
「お、おう!」
これ、どうなるんだ?
神を倒した事になるんだろうか。
そう言えばみゆきが言っていたな。
実はアルカディアで、俺が神にならない方法もあったとか。
それは神を殺さずに神を倒す事。
まさかこんな方法があったとはね。
でもみゆきに聞いていた方法とは違っている。
おそらく世界によって、その方法は|区々《まちまち》なんだろう。
それが偶々起こってしまったって事か。
となると、この世界の神は一体誰になるんだ?
「これだとぉ~、この世界の神様は『未定』って事になるのかしらぁ~?」
「そんなアホな」
こんな中途半端なエンディングでは、俺の物語を見てくれている人が納得できないのではないだろうか。
「もう俺には神としての力は無いようだ。悪い香。俺はこれ以上、香の為には戦えないし、尚成も消えてしまった。そして見た通り、俺は女になっちまったよ」
「策也さん‥‥」
ん~、なんか俺の別物語を見せられている気分だな。
それもバットエンド。
「それで俺はこれからどうなるんだ策也?」
「えっ?策也?」
あら、香にも俺が策也だとバラすの?
「あー‥‥、香。俺がオリジナルの策也です。香が死んだ後、俺も死んだみたいでさ。実は別世界に転生して神になってるんだよね。香も別世界で生きてくれていて良かったよ」
俺は何を言っているんだ?
自分で自分が何を言っているか理解できないんだが。
「そうなの?‥‥。えっと‥‥。生前はありがとうございました」
「いえいえ、特に何かをした覚えはないんだけどね」
おい、何を話せばいいんだ?
つかこの状況、なんかカオスで笑えてくる。
黒川に抱きつく香と、生まれ変わった先で何十年かぶりに話すとか。
「それで俺はどうなるんだ?」
おっと、神に話しかけられていたんだったな。
「未定だ。俺もこんな結末は想像すらしていなかったからな」
「そうか‥‥」
「ところであんた、おとんとおかんの記憶を持っているんだよな」
「ああ。策也、えっと‥‥大きくなったな」
「大きくなってから何度も会ってるだろ?それに今の容姿は生前とは似ても似つかない訳だけど」
「そうだったかな。だけど今の俺は、大人になってからの策也の記憶は無いんだ。全て子供の頃の些細なものばかりでな」
そりゃそうか。
忘れ去られた記憶から作り上げた、俺の両親である策也だから。
とはいえ人間子供の頃にだいたい人格なんてものは決まる訳で。
そこそこ俺の行動はトレースできていたんだと思う。
そして考えなんかも。
だからこうなる事もある程度予想できていた‥‥、訳がないか。
本人も戸惑っている訳だし。
「つまり今、この世界に神はいないって事ですよね?どうなるのでしょうか?」
「神がいなくても、百年くらいはなんとなると思うけど‥‥。分からん。やっぱり未定だ」
孔聞は不安そうだな。
だけどこうなったのは、多分お前のアナスタシアの影響もあると思うぞ。
アレを発動した時点で、神は今日死ぬ事はなかったはずだから。
それにしても、色々と思っていたのとは違う結果になった。
この世界はウインバリアだから、土筆のバリアソードが勝利の鍵になるのではないかと思っていたり。
或いは撫子だけが不老不死になったから、撫子が男になって神になる未来も想像していた。
「この世界の神が策也でー、中身はお父さんとお母さんでー、神じゃなくなって尚成もいなくなっちゃった。この世界にはもう、わたしの居場所は無いんだね」
「深雪の居場所は、やはり俺の傍なんだよ」
「そうみたい」
俺は深雪の頭をポンポンとした。
しかしそれに異議を唱える想香はいなかった。
想香はもう深雪だから。
振り返ると、そこには狛里が立っていた。
そしてその後ろには、アルカディアに戻る為のゲートが開いている。
仕事が終わったという事だ。
俺は深淵の闇を作り出した。
「ここから出て元の場所に戻れるゲートだ、その闇に飛び込んでくれ」
「今更だけど、この世界はなんなんでしょうか?」
「香、ここはバグ世界だよ。ゲームにはバグがつきものだからね」
「完璧ではなかったって事ですね」
「完璧なんて、きっとありはしないんだよ。だから少しずつみんなで修正していけばいい」
香の創った世界には問題があった。
それは別におかしな事じゃない。
問題は何処にでもあるものだから。
そしてそれは今から、ゆっくりと修正されてゆくのだろう。
「黒川くん。私はあなたのプロポーズを、今受け入れます」
おおっ!
「えっ?本当か香!やったぜ!任しておけ!俺が必ず幸せにして見せる!」
黒川、大喜びだな。
まあ良かったんじゃないの。
「だけど‥‥。今、思い出したのよね。私は女神。そして全てを思い出してしまった今、私のあるべき場所は、天界のようです」
「天界って?何も変わらないんじゃねぇか?」
「いえ、この世界の天界ではなく、本当の神の世界。神界と言った方が分かりやすいですね。だから黒川くん、私と一緒に暮らしたいなら、神になってくださいね」
「‥‥」
なるほど。
おそらく香の作り出した世界が歪んだままだと、香は本当の神にはなれなかったんだ。
でも今、この世界が最低限まともな方向に向いた事で、香は本当の意味で創造の神になったんだと思う。
「お、おう!すぐに神になって神界に行ってやるぜ!」
「多分早くても百年。もしかしたら千年、或いは一万年くらいはかかるかもしれませんが‥‥」
「お、おう!一万年くらい大した事ないぜ!必ず俺は行く!」
愛だな、愛。
そして香も、黒川を信用しているんだな。
「それでは、私たちは一旦、元の世界に戻ります。策也さん、また会えて良かった。それじゃ、いつかまた天界で‥‥」
「ああ。黒川とみゆきも含めて、みんなで会おう」
どれだけ先の話になるかは分からない。
だけれどいずれはまた会えるだろう。
その日まで壮健なれ。
「じゃあ俺も行くよ。これからどうなるか分からんけどな」
「おとん‥‥おかあちゃん‥‥」
別れを惜しむいい場面なんだけどさ、目の前には女装した俺がいるようでちょっと笑えてしまう。
俺が異世界で生きている事が伝わったんだ。
会えて良かったよ。
だけどもしかしたら、この御伽策也な両親は間もなく命を失う事になるかもな。
どうなるのか分からないけれど、だからこそ今は笑顔で別れよう。
「元気でな」
本当の両親ではない。
両親の記憶を少しだけ持ってるだけの別人だ。
それでも少し目頭が熱くなるのを感じる。
お互い少しだけ手を振って別れた。
後は奇乃子たちか。
たった半年くらいだったけれど、俺はもうおまえたちを大切な仲間だと思っているぞ。
「元の世界に帰るのだ?結局俺は男にはなれなかったのだ。俺の勇姿を見せてやりたかったのだ」
「悪いな。お前を男にしてから去りたかったよ」
奇乃子は男になると思っていたんだけれどな。
なんせ名前が‥‥、ゴニョゴニョゴニョ‥‥。
「まあいいんじゃねぇか?今更奇乃子が男ってのも、俺としてはしっくりこねぇし」
土筆は奇乃子が女として好きなのだろうか。
そんな感じは全くないけれど、この先の未来は分からんよな。
「わたくしは結局、誰の嫁になればいいのでしょうか?」
「撫子の能力はちゃんと正しく働くのか?」
「そのはずです。少なくとも今まではそうでした」
今までは、か‥‥。
世界の理が変わった後も、それが継続されるとは限らない。
全ては神のみぞ‥‥、神にも分からんよ。
「自分が幸せにします。自分の嫁になってください!」
「お断りします」
孔聞、またフラレたか。
一体何度目なのだろうな。
こいつもある意味黒川と同じなのかもしれない。
だったらいつか、こいつらが結ばれる日も‥‥。
「わたしは、策也と一緒に行くよ。そしてパーフェクト深雪になるんだー」
「そうだな」
想香と一緒になった時点でコレは確定していた。
しかし、連れて帰るには、深雪と合体しなくちゃならないのか。
想香とはもう慣れていたけれど、見た目が大人の深雪となると、なんかちょっと照れくさいぞ。
「じゃ、じゃあ、合体しないとな」
つか合体できるよね?
「えっ、あ、うん」
なんだよ。
みんな見てるんじゃねぇ。
「つかお前ら、さっさと行かないと闇のゲートを閉じるぞ!」
「へいへい」
「お幸せになのだ!」
「羨ましくなんてありませんよ。つまり自分が愛するのは撫子だけという事です」
「羨ましい‥‥」
撫子は正直だな。
さて、邪魔者は去った。
いや、もう二度と会えないかもしれない仲間を邪魔者とか思っちゃ駄目だよな。
思えないよ‥‥。
「えいっ!」
深雪がいきなり抱きついてきた。
ああ、想香を感じる。
そしてみゆきでもある。
俺は自然と深雪と合体できていた。
「ふぅー‥‥」
「準備はできたの‥‥」
「一応持ち物の中でぇ~、持ち帰りたい物は闇の家に落としておきましょう~」
「そうだったな」
俺は面倒なので、アイテムボックス内の全てを闇の家に落としておいた。
「じゃあ‥‥帰るの‥‥」
「おう!」
こうして俺たちは、約半年の仕事を終えた。
次の神が定まらないまま仕事を終えるのは初めてだったし、なんとなく不完全燃焼で少し頭が混乱もしている。
それでもみんなが不幸にならないエンディングは、悪くないと思った。
つかアーニャンって、結局ただの転生者で勇者だったんだな‥‥。
【<┃】 【┃┃】 【┃>】
Amazonリンク

仮想通貨お賽銭アドレス
サイト運営を応援し賽銭(投げ銭)を投げて下さる方は、投げ銭に関する注意事項を読んだ上、下記仮想通貨を投げ銭する事ができます。

◆xcoin◇エクスコイン◇イーサリアム◆

xcoin
Ver.5.00 CGIフリー配布サイト