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世直しミッションコンプリート

誰かが誰かに悪意を持って魔法を掛ける時、その魔法が掛けられる側にとって良くないものであれば、普通は自然と抵抗する事になる。
だから誰かが誰かに悪意を持って魔法を掛ける場合、魔力の大きさが重要になってくる。
掛かるか掛からないかは、大体抵抗する側の魔力と掛ける側の魔力差によって決まるからだ。
概ね掛ける側の魔力の方が大きくないと掛からない。
しかしその魔法に枷を課したり、発動条件を難しくする事で、小さい魔力でも抵抗を突破しやすくする事ができる。
そんな条件の中で最も魔法を掛けやすくするのには、『同意をとる』事が一番だ。
魔法を掛けられる側が、その魔法を掛ける事に同意すれば、その時は基本的にどんなに悪意があっても魔法は掛かる事になる。
そんな事は当たり前に思うかもしれないけれど、人間同意はしても抵抗するんだよね。
だから同意があったとしても絶対に掛かるとは言い切れない。
ちなみに俺たちも、自分に良くない魔法に関しては、同意しても自動で抵抗するようになっている。
洗脳されたり、寝ぼけて間違って同意したり、無理やり同意を取られたり、同意なんて色々な方法でとる事が可能だからさ。
そして俺たちレベルになれば、同意があっても十分な抵抗が可能だったりする。
|抵抗《レジスト》したくなければ、自分の抵抗を自ら止める事になるんだけれど、まあ普通はありえない。

商店会会長の依頼を受けた俺たちは、まずは商店街の入口に大きな幻影ドラゴンを作り出した。
俺が死んだ頃の言葉で言うと、ドラゴンのプロジェクションマッピングのようなものだ。
或いはシブハチヒットビジョンかな。
これはみたまが死んだ後にできた技術で、当然この世界にはないもの。
そんなドラゴンは言う。
『商店街は、自転車に乗っての通行を禁止している。もしも乗っている奴がいたら、俺のドラゴンブレスで焼き尽くすからな』
幻影で作られたドラゴンは、そう言って炎を吐いた。
と言っても幻影なので、熱くもなんともないんだけれどね。
当然その大きさと迫力は、直ぐに話題となった。
狙い通りだ。
そして抜かりなく拡散されるように、テレビや新聞社へも連絡を入れておく。
「なんだか凄いのがあるらしいですよ。銀座商店街、取材したらどうですか?」
直ぐに噂は広がり、毎日テレビ局が取材に来るようになった。
「これは凄いですね。商店街の宣伝も兼ねているのでしょうか?」
「ええまあ。尤も、それよりもお客様の安全の為ですけれどね。ははははは!」
佐藤は偉そうだな。
でも副産物として、経済効果も半端なかった。
ドラゴンを一目見ようと、日本全国から観光客がやってきたのである。
「この映像は、何か特別な機械で映し出しているのでしょうか?」
「詳しくは知りません。だた、デンジャー協会に相談したと言えばおわかりでしょう?」
「なるほど。コレにはプロのデンジャーが関わっているのですね。納得です」
こんな佐藤へのインタビューなんかもテレビ各局で放送され、或いはインターネットの動画サイトでは、全ての動画を合わせて一千万再生を突破するほど注目を集めていた。
そして更に‥‥。
「自転車から降りて押して通行してくださいねぇ~」
「お願いなの‥‥。自転車は降りてほしいの‥‥」
「えっ?おっ、おう。こんなかわいいお嬢ちゃんに言われちゃ降りるしかねぇな」
狛里はともかく、天冉も人気でたびたびテレビで取り上げられている。
尤も天冉は、イスカンデルでは姫様だった訳だし、萬屋での接客も人気だったもんなぁ。
それでも中には『かわいいパワー』が全く通じない奴もいる訳で。
「降りろだと?なんで降りなきゃなんねぇんだ?ああ?」
「そういう決まりなの‥‥。条例で禁止されているの‥‥」
「さっさと降りてくださらないかしらぁ~」
こういう|輩《やから》が相手だと、天冉は容赦しない。
得意の目で相手をねじ伏せる。
「そ、そう怖い顔するなよ。知らなかったんだよ。降りるよ」
「もう二度とここで自転車には乗らないでねぇ~」
「もしもまた乗ったら、この腕輪をつけてもらうの‥‥」
「わ、分かったよ」
俺はある腕輪のアイテムを、二人に渡しておいた。
同意した者にコレを付けると、もう二度と銀座商店街では自転車に乗りたくなくなるという恐ろしいアイテム。
既に腕輪を付けられた者が銀座商店街で自転車に乗ったら‥‥。
「あの人、自分で自分の事をアホだと主張しているわよ」
「ルールも守れない愚か者だって」
頭の上にそのような文字が浮かび上がるんだよね。
更に人通りが少なく、周りに迷惑にならないようならコケたりもする。
普通の人なら恥ずかしくて商店街を通れなくなるだろう。
そしてそれは、テレビ中継や動画サイトで拡散されるのだ。
もうこの辺りでは暮らせなくなるんじゃないだろうか。
いや、日本国内どこでだって『バカ』で有名な人になってしまう訳で、外国で暮らすしかなくなるかもしれない。
そうして腕輪を付けられた者が数名生贄となった事で、後はもう自転車に乗って商店街に入る者はいなくなっていた。
尤も、観光客などが集まってきた事で、自転車での通行自体難しくなってきていたのも幸いだったかな。
俺たちは、約一週間ほどの活動で仕事を終えたのだった。
ちなみに腕輪は、付けると消失したように見える魔法のアイテムね。
ずっと付いているのが見えると、手錠みたいで人権侵害とか言われそうだし。

で、仕事を終えた後‥‥。
「いやいや、ありがとうございます。まさか完全に自転車に乗る者がいなくなるとは思ってもいませんでした」
「そうだな。私も侮っていたわ。若いのに流石はプロのデンジャーだ」
あらあら、やはりちゃんとできる所を見せれば態度も変わるのね。
まあでもそれが健全か。
力を示すまでは認められないけれど、示せば認められるのが一番良い。
無能な政治家が、印象だけで人気になったりするけれど、大切なのはやはり実績なのだ。
実績で評価できる人は普通に好感が持てるよ。
「経済効果もかなりあってな。これで見合った報酬を払わなければ、私も人々からバカにされる。報酬は倍の百万にさせてもらうよ」
おお!
佐藤、割と気前がいいじゃないか。
プロのデンジャーが三人で一週間。
百万円が多いのか少ないのかは分からないけれど、初めての仕事としては上出来だよな。
兎にも角にも、こうして俺たちは初めてのギャラを手に入れたのだった。

さてしかし、初めての仕事を終えた俺たちに、次の仕事が決まっている訳もなく。
天冉と狛里はそれなりにテレビに出ていたけれど、注意する為に雇われた単なる可愛いバイトくらいにしか思われていないだろう。
この見た目でプロのデンジャーとは普通誰も思わない。
デンジャーの多くは男性だし、戦闘力が求められる以上そうなって然るべきなのだ。
あくまで今回の事は『デンジャー協会へ依頼した』という事であり、俺たち萬屋の株が上がったりはしない。
それでも一度繋がりができていい仕事をすれば、再び仕事はやってくるみたいだな。
「客が来たようだ」
「この気配は両津ちんねぇ~」
あのでかい警官も、天冉から見れば両津『ちん』か。
今更だけれど、両津警官はあの人気漫画でドッチボール対決を挑んできたあの人にも似ているな。
やはりなんだかんだあの漫画から影響を受けている世界。
しかしみたまって、あの少年漫画雑誌を愛読していたのだろうか。
階段を上がって入口前まで来た所で、両津の姿が見えた。
今日は警察官の姿ではなく、スーツ姿か。
私用という訳でもないだろうし、もしかして警視庁勤務になったのかもしれない。
「こんにちは」
「いらっしゃい~」
「ども」
「いらっしゃいなの‥‥」
両津は前に来た時よりも、普通ににこやかな顔をしていた。
どうやら俺たちの事は認めてもらえているようだ。
「今日はどういったご要件かしらぁ~?」
天冉はそう言いながら、ソファーに座るよう促す。
その流れにのって両津も座りながら答えた。
「また仕事を依頼しようと思いましてね。今回は警視庁からの依頼です」
いいねいいね。
警視庁からの依頼なんて、なんとなくシティーデンジャーっぽくなってきたんじゃないか?
俺はそんな事を考えながら席についた。

それで両津からの仕事の依頼は、獣人系外国人の問題解決に対処してもらいたいという事だった。
この世界でも、日本では外国人問題が大きくなってきている。
文化や価値観の違いは、そう簡単には埋められないのだ。
だからと言って、一度入国してしまった外国人は、悪い事をしたとしても簡単には逮捕できない。
それが国同士の争いに発展しかねないから。
例えばこの獣人系外国人を逮捕して牢屋にぶち込んだとしよう。
すると当然のように獣人系外国人の祖国が、そこに住む日本人を報復逮捕してきたりする。
罪状は適当にスパイ罪でもなんでもいい。
とにかく報復してくる訳だ。
そんな事をされる可能性がある以上、日本の警察としては簡単に逮捕できなくなる。
こうして不良外国人がどんどんのさばっていく結果となっていた。
そこで俺たちへの依頼だ。
国家権力ではないデンジャーによる粛清となれば、獣人系国家も対抗手段が取りにくくなる。
デンジャー協会を敵にはしたくないし、相手国に文句も言いづらい。
相手国だって同じだからね。
デンジャー協会は、なんとなく世界警察的な役割も果たしているようだった。
「そんな訳で今度の仕事は、都内で問題を起こしている獣人系外国人を捕まえてほしいのです」
前回の仕事の後から、両津は敬語を使ったりするようになった。
つまり前の仕事の時は、プロのデンジャーとして認められていなかったのかもしれない。
「もしかしてぇ~、偽造テレホンカードを売っていたりもするのかしらぁ~?」
「いや、そういう犯罪をしている訳ではないが‥‥」
天冉の中のみたまよ。
情報が古いぞ。
そもそも今はテレホンカードを使っている人も少ないだろうに。
というか、携帯電話使用自体は無料なのだから、この世界では誰でも携帯を持っていると言っていい。
イラン人もビックリの世の中になっているのだ。
「犯罪の内容は、不同意猥褻、窃盗、器物破損、道路交通法違反など様々です。具体的には幼女を公衆トイレに連れ込んで猥褻行為をしたり、収穫前の果物を大量に盗んだり、神社境内の標石に落書きしたり、積載量を無視した廃材を積んでトラックを運転したり、ですね」
おいおい、それって俺が死んだ頃によくあった外国人犯罪と同じじゃないか。
みたまが死んだ頃にはなかった犯罪だし、俺がこの世界に来た事が影響してしまっているに違いない。
となるとある意味俺の責任かも知れないよな。
これは解決しないと。
「今回取り締まっていただく都内の犯罪は、主に不同意猥褻と道路交通法違反が主になります」
「分かったわぁ~。その獣人系外国人を捕まえて引き渡せばいいのねぇ~」
でもそれだと、自分たちで捕まえれば良いように感じるんだけれど‥‥。
「基本的にはそうだが、その時にそちらから注文を付けてもらいたいんだ。軽いものは罰金や拘禁刑、重罪は財産没収の上強制送還か無期懲役以上が望ましいな」
あっ、敬語じゃなくなっている。
こっちはタメ口だし、違和感を覚えたのかもしれない。
どっちでもいいんだけれどね。
しかしなるほど。
プロのデンジャーから注文が付けば、国家政府と言えどもできる限り配慮する必要が出てくる。
他国から文句が出ても、『仕方がないだろ』と言えば通用する訳か。
文句があるならデンジャー協会に言えってね。
そうなるとデンジャー協会が世界中から恨まれる気もするけれど、核戦争を止めた功績はそれ以上に大きいのかもしれない。
ちなみに生前の日本では、主にアメリカの対外圧力によって国民を黙らせてきた。
或いはその逆で政府を動かす力にもなった。
それにしても、主体的に動けない国ってなんだか情けないよね。
この世界でも日本は、どうやらお人好し国家のようだった。
俺と天冉は顔を見合わせ頷き合う。
やらない理由はなかった。
それに俺個人の気持ちとしても、日本を外国人の好き勝手にさせるのは本意じゃないからね。
「分かったの‥‥悪い人は全員ぶっ飛ばすの‥‥」
いきなり喋ったと思ったらぶっ飛ばすんかーい!
「いや狛里、悪い奴は捕まえるんだからな?」
「分かったの‥‥ミミズを口に入れて咀嚼する刑で勘弁してあげるの‥‥」
こりゃまた微妙に殴られるより嫌だな。
でもそれをさせられたら、流石に再犯は無い気もする。
「とにかく了解よぉ~。後は料金交渉ねぇ~」
「はい。今回は危険も伴いますから、ギャラは弾みますよ。と言っても、皆さんにとっては何でもない仕事かもしれませんが」
まあそうだな。
獣人系外国人は、資料によると身体能力では普通の人よりも優れている。
だから普通なら危険度は増すだろう。
ましてや日本人は、ヒト属の中でも体力的に劣るし、俺たちは三人とも日本人系なんだよね。
そして見るからに若者。
でも俺たちにとっては、全く問題にならない。
魔力が神クラス以上ともなれば、ほぼ体格差で影響は出ないから。
そんな訳で俺たちはまもなく契約を交わし、仕事を始めるのだった。

「それじゃ手分けしてやるぞ。取り締まりは足立区・北区・板橋区が中心という事だけれど、獣人系の外国人は埼玉の川口市辺りが本拠地のようだな」
そう言えば俺が死ぬ頃も含め、この辺りは外国人問題が多かった地域だ。
全国を見れば他にもいくつか似たような問題を抱える地域があったけれど、この世界だとどんな感じなんだろう。
まあ何にしても、俺は犯罪や違法行為、或いは迷惑行為まで見過ごすつもりはない。
「でも川口市では取り締まりができないのよねぇ~?」
「管轄が違うからな」
「本拠地を壊滅させれば一発なの‥‥」
「確かにその通りだけれど、川口市長は取り締まりには反対のようなんだよなぁ」
どうして取り締まらないのか。
そこには理由があるとは思うけれど、お偉いさんの考える事なんて俺には分からない。
だけれど今取り締まれるチャンスがあるのだから、俺は徹底的にやってやるつもりだ。
「じゃあ行くぞ!」
俺たちはとにかく、目撃情報のあった場所へと各自向かった。
さて、俺がやってきたのは住宅街にあるとある道。
一車線の一方通行で、道幅が狭くそもそも自動車で通るのには注意が必要だ。
なのにココで積載量オーバーの木材を積んだトラックが、かなりのスピードで突っ走っているという話。
通学路でもあるし、お母さん方からすると子供が事故に合わないか心配なのだろう。
俺は辺りの様子を伺った。
幸いこの世界では、アルカディアで言う所の『邪眼』と『千里眼』が使用可能だ。
人口密度が高いので使いにくくはあるけれど、複数思考のある俺にとっては大した問題にもならない。
キタキタ。
流石にこんなトラックを運転してたら危ないだろ。
しかもマジで速い。
徐行区域で三十キロは出てるぞ。
俺はトラックの前に出てワザと轢かれた。
景気よくぶっ飛ばされ、腕を一本捥いで血の幻影を吹き出させた。
「いってぇ~!何しやがる!」
「ひっ!」
流石にこれはやりすぎたか?
運転手はビビってそのままひき逃げしようとするけれど、俺は瞬時に魔法でエンジンを凍結させて止めた。
「なんだ?!進めよ!」
俺は運転席の横まで移動して話しかけた。
捥げた腕から血が滴り落ちる演出は続けたままね。
「おい。轢いといて逃げたら駄目だろ?お前逮捕だ。財産没収の上強制送還決定」
云われていた通り、獣人系外国人で間違いなさそうだな。
「ははは‥‥。ココは日本だぞ。そんな事できる訳‥‥」
俺はデンジャー証を見せた。
「そんな甘い対応はさせない。俺を轢いたんだから死刑でもいいくらいだ。そうだ!一度殺しておこうか?」
「‥‥プロのデンジャーかよ‥‥」
流石に獣人でもプロのデンジャーには勝てないと分かっているようだ。
結局その獣人は大人しく捕まってくれた。
俺は直ぐに警察に連絡する。
何時でも早急に来られるようにしてくれているので、まもなく警察はやってきた。
俺は言われた通りに注文を付けて引き渡す。
「こいつは財産没収の上強制送還してくれ。まったく、腕がいてぇよ‥‥」
「はい。そのようにします」
こんな感じで夕方までに俺は三人を逮捕した。
さて次は夜の仕事だ。
本番はこれからだった。
夜は川口から出て、こちらの駅前まで来て騒ぐらしい。
しかし騒ぐだけじゃ流石に強制送還はできない訳で、不法滞在者以外は何かの現行犯逮捕が必要となる。
そこで強制猥褻やレイプの現行犯逮捕だ。
「私たちの出番ねぇ~」
天冉も狛里も、昼間は一人も逮捕できなかったようだ。
ちょくちょく連絡していたんだけれど、働いている様子はなかった。
まあそんなに違法トラックを走らせている訳でもないし、これから頑張ってもらおう。
作戦は簡単に言うと|囮《おとり》に食いついた所で逮捕だな。
天冉と狛里が囮になり得るかどうかは知らんけどw
獣人系はロリコンだし、おそらく大丈夫か。
むしろもっと若い方が良いかもしれない。
妖凛と冥凛にはやらせないぞ。
捕まえるどころか逆に食べちゃう危険もあるからな。
本音は、流石に許せないから。
天冉と狛里にも本当はやらせたくないんだけどね。
本人たちがやるって言うから仕方なくなんだよ。

そんな訳で早速情報を貰っているコンビニ前に行くと、|屯《たむろ》ってる獣人系外国人を発見した。
流石に雰囲気は悪い。
これでは日本人客が店に入れないだろう。
しばらく様子を伺っていると、吸っていたタバコを火がついたまま捨てていた。
これは法律で規制されている明らかな違法行為。
そもそも路上喫煙も条例で禁止されており、逮捕が可能な状況だ。
俺は見たものを投影魔法で再生させる事が可能で、おそらくこの世界のメディアにも記録が可能。
証拠は簡単に用意できる。
二・三十人の内、十人以上がタバコを吸っては吸い殻を捨てているので、この時点でそれらは逮捕が可能となった。
でもできれば全員捉えたい。
「狛里、天冉。ソロソロ出番だ」
「分かったの‥‥。悪いことは止めてくるの‥‥」
「殺さないように頑張ってくるわぁ~」
「お、おう」
不安しかない。
仮に狛里や天冉が大人しくやったとしても、アイツらに少しは卑猥な事をさせてしまうのだ。
本音を言えばいきなりぶっ飛ばしてくれる事を期待していた。
まずは天冉が話しかける。
「あのぉ~、タバコを捨てたら犯罪よぉ~」
すると狛里が、まだ火がついているタバコを拾って捨てた奴の手をとって手のひらに乗せた。
「熱っ!」
「捨てたら駄目なの‥‥。それに路上喫煙も禁止されているの‥‥」
「何だてめぇ?タバコくらい吸う権利はあるだろ?俺たちの国じゃそんな法律ねぇよ!」
別の男が狛里に近づいてそう答えた。
ココは日本なんだけれどな。
こういう外国人ってのはどうして自分の価値観やルールを押し付けようとするのか。
別にその価値観を否定はしないけれど、だったら自国でその権利を行使すればいい。
この国での価値観とは違うのだ。
「知らないの‥‥。あなたも捨てたタバコは拾うの‥‥」
狛里は更に別の男に拾ったタバコを押し付けた。
するとその男は顔を引きつらせていた。
「お嬢ちゃんたち、実は俺たちと遊びたいんだよな?」
今度はいやらしそうな顔で別の男が近づいてくる。
「遊びたくないの‥‥」
「そう言わずに遊ぼうぜ」
「嫌なの‥‥」
「ルールも守れないダサい人たちとは遊べないわよねぇ~」
天冉が少し挑発するように言った。
するとそこにいた獣人系外国人たちは、取り囲むように集まってきた。
「舐めてんじゃねぇぞ。俺達はルールなんて守る気はねぇんだ」
「知らなかったって言えばこの国じゃ許されるみたいだからな」
そういや転生前の世界でもそんな話はあったな。
それで不起訴になって、日本人はかなり怒っていたよ。
「やめてほしいの‥‥」
「何するのぉ~?私たち襲われちゃうのかしらぁ~?」
「ああそうだよ。俺たちの『ピー』になってもらうぜ!」
あーあ。
とうとう声に出して言えない事まで言っちゃったよ。
そしてそれに全員が参加している。
後は実際に行動すれば終わりだ。
そう思った瞬間、一人は狛里のおしりを、一人は天冉の胸を掴んでいた。
はい終了~。
「いやん!たすけてぇ~‥‥」
「やめてーほしいの‥‥」
下手な演技だけれど、これで証拠の映像は確保できたな。
次の瞬間、狛里と天冉は合計二十九人の獣人系外国人を倒して捕獲していた。
数人死んでいたけれど、直ぐに問題なく蘇生しておいたので大丈夫っと。
こんな感じで、この夜の内に予定していたほぼ全ての獣人系外国人を捕らえる事に成功したのだった。

俺たちは速やかに予定通り逮捕者を受け渡した。
当然言われていた通り、強制送還するように言ってね。
これで俺たちやデンジャーが恨まれるような事になりはしないかと心配だけれど、気持ちとしては強制送還は当たり前だと思うから良しとしよう。
映像も動画ファイルにしてUSBメモリに入れて渡す事ができた。
俺って本当に有能だわ。
奇乃子の錬金術も大概盗む事ができたし、賢者って最高だよね。
ただ今回は、狛里のおしりと天冉の胸を触られた事だけが、なんとなく悔しく心に残るのだった。
【<┃】 【┃┃】 【┃Ξ】
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