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豊の変化

 次の日の日曜日は、豊も音子も、何をするでもなく、部屋でゴロゴロしていた。
 音子は、怖かった事とか、意外とスッキリ忘れているようで、テレビのCMを見て大笑いしていた。
 昨日の出来事を考えると、豊は勉強する気にもなれなかった。
 刺激の強い経験をすると、人生自体見つめ直す機会になる事はよくある話だ。
 豊にとっては正に、最近の出来事全てがそうであり、刺激としては、昨日の出来事は大きな影響を受けるものだった。
 勉強ばかりしていて、その知識が昨日、何か役にたったのだろうか。
 体を鍛えてばかりいる男を見て、そんなもの、今の世の中には不必要だと思っていたけれど、昨日のような場面では、むしろそちらの方が必要だったのではないだろうか。
 勉強をする事が無駄だとは思わない。
 でも、それだけでは駄目なのだと、豊は考えるようになっていた。
 豊は、ふと部屋を見渡した。
 そこには音子がいて、そして自分がいる。
 ついこの前までは、こんな状況は絶対にあり得ないと思っていた。
 それが今では当たり前で、こんな生活も楽しいと感じている。
 豊は、自分が少しずつ、いや、大きく変化し始めている事を、自覚していた。
 そして、今までの自分は、実は最初から、全て諦めていたのではないだろうかとも考えていた。
 だから少しだけ、自らの力で、自らを変えてみようと思った。
 豊は早速、両親に電話した。
「もしもし、僕だけど。勉強する為に今の高校にきたんだけど、どうしてもさ、今やっておきたい事ができてさ。成績落ちたらゴメン。」
 両親には迷惑はかけたくないし、期待にはこたえたい。
 でも、勉強だけでは駄目だと感じたから。
 結局この日の豊は、音子と一緒にテレビを見て、笑ったりじゃれ合ったりして、一日を終えた。
 月曜日、豊はいつもよりも少しだけ早起きして、10分ほどだが、その辺りを走ってきた。
 スポーツが全く駄目というわけではないが、こんな事をするのは人生で初めてだ。
 豊は流石に疲れたようだが、朝食はいつもよりも美味しく食べる事ができた。
 音子を部屋に残して学校に行くのも、もう慣れてきてはいたが、やはり寂しい思いをさせているのではないかと、出かける時は後ろ髪を引かれる思いだった。
 学校に着くと豊は、積極的にみんなに挨拶しよう、と思ったわけだが、いきなり変える事は出来なかった。
 いつものように、黙ったまま教室に入り、挨拶してくる人には軽く挨拶を返した。
 豊は席につくと、1時間目の予習をする為に、教科書とノートを取り出した。
 本当はクラスメイトと、世間話に花を咲かせる事ができれば良いなと思っていたが、結局今までと変わらなかった。
 豊自身も(ま、ゆっくり変えていければ良いかな?)なんて思っていた。
 そんな事を考えいてると、何時の間にか、椎名が豊の前の席に座って、豊の方を向いていた。
「おはよw」
 椎名は、土曜日に色々あったにも関わらず、いつもと変わらない笑顔だった。
 というか、今まで以上の笑顔だった。
「うん、おはよう。」
 豊は、椎名に対して罪悪感があった。
 結局何も助けてあげられなかった事はもちろん、椎名の家庭の事情を知った上で尚、椎名と呼んでしまった事に。
 だから謝ろうと思った。
 だけど、それよりも先に、椎名がお礼を言ってきた。
「土曜日はありがとう。嬉しかったよw」
 嬉しかった?豊は疑問に思った。
 嬉しく思われる事なんて、何もしていない。
 むしろ恥ずかしくて、何もできなった事が悪いと思っていた。
「いや、何もできなくてごめん。それに渡辺さんの事、椎名って呼んじゃってごめん。」
 だけど椎名から、豊の予想しなかった言葉が返ってきた。
「別に良いよw椎名って呼んでも。じゃあ私も豊って呼んじゃうもんねw」
 豊は思った。
 (あれ?これって、よく小説やドラマで見かける展開だよね?それも恋愛ものの。)
 豊は急に照れくさくなってきた。
 冷静に考えれば、女の子と普通に話している事も、豊には不思議に思えた。
 だけど、あり得ないとは思わなかった。
 これがきっと普通なのだと思った。
 豊は携帯電話をとりだした。
 理由は、別に音子の写真を見ようというわけではない。
 当然椎名と、番号とアドレスの交換をしようというのだ。
 ちなみに、豊は此処までの人生で、同級生の女子に、自分から携帯電話の番号の交換を要求した事はなかった。
 だけど、ごく自然にそれはできた。
「アドレス交換しよw」
「うんw」
 と言っても、登録されている電話番号は、実家、自宅、三杯の番号、他は色々なサポート用電話番号だけで、赤外線での交換などしたことがない。
 だから番号の交換は、全て椎名に教えてもらいながらする事になった。
 交換が終わった後、豊は重要な事を話すのを忘れているのに気がついた。
「あ、そうそう、最初に言うべき事だと思うんだけど、お兄さん、もう大丈夫だって、音子が言っていた。」
 豊は椎名の耳元で、小さな声で伝えた。
 にも関わらず、椎名の反応は大きかった。
「ホント!!」
 そう言って立ちあがった。
 その声と椅子を引く音に、クラスメイトが注目した。
 一応言っておくが、立ちあがる際、椎名からみれば、椅子を押している事は、当然理解しておいてほしい。
 そこで先生が入ってきた事から、特にふたりの事にツッコミを入れる人はいなかったが、一人だけ、冷たい目で椎名を見る人がいたことに、豊は気がつかなかった。
 昼休み、豊はいつもと同じように、三杯と食堂で食事をしていた。
 今日は珍しく、豊はウニイクラ丼を頼んでいた。
 そんな高価なメニューが、ただの高校の学食に出るのかは疑問だし、豊自身、そんなメニューがある事を今日まで知らなかった。
 だけど今日豊は「嫌いな物でも食べてみるか!」とメニューを探したところ、このメニューを見つけたというわけだ。
 もし豊が、高校を卒業するまで、そんな事を思わなければ、このメニューは此処には存在しなかったかもしれない。
 これは、豊の変化から生じた、この世界の変化であったと言えよう。
 さて、二人の会話は、いつも大した会話ではないが、いや、偶に真面目に話す事もあるが、浮いた話というのはまずあり得ない。
 お互い彼女もいないし、好きな人もいないし、特にモテるわけでもないからだ。
 三杯は意外にモテそうだが、誰とでも仲が良い男ってのはモテなかったりするもので、三杯も例外ではなかった。
 まあそんな二人の会話であるにも関わらず、今日は何やら風向きが違った。
「もしかして豊ってさ、最近、えーっと・・・渡辺椎名だっけ?おまえんとこのクラスの可愛い子。あの子と仲良いのか?」
 豊には思いがけない三杯の発言だったが、特に想定外の話でもなかった。
 別のクラスの三杯が、こんな話を振ってくる事は意外だったが、こういった話はみんな好きだろうし、話題になるのは理解できた。
「ん?どうしてだ?別に悪くはないけど、普通に友達だと思うが。」
 豊は、そんなに話題にされてもよろしくないので、ごく普通の関係を主張した。
 しかし、豊が友達だと言った事で、三杯は、そうとう仲が良いと判断した。
 なんせ豊が友達と言えるのは、この学校では三杯だけしかいなかったわけだから。
「へぇ~やっぱりな。それで山口たちがイジメてたわけね。」
 三杯の言い方は、食事をしながらの何気ない発言だったが、内容はスルーできるものではなかった。
「どういう事だ?椎名がイジメられてたのか!?」
 豊は少し険しい顔をして、三杯に詰め寄る勢いだった。
「大丈夫だよ。渡辺・し・い・な・さんは、山口たちに負けてなかったよ。」
 三杯は尚も落ち着いて食事を続けながら、名前のところを強調してこたえていた。
 もちろん、名前を強調した意図には、豊もすぐに気付いたわけで、少し顔を赤くしていた。
 豊は別に、椎名に恋愛感情を持っているつもりもないし、付き合いたいとも思わない。
 だけど、女の子の友達ってだけで、豊は照れるに十分の理由になっていた。
「そっか。なら良いんだけど。」
 豊は、この話は此処までと言いたげに、ウニイクラ丼を口の中に収めていった。
 だけど豊にとって不味いと感じるその食べ物は、なかなか減らずにいた。
「豊は鈍感だから一応言っておくけど、山口な、1年の時からお前に気があるみたいだぞ。」
 これもまた三杯は、呼吸をするが如く、自然に言葉にしていた。
 だが豊にとっては、それは聞き捨てならないものだった。
「え?それはないだろ?!僕はほとんど喋った事ないし、山口さんの顔すら思い出せないぞ?」
 こちらが知らずとも、相手が想ってくる事はある。
 アイドルなんて、コンサートを見に来てくれた人のどれだけの顔を覚えているだろうか。
 だけど、ファン達は熱い想いをアイドル達によせるのだ。
 豊は自分の言った事に矛盾を感じつつも、言わずにはいられなかった。
「好きになるのは相手の勝手だからな。まあその部分は良いとして、1年の頃から、山口は豊に近づく女をイジメていましたとさ。」
 三杯は、別にこの事を隠していたわけではない。
 ただ、特にそういう話にならなかったからしなかっただけ。
 豊も浮いた話をするのは好きではないようだし、話したところで何も変わらなかっただろうから。
 でも今回、椎名のおかげで、この事が自然と解決しそうだし、もうひとつ気になる事があったから、三杯は話した方が良いと判断したのかもしれない。
 豊は、どうこたえていいのか分からなかった。
 ただ単に「イジメは駄目だろ!」とか「やめさせないと。」なんて言うだけなら簡単である。
 それに三杯の口ぶりだと、既にどうやら椎名が、解決した後のようだ。
 今更何か言っても、口だけの政治家みたいだし、豊はただ一言「そっか・・・」と小さな声でこたえた。
 でも、話はそこで終わらなかった。
「そう言えば先週の月曜だったかな、放課後、桜花町の駅のあたりで、山口たちが転校生とり囲んで、なにやら言っていたな。」
 豊は三杯の言葉に、先週の火曜日の朝にあった事を思い出した。
 幸恵の机に、花瓶が置いてあった事を。
 幸恵が登校してこなくなった事も含めて、豊かが一つの結論を出す事は容易かった。
 (もしかしてあれは、山口さんの仕業だったのか。)
 豊は無性に腹が立った。
 酷過ぎる。
 豊はまだ、ウニイクラ丼を食べ終わっていないが、箸を置いて立ちあがった。
 一応言っておくが、ウニイクラ丼が不味くて、もう食べられないから、逃げの口実に怒っているフリをしているわけではない。
 本気で怒っていた。
「ムカついた。言ってくる!」
 この怒りは、あらゆる方向に向けられていた。
 当然、いじめていた山口に対してもそうだが、それを見ていたのに何もしない三杯にも。
 そして、今までの自分もきっと、関わらない事を選んでいたであろう事に腹が立った。
 そんな豊を見て、三杯は少しニヤリと笑顔を作ると、食事を続けながら、シッシッといった感じに手を振った。
 豊は廊下を、教室へ向けて競歩していた。
 すると向こうから、椎名が歩いてきた。
 すぐに豊に気付き、手を振って駆け寄って行く。
「豊wどうしたの?なんだか怖い顔してるよ!」
 椎名に言われて、豊はハッと表情を緩めた。
 だけど、椎名も山口になにやら言われたらしい事を思い出し、再び少し真剣な顔つきになった。
「大丈夫だった?なんだか山口さんたちが、椎名に酷い事言っていたって聞いてさ。」
 少し照れながら言う豊の言葉に、椎名は少し嬉しくて、椎名もまた照れていた。
「えっと、大丈夫だよw逆に、山口さん泣かせちゃった。」
 椎名は少し勘違いしていた。
 豊が険しい顔つきで歩いてきていたのは、自分の事を心配しての事だと思っていた。
 本当は、幸恵の事で怒っていたわけだが、まあ男と女の間では、勘違いはつきものである。
 それに、別に訂正する必要も豊には思いつかなかった。
 椎名から、山口さんを泣かせた事を聞いて、少し冷静になった豊は、これ以上はもういいかと思えてきた。
「そっか。」
 流石に泣いている人に対して、追いうちをかけるなんてできないしね。
 ひとまずこれで、山口さんの事に対しての心のけじめはついた。
 だが豊は、今度は幸恵の事が気になってきていた。
 イジメが原因で、学校に来なくなったのではないだろうかと。
 豊は、音子にそっくりな幸恵の事が気になって、落ち着いて授業を受けられる状態ではなくなっていた。
  
 放課後、豊は職員室の佐々木先生を訪ねていた。
「先生、転校生の川上さんの連絡先とかって教えてもらえないですか?」
 豊は、とにかく幸恵が心配だった。
 イジメが原因なら、それも自分と仲良くしていた事でイジメられていたのなら、なんとかしてあげたいと思った。
 もちろんそれだけではない。
 可愛くて、音子に似ていて、とにかく放ってはおけなかった。
 しかし、一度しか会った事のない人を、どれだけ想ったところで、この世の中どうにもならなかった。
「なんだ山下?駄目だぞ。川上は可愛いかもしれないが、いきなり家におしかけるのはどうかと思うぞ。」
 これはもちろん、担任佐々木先生の冗談だが、豊はそれくらいで、はぐらかされるわけにはいかなかった。
「いえ、学校に来なくなったので、心配で、見舞いに行きたくてですね。ああ、もちろん女子も一緒ですよ。渡辺さんも一緒に行きます。」
 椎名の名前を出した事に、豊は少し申し訳なく思ったが、椎名ならきっと一緒に行ってくれるだろう。
 なんせ幸恵は、後1年も生きられない命の人なのだから。
「友達を心配するのは良いんだが・・・当たり前の事だが、個人情報を勝手に教えるのは、法律で禁じられていてだな。先生が教えるわけにはいかんのだ。」
 佐々木先生の言い分は当然だった。
 豊にもそう言われる事は分かっていた。
 それでも、本当に相手を思う気持ちがあるのに、見舞いにも行けないなんておかしいと思った。
 嫌な当たり前に、抗いたかった。
 悪い人の行動を規制する為に、良い人の自由も奪う世の中。
 豊は今まで、それが当たり前だと思っていたが、当たり前では駄目だとも思っていた。
 そして今では、当たり前ではないようにしなければならないとも、考えるようになっていた。
 その後も少し先生に食い下がった豊だったが、結局何も教えてもらう事はできなかった。
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ドクダミ

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