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【(゚∀゚)】フリー写真館を狛犬画像室にリニューアルしました♪
2013年11月4日【月】19時44分48秒
【(*´∇`*)】川柳と短歌を始めました。
2013年11月4日【月】19時43分21秒
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2013年1月7日【月】18時48分51秒
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不覚

山瀬さんの話によると、捕まえた不審者は、マフィア幻術のメンバーだろうと言う事だった。
しかし一向に口を割らないから、確証はないとの事だ。
それでも脅迫があって、実際に狙われたわけだから、俺達は間違いないと思っている。
不審者本人は、中学生の誰でもいいから殺そうと思ったと、言ってはいるらしいが。
俺が撃たれた時に、俺の後ろにいた生徒が、麻美ちゃんなら確実なんだけど、あの状況でそれをしっかり覚えている者はいなかった。
とりあえず、不審者は捕まり、一つの危機は無事回避できた。
それでもまだ、脅迫してきた幹部は捕まっていないわけで。
「結局、俺はまだまだ用務員のお兄さんなのさ。はぁ~」
そうは言っても、人の命がかかっているから、しっかりしなくては。
メグミとカエは、一応学生だから、毎日学校をさぼるわけにはいかないので、今日は俺一人だ。
交代でやろうと言う話もあったが、カエの蜂は冬場は使えないので、結局俺一人だ。
「用務員のお兄さん、拳銃で撃たれたのに大丈夫なの?」
拳銃騒ぎがあった次の日は、学校は臨時休校されたが、また今日から復活している。
そして俺は、女子中学生にやたらと話しかけられるようになった。
男子はあまりいい顔していないけど。
「ああ、大丈夫。お腹に少年ジャンプを入れていたんだ。捨ててあったのを後で読もうと思ってね。」
まあ嘘だけど、防弾チョッキを着て、守るために来ているとばれたら、みんな不安に思うだろうから。
「ねえねぇ、彼女はいるんですかぁ?」
女子中学生の好きそうな話題だ。
でも俺がガキの頃の中学生は、あまりこんな話はできなかったから、違和感があるな。
「彼女はいないけど、好きな女の子はいっぱいいるよ。」
「えー!それは好きな人じゃないよぉ。英語でライクってやつ?」
「とにかくフリーなんですねぇ!」
「まあね。」
とは言っても、俺は本当は50歳越えてるし、あまりピンとこないんだよなぁ。
それに、英語でライクと言われても、好きをどうやって区別しているのかわからないよ。
俺は好きを、そんなふうに区別なんてしたことがないから。
好きな人なら、きっと条件が合えば結婚だってできるし、一番好きでも信頼できなければ無理だし、ラヴとライクで区別なんて。
チャイムが鳴った。
「あー!授業始まる!」
「それじゃお兄さん、またぁ~!」
「はいはい~」
こちらを見ながら走っていく女の子は、校舎に入るまで手を振っていた。
危ないだろ。
苦笑いした。
昼休みが終わり、午後最後の授業になっていた。
後は授業が終わってから、帰りに送るだけだ。
用務員の格好のままで送り迎えすると、麻美ちゃん達の知り合いだとばれるから、そろそろ変装してくるか。
そう思って、自動車まで向かおうかと思った時、校舎の方からかすかに悲鳴が聞こえた。
しまった。
どこかに隙があったか?!
俺は校舎へ向かって走りながら、Gと視界をリンクする。
「ちっ!」
麻里ちゃんの教室で、刃物を持った男子生徒が、今にも麻里ちゃんに襲いかかろうとしている映像が見えた。
生徒が殺しをするなんて、完全にやられた。
俺は視界のリンクを保ったまま、校舎に飛び込んだが、その時すでに麻里ちゃんが刺されている映像が伝わってきていた。
早く、早く行かないと。
幸い麻里ちゃんの教室は、さほど遠く無かった。
階段は上がるが、一番階段に近い教室だった。
教室の外には生徒が溢れていたが、かまわず中に飛び込む。
教室内は、刺した生徒が、震えた手で包丁を持って座っている。
その横には、お腹あたりを刺された麻里ちゃんが倒れていた。
俺は躊躇せずに生徒に近寄り、一気に取り押さえた。
「先生!取り押さえておいてください。」
「は、はい!」
俺の勢いに押され、先生は素直に言う事を聞いてくれた。
俺はすぐに麻里ちゃんを抱き上げ、廊下に出て走り出す。
「私が病院に連れて行きます!安心してください!」
そう言って、俺は走って校舎を出た。
その間、生命力を使って、傷を治すようにつとめた。
なんとなくうまくいっている感じがする。
苦しそうにしていた麻里ちゃんの顔が、少し穏やかになってきた。
いつの間にか車まできていた。
後部座席に寝かせて、お腹の部分を確認してみた。
イメージどおり、既に傷口はふさがってはいたが、まだまだ治っているとは言えない状況だ。
しかし危機は去っただろう。
ホッと胸をなで下ろした。
疲れてはいたが、俺は更に生命力を使った治癒を続けた。
5分ほどしたところで、なんとか傷口は完全にふさがった。
でも、傷跡は残るかもな。
自分の体ではないから難しい。
俺は後部座席から出て、運転席へとついた。
一応電話を入れる。
ポケットから携帯電話をとりだし、着信履歴から山瀬さんの名前を探す。
2つ目に見つけ、通話ボタンを押した。
話中だった。
おそらくは誰かから連絡がいっているのだろう。
俺は電話をやめて、車のエンジンをかけた。
一応なるべく衝撃のないように、丁寧な運転を心がける。
車を出してから5分くらいで、山瀬家についた。
車の中から生命反応を確認。
不審人物がいないことを確認してから、俺は車から降りて、後部座席に回った。
そして丁寧に麻里ちゃんを担ぎ上げて、山瀬家へと・・・
しまった。
鍵が無い!
そう思ったが、運良く麻里ちゃんのポケットから、鍵が落ちた。
それを拾って、すぐに家に入る。
部屋の配置がわからないから、俺は山瀬さんの部屋のベットに寝かせた。
一度車に戻り、救急箱を持って再び麻里ちゃんの傷口を見た。
まあ此処までふさがっていれば大丈夫だろうが、一応消毒してガーゼで傷口を塞いだ。
「これで、大丈夫だろう。」
安心したら一気に疲れがでてきて、その場に座り込んだ。
生命力を使い過ぎた。
もう一歩も動ける気がしなかった。
「麻美ちゃんも、送らないと・・・」
そう思ったが、俺は気を失っていた。
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