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第七十九話 ウエンディング

毎日がむなしい。
何故だか楽しくない。
変わった事と言ったら、華恋と付き合う事になっただけ。
それだけなのに、何故これほど毎日がむなしいのだろう。
華恋の笑顔を見ていると、それはとても嬉しいし、幸せを感じていると思う。
でも、ゲーム部の活動に、何かが足りないのだ。
そう言えば、あれから舞が部室に顔を出すことが無くなった。
俺の部屋に来て、喋る事も無い。
夏休みが終われば、俺ももう部長は引退だ。
舞と会うことも少なくなるだろう。
サークル活動は続けるから、結局部活には出るんだけど、部長はチリちゃんにバトンタッチする予定。
チリちゃんなら間違いないから。
そんな事を考えていたら、いつの間にか部活が終わっていた。
俺は直ぐに部屋に戻る気になれず、何となく中庭を歩いていた。
すると、杏ちゃんが走ってきた。
 杏「はぁはぁはぁ」
全力疾走してきたようだ。
 達也「どうしたの?そんなに慌てて」
一応、普通に喋れている自分に安心した。
 杏「ちょっと、部長と話したくて」
なんの話かな?
まあ部活の事だろうけど。
 達也「うん。じゃあ座ろうか」
俺は近くのベンチに座る。
ベンチを促したにも関わらず、杏ちゃんは、俺の目の前に立った。
 達也「杏ちゃん?座れば?」
 杏「すぐですから、ココでいいです」
杏ちゃんの目が、一瞬真剣だった。
俺は真面目に耳を傾けた。
 杏「私、今日子先輩が好きです。たとえ女でも、みんなが間違ってるって言っても、私はそばにいたいんです!」
そうだと思っていたけど、はっきり聞くとなかなかショッキングな話だ。
 杏「先輩は、誰のそばにいたいんですか?本当はどうしたいんですか?だた、それをもう一度考えて欲しくて」
杏ちゃんは必至にうったえてきた。
目には涙が浮かんでいた。
 達也「あっ・・・」
杏ちゃんはそれだけ言うと、寮の方へ走っていった。
俺が、そばにいたい人?
どうしたいか?
決まっている。
今俺はやりたいようにやっている。
本当にそうか?
わかってる。
でも、だからどうしたら良いんだ?
こうするのが一番良かったんだ。
俺は空を見上げた。
夕焼けが少し、夜空の色へと変わろうとしていた。
 愛奈「部長!」
今度はマナが立っていた。
 達也「どうした?」
俺は平静を装ってこたえる。
 愛奈「私、中学の時、好きな先生がいました。先生だから、何も言えませんでした。でも、今では後悔しています!恋愛に先生も生徒も関係ないですからーー!!」
それだけ言うと、マナは走り去っていった。
何が言いたいのか。
もしかして、マナは、俺が舞の事が好きだと思っているのか?
で、あんな事を?
大きなお世話だな。
でも、ありがとう。
それに、義経を好きでありがとう。
少し考えてみようかな。
俺は立ち上がった。
寮へと行く途中、まこちゃんが立っていた。
またか。
 まこと「たっちゃんがどうなっても、私はたっちゃんの味方だから。わすれないでね!」
笑顔にウインク。
こんなまこちゃん、初めて見たよ。
ちょっと気持ち悪い。
でも。
 達也「ありがとう」
 まこと「じゃあね!」
まこちゃんは女子寮の方へと歩いていった。
 達也「あっ!」
俺は部室に鞄を忘れているのを思いだした。
部室にとりに戻る。
部室にチリちゃんがいた。
 達也「あれ?どうしたのチリちゃん?」
 知里「お兄ちゃんなら大丈夫だと思うけど、一応いっとくねぇ~。最近の舞ちゃん、入学式当時と同じになっちゃったよぉ~。私も少し、辛い、から、ね・・・」
チリちゃんが泣いていた。
辛くても滅多に泣かないチリちゃんが。
 達也「俺、お兄ちゃん失格かな・・・」
 きらら「だね。妹泣かしちゃダメだよ。両方の妹ね」
全くみんな、ホントに良い奴ばかりだ。
俺にはもったいない。
 達也「ああ、もう一度ちゃんと考えてみるよ」
 きらら「うん。達也の本心なら、本当にしたい事なら、みんなきっと応援するよ」
 達也「オッケー」
 きらら「じゃあね」
もう一度、本当はどうしたいのか。
答えはたぶん決まっている。
男子寮前では、和己君が立っていた。
 和己「うちの姉貴が、あんたの事好きだって言ってた。でも俺、今のあんた嫌いだ。それだけ。じゃあ!」
・・・
言ってくれる。
 達也「サンキュー!」
寮に入ると、管理人室に夢がいた。
 夢「同情されたら惨めだよ」
 達也「だな」
俺達はピースしあった。
部屋の前には、うららだ。
これで全員か。
 うらら「達也くんの事、私が一番好きだと思ってる。達也くんもきっと私の事好きだよね。だから、達也くんは、私より好きな人としか付き合っちゃダメだよ!」
いつも冷静、いや、内に感情を秘めるうららが、こんなに感情的に。
俺も本心をぶつけないと。
 達也「俺の一番好きなのは、舞だ!そして俺を一番思ってくれているのも舞だ!うららじゃない!」
 うらら「知ってる・・・じゃあ、後はよろしくね」
うららは俺の肩を叩いてから、階段を下りていった。
俺の部屋のドアが、あいた。
中から舞が出てきた。
そう言えば、鍵渡してたっけ?
つーか、全部聞こえてたよな。
 達也「えっと・・・」
やっぱり緊張するな。
 舞「私は信じて、待ってて良いの?」
舞は、真剣だった。
 達也「もちろん。でも、まだまだ辛い想いさせてしまう事になると思うけど、いいか?」
そうなんだ。
星崎達也として生きていく以上、俺は人をひとり殺している事になるんだから。
たとえそれが正当防衛で罪にならないとしても。
 舞「何があっても、私は大丈夫だよ。お兄ちゃんが死ぬ以上に辛い事は無いから」
俺は決心した。
 達也「じゃあ、ちょっと話を聞いてくれるか?」
俺は部屋に入った。
そして、夢で見た事、それが間違いなく思いだした記憶である事を話した。
 達也「華恋は俺の娘なんだ。だから守ってあげたい。でも、全てを話して、罪も償わないといけないと思う。それで良いと思うか?そして、それでも舞は、俺で良いか?」
こたえは、うらら的に言えば、「知ってる」だ。
俺は華恋に電話して、呼び出した。

日は既に沈んでいる。
かといって真夜中ではない。
まだ昼の暑さが残る中庭。
俺と華恋は、一番奥のベンチに座っていた。
 達也「俺、華恋に沢山話さなくちゃいけない事があるんだ。聞いてくれるか?」
きっと、これ以上つきあえない事を話すのだとわかっているはずだ。
泣かれるかもしれない。
絶対嫌だと、聞きたくないと言われるかもしれない。
でも華恋は、笑顔で受け入れてくれた。
 達也「まず、今から話す事は、出来れば他言無用でお願いしたい。でも、話したからと言って、俺は何もするつもりはないけど」
 華恋「うん。大丈夫。話さないよ」
我が娘と、恋愛している事を面白いと思ってしまった。
 達也「うん。ありがとう。何処から話せばいいか難しいんだけど、一言で言うと、俺の本名は、神村義経って言うんだ」
 華恋「えーーー!!!!それって、みんなが言ってる、義経先生で、舞先生のお兄さんじゃないですか?」
 達也「そうだよ。それがまあ、ある時死んじゃってね。その記憶だけが、星崎達也に入ったってわけ」
 華恋「えーーー!!!!そんなのあり得ないですよ。冗談ですよね?絶対うっそだぁー」
華恋ちゃんって、こんな子だったんだ。
しゃべり方が変わってるよ。
少し笑えた。
 達也「じゃあ、もうひとつ、華恋のお母さん、片山華澄は、実は俺の昔の彼女だったんだ。」
 華恋「うっそーーーーーん!!あ、あの、信じられる要素が全くないんですけど」
 達也「じゃあ、華澄の事で覚えてる事を言うね。誕生日は、5月13日、生まれは東京、結婚するまでは、神仙高校の臨時教師をしていた。
    教科は俺と同じ数学。ネズミーランドが大好きで、あの頃は年に5回は行ってたな。
    歳は現在生きていれば37歳、20歳で出来ちゃった結婚しているはずだ。」
最後のは予想。
もし俺の子なら、妊娠している事を知らずに別れた事になる。
その後だれかと直ぐに付き合って、子供ができたから結婚したってのが、予想としては成り立つ。
 華恋「あっ・・・当たってます・・・本当に・・・義経さんなんだ・・・」
華恋ちゃんは呆然としていた。
でも、本当に話したい事は、ココではない。
これからが本番なんだ。
 達也「だから、華恋は、俺の子、義経の娘って事なんだよ」
 華恋「えっ・・・そんな・・・」
泣いていた。
 華恋「そんなの、そんなの嘘だよ・・・」
 達也「華恋は、俺の事あまりよく知らないのに、どうして好きになったんだ?」
親子のつながり。
これが理由だったんじゃないだろうか?
 華恋「えっ?あっ、一目惚れ・・・なんとなく、やさしく守ってくれそうで・・・お父さんみたいで・・・あっ!」
自分で言って気がついたみたいだ。
やっぱりそうなんだ。
これで絶対間違いないと確信した。
 達也「もし不安なら、舞先生とか、その両親とのDNA鑑定してみな。きっと近い結果が出るはずだから」
だんだん、言ってる俺も混乱してきた。
きっと華恋はその何百倍混乱しているだろう。
俺は整理できるまで待った。
10分くらい、俺は無言で空を見ていた。
横では、混乱して、泣いている華恋がいる。
流石にこれだけの話を聞かされたら、信じられないだろうし、でも証明材料があるし、混乱するのも無理はない。
でも、ようやく落ち着いたようで、華恋から話しかけてきた。
 華恋「じゃあ、私のお父さんなの?」
そう、中身は。
でも、俺は星崎達也なんだ。
 達也「中身は、そうだよ。だから華恋が俺をそう呼んでも良い。甘えてくれてもかまわない。そして俺は、全力で華恋の事をこれから大事にしていこうと思う。でも戸籍上は、俺は星崎達也だから。」
 華恋「えっと、じゃあ、別に恋人でも良いんだよね?」
まあ、立場だけなら問題ないだろう。
でも気持ちはそうではない。
 達也「ごめん。俺は華恋の事、大切な娘で、大好きで、でも恋人とは思えないんだ」
これが俺の本心。
 華恋「そうだよね。でも、いい。部長、達也さんが他の一番好きな人、その人と同じくらい大切に想ってくれるんだよね?」
当然だ。
我が子なのだから。
 達也「ああ、大切と言うなら、きっと華恋の方が大切だろうな」
 華恋「なら・・・いい・・・」
涙は既に枯れて、笑顔だった。
 達也「ちなみに、俺の一番好きな人ってのは、舞なんだけどね」
 華恋「えっ?!それって、変じゃないですか?だったら私でも良いんじゃ?」
理屈だけならそうなるんだろうけど、そこには俺の気持ちが無い。
 達也「でも、俺が一番好きなのも、先に好きになったのも、約束したのも、それは舞なんだ」
肉親だから恋ができないわけではない。
でも、肉親だから恋心が生まれない事もある。
世間一般ではそれが当たり前。
でも、そうでない時もある。
 華恋「うん・・・うん・・・納得するよ。じゃあ、もし達也さんと舞先生が結婚したら、舞先生は私のお母さんになるのかな?」
・・・
なんだかやたらと複雑になってきたな。
血では叔母さんって事になるんだけど、心ではお母さんか。
 達也「んーなんかややこしいけど、華恋の今の保護者って誰なんだ?」
 華恋「親戚の伯父さん。凄く嫌がってるけど。殺人者の娘だから・・・」
きっとあの事件で色々あったのだろう。
星崎に何かを望む事はできないけれど、争いを止める事はできなかったのだろうか。
まあ、俺の知らないところで起こった事だから、俺にはどうする事もできなかったんだけど。
 達也「じゃあさ、俺卒業したら直ぐにでも結婚するから、養子になるか?舞は一応血縁者だし、可能だろう」
 華恋「ええ!!じゃあ、本当に達也さんがお父さんになるの?」
歳が2つ違いの子って凄いけど、本当はそれが正しいんだよな。
なんか頭おかしくなってくるよ。
 達也「うむ」
 華恋「うん。なる!」
これで、親戚の伯父さんとやらを説得すれば、全てまるく収まるかな。
いや、これから話す事が、一番重要なんだ。
これで大きく変わる事もある。
なんせ、華恋の母親を殺したのは、星崎達也なんだから。
 達也「でも、その事を決めるのは、これから俺が話す事を聞いてからだ」
俺は、真剣な顔で華恋を見た。
冗談では無いことを伝える為。
華恋もわかってくれたみたいだ。
俺は深呼吸する。
心を落ち着けて話を始めた。
 達也「俺、今中身は義経だけど、本当は星崎達也だ。だけど、星崎達也の記憶は全くなくて。でも最近少しだけ記憶が戻ったんだ。星崎達也の。で、それで星崎達也の記憶がなくなった理由がわかったんだ。それは、凄く忘れたい事があったからなんだ。その記憶は、華恋の両親が言い争ってる所を見ているところから始まる。」
 華恋「えっ?もしかして、達也さんがその場にいたんですか?」
 達也「この記憶が確かなら。でも今の思考は義経だから、確信は持てないけれど、でも筋が通ってるからおそらく間違いない」
華恋が動揺している。
俺も今心臓が破裂しそうだ。
それでも俺は話さなければならない。
 達也「華澄は、華恋の父さん、だった人を包丁で刺した。そしてそのまま父さんだった人は崖から落ちた。星崎は怖くて逃げようとした。でも華澄に見つかった。逃げて逃げて、でも崖に追いつめられて、無我夢中で抵抗したら、華澄を崖から突き落としていた。それが、俺が思いだした記憶。その場に誰もいなかったから、確証はない。残ってるのは、あやふやな記憶だけだ。でも俺はたぶんそうなのだと思ってる」
全部話した。
なんだか少し落ち着いてきた。
そう言えば、RPGで作った、私達の冒険の最後に少し似ている。
親を殺した仇。
だけどご都合主義で作ったストーリーでは、愛の力でそれを許すんだ。
それでも今は現実。
気持ちも感じ方も、そんな簡単なものではない。
あの時はチープな告白シーンしか作れなかったけれど、今ならもっと現実的なものが書けそうだ。
心の中で苦笑いした。
 達也「華澄を殺したのは、俺なんだよ。星崎達也を許してくれるのか?」
涙が出てきた。
覚悟は出来ているはずなのに。
警察に突き出されても、俺は本当の事を話すつもりだ。
嫌われたら、どうすれば良いかわからないけれど、何かしないと・・・
やばい、泣ける・・・
華恋は俯いて、おそらく泣いている。
早く返事がほしい。
いや、何か言ってほしい。
怖い。
怖いよ。
ようやく華恋が口をあけた。
 華恋「うん。私好きだもん。大丈夫。でも、もう少し、待って・・・」
 達也「ああ・・・良かった・・・」
俺たちはしばらく無言のまま、永遠とも思える時間を過ごした。
こうして全てのピースが、正確に埋めなおされた。


高校を卒業した俺は、うらら達とサークル☆ドリームダストを運営しながら、アルバイトをしてお金を貯めた。
そしてチリちゃん達が卒業したところで、ベンチャー企業ドリームダストを設立。
基本は学習用ソフトウェアの販売と、携帯向けネットサービス。
遊びながら学習がコンセプトだ。
会社経営は思っていた以上にうまくいった。
給料が払えなかったのは、最初の3ヶ月くらいだった。
更に2年後には、美鈴も合流して、経営は更に上向く。
華恋は先に舞の養子になっていた。
親族との話し合いでの説明はかなり苦労したけど、華恋が生前に、母に聞いていたって事でうまくいった。
で、遅くなったけど、今日ようやくこの日が来た。
集まっているのは、星崎の両親と、舞の両親。
そして、ドリームダストのメンバー。
俺は舞の薬指に指輪をとおす。
そしてキスをした。
 達也「みんな大好きだよーーー!!!!」
俺は叫んだ。
【<┃】 【┃┃】 【┃Ξ】
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