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登校

 とうとう、この日がやってきた。
 今日はいよいよ、音子の初登校、女子高生デビューである。
 朝起きて早々、音子のテンションはマックスだった。
「うお~制服かわええ~」
「昨日試着してたじゃん。」
「なんだか豊の服と似ているのさ!」
「制服だからね。」
「食パンくわえて走れば良いのか?どうなのさ?」
「いや、それはアニメの中だけにしか存在しないネタだから。」
「うお~なんだか頭が変になりそうなのさ。」
 (もう十分変だけどね。)
 こんな感じで豊は、騒がしい音子の歓声にこたえるばかりだった。
 当然教室につく頃には、豊の疲れはマックスに近かった。
 ここでも騒がれると、豊のヒットポイントはゼロになるに違いない。
 いや、メンタルポイントの方か。
 とにかく、机に突っ伏していた。
 でも、教室に入ると、音子は一転して静かだった。
 周りをキョロキョロ見回すと、しばらくうつむく。
 そしてまた顔をあげて、キョロキョロ周りを見回す。
 声はだしていなかったが、十分騒がしい行動だった。
 それでも、声を出さないだけ、豊が反応する必要はない。
 豊はしばしの休息を満喫した。
 授業が始まると、また騒がしくなった。
「えー・・・この問題わかる人?!」
「はい!」
「じゃあ川上!」
「はい、わかりません!」
 豊はコントのようにずっこけた。
 そして再びの休み時間には、椎名が豊の席にやってきた。
「どういう事?音子ちゃん、だよね?」
「ゴメン。諸事情により、聞かないで・・・」
「ニャー!椎名!久しぶりなのさ。」
 椎名はコッソリ豊に尋ね、豊はそれに対して返答を拒否して突っ伏し、だけど音子はバカだから普通に話していた。
 この後も音子は、騒がしかった。
 授業中・・・
「豊、こんな難しい問題が高校生の問題なわけないのさ。これはきっとイジメなのさ。」
「いや、それ中学生でもわかる問題だから。」
 休み時間・・・
「豊、飯はまだなのか?」
「うん、ばあさんや。」
 授業中・・・
「豊、見た事もないのにあの人は昔の事が分かるのか?すげぇ~」
「インターネットで調べたんだよきっと。」
 休み時間・・・
「豊、マジで食べ物を要求するのさ。」
「後1時間だから、頑張って。」
 授業中・・・
「Zzz・・・」
「・・・」
 こうしてなんとか、午前中の授業を乗り切った。
 最後は乗り切ったと言わないかもしれないが、初日にしては上々だろう。
 以前、幸恵がやたらと豊に絡んできた経緯もあり、クラスメイトも特に気にしなかった事が幸いした。
 まあ実際は、気にしている人も多数いたかもしれないが、それが豊に影響しなかったのだから、気にしなかった事にしても全く問題ない。
 そして、待ちに待った昼休みがやってきた。
 豊は音子をつれて食堂へと向かった。
 その際、椎名にも声をかけた。
 理由は、音子と二人で行った場合、三杯に何か言われるのではないかと不安だったからだ。
 でも既に、妹から話は聞いているのかもしれないのだが。
「やあ、三杯!」
「こんにちは。はじめましてwおじゃましますねw」
「にゃー!こいつがのぞみの兄なのか!」
 豊は自然に挨拶したつもりだったが、少しぎこちなかった。
 椎名は正にいつもどおりで、ごく普通に三杯に挨拶した。
 音子は、言っても無駄なので言ってなかったけど、やはりそんな感じだった。
 しかも何故か、三杯の事をこいつ呼ばわりだった。
 バカを本能で感じ取ったのだろうと、豊は思った。
「えっと・・・今日はにぎやかだな、豊。グッジョブw」
 三杯は細かい事は気にせず、意外に上機嫌だった。
 とりあえず飯を注文して、テーブルに座った。
 豊は大好きな海老フライ定食。
 三杯も大好きな竜田揚げ定食。
 椎名はきつねうどん。
 音子は、プリンが3つと、10円のスナック棒が5本。
「って、何買ってきてるんだよw」
 豊はもう笑うしかなかった。
「豊は何でもいいって言ったのさ。プリン最高なのさw」
 そういった音子は、プリンを美味しそうに食べ始めた。
 それを見て、まあ今日くらいはいいかと豊は思った。
 それにしても、プリンを美味しそうに食べる猫って。
 豊は想像して、また笑えてきた。
 そんな音子を眺めていると、三杯が話かけてきた。
「豊、ところで今日はどういう事なんだ?」
 まっ、当然聞きたくなる質問である。
 椎名は話していいのかわからず、チラチラ豊を見ている。
 豊は、そんな椎名を見て頷いた。
「えっとさ、三杯は親友だから全て話すけど、実はこいつ、川上さんじゃないんだ?」
 (結局椎名さんを連れてきた意味ないじゃん)と、豊は思った。
 もちろん私も、それにみんなも思ったに違いない。
 とにかく豊の言葉に、一瞬時間が止まったようになった。
 三杯が、驚いてそうなったわけではない。
 何をバカな事を言っているんだという気持ちからだ。
 だけど、豊があまりに自然な表情でいるので、三杯の心は、少しずつ動き始めた。
「マジか?」
 三杯の言葉に、豊は黙って頷いた。
 それに合わせるように、音子が声をあげた。
「音子は、猫なのさwでも今は幸恵なのさ。音子だって事は言っちゃいけないのさ。」
 豊と椎名は心の中で「言ってるよ!」とツッコミを入れた。
 その後、豊は一通り、三杯に話をした。
 音子が未来から来た猫である事。
 そして人を助ける為に今頑張っている事。
 幸恵の体調が悪いので、代わりに学校に来た事を。
 口止めされている、記憶が不安定な事は当然話さずにいた。
「ん~そう言われても信じられる話ではないな。」
 三杯はやはり思ったとおり、すぐには信じなかった。
 かといって、あの携帯電話の写真を見せる訳にもいかないし、これ以上豊には話す事は思いつかなかった。
 そんな時、椎名が援護射撃をいれてくれた。
「きっと本当だよ。私のお兄ちゃんが助かったのは、豊と音子ちゃんのおかげだもん。」
「えっ?渡辺さんも知ってたの?」
 椎名のおかげで、三杯はとりあえず信じようという気になったようだったが、少し寂しげであった。
「うん・・・」
「三杯には何度か話そうと思ったんだけど、タイミングがつかめなくてさ。」
 三杯は少しすねていたが、どうやらそれは演技だったらしく、すぐに笑顔でこたえた。
「まっ!実際この子を見てなければ、信じられん話だったな。」
 三杯は親指で、スナック棒にかぶりつく音子を指差した。
 流石に、登校初日の川上さんからは、こんな食べ方をするイメージはわかない。
 豊はとにかく、三杯が納得してくれた事にホッとした。
 (それにしても・・・)と、豊にはしっくりこない事があった。
 それはのぞみの事だ。
 何故三杯に、昨日の事を話していないのだろう。
 だから昨日会った事を話す事にした。
「ところでさ、昨日、川上さんのところでのぞみちゃんに会ったんだけど、川上さんと凄く仲良さそうだったぞ。」
 すると三杯はハッと顔をあげた。
 かぶりついていた竜田揚げは、口から半分出ていた。
 とりあえずそれを食べきり、三杯は話し始めた。
「川上さんとの事は全く知らないけど、のぞみが昔、へんな事を言っていた事を思い出した。」
 三杯の言動に、何かあると感じた豊は身を乗り出した。
 そんな豊を見て、三杯は少し苦笑いをした。
「そんな大した話じゃないよ。ただ、昔、自分は三毛猫の生まれ変わりだとか言っていたのを思い出してさ。」
 (のぞみちゃんが三毛猫の生まれ変わり?)
 音子が未来から来た三毛猫。
 そしてのぞみが三毛猫の生まれ変わり。
 あり得ない話ではない。
 音子がいるのだから。
 だけど、だからどうしたとしか答えようがない。
 なんせそれが本当だったとしても、前世がどうとか言う人は大勢いるし、だからと言って、今に何も影響はないのだから。
「のぞみちゃん、昔から可愛いかったんだねw」
「まあなw」
 この話は此処で終了し、間もなくみんなで食堂を出た。
 音子はとっても満足そうな笑顔だった。
 明日はちゃんとした飯を食えよと、私は思った。
  
 食堂をでた後、椎名が「のぞみちゃんって、佐藤くんの妹さん?」と聞いてきた。
 だから豊は「そうだよ」とこたえた。
 のぞみの名前が出てきたから、ついでだし、豊は音子に聞いてみた。
「のぞみちゃんの前世が三毛猫らしいんだけど、音子には分かるか?」
 音子でも、そんな事分かる訳ないとは思っていたが、とりあえず豊は聞いた。
 すると予想どおり「前世なんて知らないのさ。」と、音子から返事が返ってきた。
 どうでもいい話だと思ったので、その話はそれで終わった。
 昼休みの後は、体育の授業だった。
 流石に女子の着替えにまではついて行けないので、豊は後の事を椎名に頼んだ。
「椎名、音子の事頼む。」
 すると椎名は、笑顔で「うんw」とこたえ「音子ちゃんいこw」と、音子の手を引いた。
 手を繋がれて嬉しいようで、音子は大きく手を振って、椎名と共に更衣室へと向かった。
 体育の授業は、音子の独壇場だった。
 走るスピードは並じゃなかった。
 豊は心の中で「あまりめだつなよ!」と、音子に念をおくった。
 当然だが、全く効果はなかった。
 まあとりあえず、四足で走らなくて良かったと、豊は前向きに考えた。
 6時間目は、理科の実験だった。
 人々は忙しい時、猫の手も借りたいとか言うけれど、理科の実験には、音子の手はいらなかった。
 危うく頭が雷様になるところを、椎名のファインプレーでかろうじて回避できた。
 音子との実験は命がけだと豊は思った。
 こうしてなんとか、初日の授業は全て終了した。
 さて、帰宅は二人一緒に帰った。
 音子を一人で帰らせるなんて、危険極まりないからだ。
 だけど、一緒に帰って大丈夫なのだろうかと豊は思った。
 だいたい、幸恵のマンションで暮らす理由って、男と一緒に暮らしてるなんて事がばれるとマズイからでは無かっただろうか。
 それは豊が勝手に思っていた事だが、今の現状もあまり変わっているように感じない。
 他に2人いるとは言え、男と一緒にくらしているのだから。
 まあ部屋も別だし、マンションが同じでも部屋が違う事はあるだろうし、状況はかなりマシなのだけれど。
 豊は少し腑に落ちなかったが、幸恵がそれで良いなら、別にどうでも良いと結論をだした。
 部屋に入ると、幸恵が満面の笑みで豊と音子を迎えた。
 豊はその笑顔に、不覚にも萌えてしまった。
 音子もそうだが、幸恵の顔も、豊にとっては当然凄く好みの顔である。
 正直、音子がもう少し普通で、猫じゃなければ、幸恵が怪しい呪文を言わなければ、二人は正に豊にとって、理想の女の子だった。
 二人合わせて2で割れば、良い感じになるのでは、なんて事を豊は思った。
 豊が一旦部屋に荷物を置いて、着替えてからリビングに戻ってくると、音子が嬉しそうに学校での出来事を幸恵に話していた。
「先生はみんな、生徒をイジメるのが好きなのさ。ちょっと喋っただけで怒るのさ。」
 音子の言葉どおり、音子は何度も先生に怒られていた。
「人間はおかしいのさ。なんでわざわざ毒煙が出るものを使うのさ。」
 酸性のブリーチとアルカリ性洗剤を混ぜていた。
「4時間目は地獄なのさ。断食させられたのさ。」
 音子は朝から、全力でカロリー消費していた。
 そんな音子の話を、これまた嬉しそうに幸恵は聞いていた。
 豊はそんな二人を、ボーっと眺めていた。
 可愛い女の子の、楽しそうな姿を見ているだけで、豊は幸せだった。
 チラッとテレビを見てみると、アイドルグループが楽しそうに歌っている。
 勉強ばかりしていた豊には、それが誰なのか分からないし興味もない。
「だから」なのか、それとも「だけど」なのか、豊は目の前の二人を見ている方が良かった。
 でも、いくら心が和むと言っても、ずっと見てるわけにはいかない。
 やらなければならない事は沢山あるのだ。
 豊は一人リビングを出て、トレーニングルームで汗を流した。
 30分ほど頑張った。
 豊にしてはよくやった。
 フラフラだったが、夕飯前には、宿題と明日の予習も済ませた。
 夕飯時間になっても、音子と幸恵はまだ話をしていた。
 よくもまあ話す事があるものだと豊は思った。
 夕飯を済ませて、豊はようやく音子と二人になった。
 学校がいくら楽しくても、本当の目的を忘れる音子ではなかった。
 豊の部屋で、パソコンを使って、見た事のある景色を探した。
 ベクトル線上に戻って発着地点を探す作業は、安田町、すなわちこの町から再開した。
 結局、あの猫ウイルスのメッセージは、音子と明子を、豊と幸恵を出会わせる役にはたったが、本当に待っていたのは誰だったのだろうかと、そんな話もした。
 この日は早めに切り上げて、この町の発着地点を見つけて、ラインを引くことで作業は終わった。
 理由は、音子が学校に通い始めた事に関係している。
 そう、勉強である。
 宿題ももちろんやらなければならないし、もうすぐ定期試験もある。
 豊は先ほど、幸恵に一応確認をとっていた。
 宿題や試験についてだ。
「そのあたりはおまかせしますぅ。やりたく無ければしなくても良いしぃ、試験の時は休んでもらってもかまいません。」
 幸恵はそう言っていた。
 だけど、その話を聞いていた明子の表情を見る限り、悪い点数をとるくらいなら休んでくれと言いたげであった。
 宿題も、できればやって欲しいのだろう。
 豊には、幸恵がどういった人なのかはわからないが、相当な金持ちのお嬢様に感じている。
 そういう人は、やはり最低限、しっかりしていないとマズイ事もあるのではないだろうか。
 豊の想像ではあるが、此処は豊の世界である。
 この時の明子は、正に豊の思う通りの気持ちだった。
 そんなわけで豊は、音子に宿題をやらせようとした。
 だけど音子に、勉強に対する知識は全くと言っていいほどなかった。
 予想どおり、バカだったのである。
 だから豊は、自分のやった宿題を、とりあえず写させた。
 次に、テスト勉強である。
 が、豊は今までテストだからといって、特に勉強をする事はなかった。
 何故なら、毎日勉強していたから。
 当然、テスト範囲が何処だとか、考えた事も無いし知りもしない。
 故に、誰かに聞く必要があった。
 そこで何故か思いついたのが、椎名であった。
 普段なら迷わず三杯であったが、一々何か言われそうだし、せっかくゲットしたメールアドレスを、使わないまま放っておくのももったいない。
 豊はちょっとドキドキしながら椎名にメールを送った。
 すぐに返事が返ってきた。
 タイトルは「メールキターーーー!!!」だったわけだが、豊には意味不明だった。
 もちろんこれは、豊からのメールに喜びを表しているわけだが、そんな風に考えられる豊ではなかった。
 テスト範囲を確認すると、豊は「ありがとう」と一言メールを返すと、早速音子の勉強に取り掛かった。
「まず社会は、テスト範囲全てを、丸暗記しよう。」
 豊は、音子の記憶力だけは優れている事を知っていたので、とにかく覚えさせる事にした。
「数学は、教科書の基本問題を、少しアレンジしたものを丸暗記しよう。」
 数学は、教科書の基本問題の数字を、少しだけ変えたような問題が出る事が多い。
「英語も、教科書で使われているものを全て暗記だ。使われている単語と意味も。」
 英語の先生は、教科書の英文をそのまま使ってくる人だった。
 こんな感じで、豊は「これを覚えればいけると思われるポイント」を抜きだし、音子に覚えさせていった。
 一息ついた時には、登校初日は終了していた。
【<┃】 【┃┃】 【┃>】
ドクダミ

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