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2021年12月27日【月】08時34分33秒
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2020年5月14日【木】16時24分38秒
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2017年2月25日【土】11時13分21秒
【(゚∀゚)】フリー写真館を狛犬画像室にリニューアルしました♪
2013年11月4日【月】19時44分48秒
【(*´∇`*)】川柳と短歌を始めました。
2013年11月4日【月】19時43分21秒
【(*´ω`*)】現在エッセイ&詩以外の更新は休止しています。
2013年1月7日【月】18時48分51秒
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十九回目

 今日はみんなで、パーティを組んで街を歩いていた。
 当然「やんのかこらモード」だ。
 とにかく道行く勇者たちを、六人で袋叩きにする。
 一人でプレイしている人には悪いが、これもまた運命と思って、諦めてくれたまえ。
 多くの勇者をボコった後、俺たちはいつもの交番にやってきた。
 とりあえずいつものように、いらないアイテムやモンスターを売ってゆく。
 すると、別の勇者の会話が聞こえてきた。
「南武デパートの売り場に、宝箱があるらしいぞ。だけどその前に強いモンスターがいて、宝箱を開ける事ができないんだって」
 俺たちは顔を見合わせて、ニヤリと笑った。
 これは良い情報を得た。
 俺たちは早速、南武デパートへと向かった。
 さて、デパートに来たは良いが、どこの売り場に有るのか、俺たちには分からない。
 となると、勇者が集まっている所を探すか、それともスマフォを通して見ながら、宝箱を探す事になる。
 俺たちは無言でジャンケンをした。
 負けたのは俺だった。
 仕方なくスマフォを取りだすと、スマフォのカメラを通して、デパートの中を見渡した。
 特に一階フロアには、何もなさそうだ。
 一匹だけモンスターがいたが、誰かが冗談でリリースした、弱そうな奴だけだった。
 俺がエスカレーターを指差すと、みんなは無言で頷き、俺についてくる。
 なんだかまるで、隠密行動をしている軍隊のようだ。
 俺はウキウキとしながら、エスカレーターに乗ると、身を隠すように左側へと寄る。
 右側を空けるこの暗黙のルールも、今日の俺には楽しむ為のスパイスだ。
 俺に続いて、さっちゃん、南、高橋は、当然ノリが良いから同じようにしてくれる。
 しかし佐藤、そして最後尾の吉田は、普通にエスカレーターに乗っていた。
 まったく、せっかくの気分が台無しだよ。
 まあいい、四人の軍隊だと思えば、俺はまだまだやれる。
 二階につくと、サッと柱の陰にかくれて、俺はスマフォで辺りを見渡した。
 どうやらこの階にも、宝箱は無さそうだ。
 同じようにして、三階、四階へと上がってゆく。
 そして七階についた時、人だかりの向こうにモンスターの影をとらえた。
 俺はさっちゃんにテレパシーを送る。
「直也くんが発見したようだよぉ。場所は、あの人だかりの向こう」
 さっちゃんがそう言うと、ようやく吉田が前にでてきた。
「よーっし!俺たちがその獲物、ゲットしてやるぜ」
 吉田を先頭に、人だかりに向かって、俺たちは進む。
 俺は一応、スマフォを通してモンスターを確認している。
 見えるのは頭だけだが、その大きさから強さがうかがえる。
 モンスターはちょっとしたボスのようで、名前は「セクシー少尉」だった。
 なんで少尉やねん。
 とは言え士官だから、きっとそこそこ強いに違いない。
 これが倒せるかどうかで、俺たちの今の強さが測れるだろう。
 吉田が人ごみをかき分けて進む。
 さあ、もうすぐモンスターの全容が・・・
 と思ったら、吉田がいきなり引き返してきた。
「どうしたの吉田?」
 高橋が冷たい視線で吉田に尋ねる。
「ヤバいぞ高橋、此処は俺が踏み込める場所じゃない」
 吉田の言葉に、俺は人ごみをかき分けて、スマフォ越しにその場所を見た。
 見るとまず、「セクシー少尉」は下着姿で、正にセクシーなモンスターだった。
 ムチを持っていて、どうやらこれが武器のようだ。
 そしてその後には、宝箱が見えるのだが・・・
 宝箱のある場所は、女性下着売り場だった。
 そして俺は、その売り場を、スマフォのカメラで覗いているわけで、一般の人から見れば、きっと俺はただの変態に見えるだろう。
 って、先に言えよ吉田。
 俺は恥ずかしくなって、スマフォをポケットにしまった。
 しかし此処に入って行くのは、どうもはばかられる。
 とは言え、目の前に強大な敵がいるのに、みすみす見逃すのも、男としてどうかと思う。
 俺は吉田と佐藤の腕をつかみ、引きずるように前進した。
 後ろには当然、他の女子三名もついてくる。
 さあ、このまま一気に宝箱まで行くぜ。
 下着売り場の奥深くまできても、俺のスマフォは震えなかった。
 やったぜ俺!
 俺はスマフォをポケットから取り出すと、高々と掲げてみせた。
「ねぇ直也くん。パーティは十メートル以内にいれば良いのだから、女の子だけで入ってきても良かったんだよ?」
 ガーン!
 しまった、謀ったな制作会社!
 下着売り場に「セクシー少尉」なんて、絶対そうに違いない。
 俺はがっくりと肩を落とし、それでもそそくさと下着売り場から退散した。
 そんな俺に、同じようにそそくさとみんなはついてきていた。
 とりあえず、スーパーの階段まで逃げると、踊り場で俺たちは、ゲットしたアイテムを確認した。
 まず、「セクシー少尉」は
「頼む!俺にくれ!どうしても欲しいんだ!」
 と言うので、吉田に預けた。
 まったく、エロい奴め。
 次に、「セクシー少尉」が落としたアイテムは、「ベロのムチ」だった。
 おいー!
 なんかツッコミどころがあるんだが、ツッコミいれていいのか?
 まあ著作権の問題とかもあるから、此処は一応、ツッコミは入れないでおいておこう。
 ホントこの制作会社は、ギリギリのところを攻める会社だな。
 とにかく、「ベロのムチ」は風属性だったので、風属性持ちのさっちゃんが貰う事になった。
 で、最後は宝箱からゲットしたアイテムだが、流石に下着売り場のアイテムだ。
 なんともまあセクシーなビキニ「セクシービーキニ」だった。
 これもちょっとツッコミ入れたくなるネーミングだが、そろそろ飽きてきたので、俺はスルーするー・・・
 はい、ありがとう。
 そんなわけで、「セクシービーキニ」を男が着るわけにもいかず、高橋が貰う事になった。
 それにしても、今日の戦いは辛く苦しいものだった。
 だが俺は負けない。
 今まで、学校の女子に白い目で見られ、誘拐犯と間違えられ、今日も変態と思われただろうが、それらを無駄にしない為にも、俺たちには、前に進むしか道はないのだから。
 うまくまとめて、今日の冒険は終了した。
【<┃】 【┃┃】 【┃>】
ドクダミ

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