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第三十八話 薩英戦争

俺達がイギリス軍元帥オーガスタスがいると思われるサジタリアス要塞に向けて侵攻を開始した頃、地球のモンゴルから同盟破棄の通達が届いていた。
これはおそらく、もう勝ち目のなくなったモンゴルのやさしさだろう。
最近の俺達は、地球攻めができないハンデを感じて戦ってきた。
これで地球攻めという選択肢も考える事ができるようになるわけだ。
ただ、1週間後までモンゴルが残っているかどうかは微妙だ。
残っていれば地球を取ってインドに対抗できるかもしれない。
そういう選択肢を得られたのは、ずっとモンゴルと仲良くしてきたからだろう。
そもそも同盟していなければ、今からすぐにでも地球を手に入れるという選択肢もあったわけだが、さてどちらの方が良かったかは今は何とも言えない所だ。

さて俺達の本拠地であるアンタレス要塞からサジタリアス要塞はかなり近い所にある。
どうやらイギリス軍は完全に対インドモードで、日本の事は忘れているようだった。
まあこの状況ならそれも当然で、俺達以外は皆インドへの対応を考えているに違いないのだ。
ただ俺達は気ままな旅団。
危機感も何もなく、ただ楽しんでいた。

カッチ「さて、そろそろデブリ帯に入るぞ」
じぇにぃ「流石にぃ~入口辺りには索敵機がいるよねぇ~」
月読命「とはいえこっちはたった5艦。逃げはしないだろうて」

俺達はデブリ帯に入った。
デブリ帯は、行ったり来たりを繰り返すか、他に条件があるのかは分からないが、閉じられた例もある。
しかしメガ要塞化した所では、もう閉じられる事はないのでただの回廊だ。
直ぐに第5エリア側へと入った。

カッチ「もうイギリス軍には気づかれているだろうが、後は逃げないでいてくれることを祈るだけだな」
じぇにぃ「逃げられていたらぁ~どうするのぉ~」
カッチ「その時は追いかけるwその為の高速艦船だ」
チョビ「あれ?逃げる為じゃなかったっけ?」
カッチ「ああ、それもあったなw」
月読命「いやいやいや、今もそれが一番大事だから!」
天照皇大神「流石久弥くん~かっこいい~」
クシナダヒメ「敗走させたらナンバーワン、でしたもんね」
悪即斬「それで優勝したんだから、バカにはできんな」
このみ「隊長!前方にメガ要塞が見えてきたであります!」
カッチ「あ、ホントだ!全員出撃!」
沖田艦長「全乗組員に告ぐ!出撃せよ!」

こうして俺達の薩英戦争(カッチ旅団vsイギリス)がスタートした。
どうやら敵元帥のオーガスタスは要塞内にまだいるようだった。
この程度の数相手に逃げたとあっては恥、なんて考えているのかもしれない。
イギリスだからね。
でもそれを後悔させてやるのだ。

カッチ「まずはアマテラスが突っ込め!その後からクシナダヒメ、強いのがいたらなるべく要塞から離れた所に誘ってくれ」
町田中尉「なるべく要塞付近は艦船で対応するんでしたっけ?」
カッチ「うわっ!町田中尉が喋った!(笑)そそ、その通り!」
町田中尉「チュー!」
クシナダヒメ「うわーん!こわいよー!」
月読命「言いながら割と戦えるのがクシちゃんなのね」
カッチ「みんな!アマテラスの艦船バットに巻き込まれないようにしろよwそこは俺でも助けられないからな」
悪即斬「了解!っつーか死にかけたぜ!」
カッチ「つか太郎くんが苦戦してるな。あっちでは幼子先輩が押されている」
チョビ「あれはイギリスのパーマストンとサッチャーね」
月読命「確かeスポーツ界賞金ランキングナンバー2と3だな」
カッチ「太郎くんはともかく、幼子先輩には荷が重いか。直幸くんは気まぐれだから放っておくしかないし‥‥俺が加勢に行くか」
月読命「俺様を忘れるでない!まっかせなさーい!」
天照皇大神「流石久弥くん~かっこいい~がんばってぇ~」
カッチ「アマテラス、えらい余裕だな。つか月読命で大丈夫か?」
天照皇大神「伊達に大将だったわけじゃないにょ」
カッチ「そ、そっか‥‥」

確かに元大将だし、優勝チームの実質大将だったし、直ぐに尉官にまで上がってきたのは事実。
でも人型でまともに戦っているのを見た事がないんだよな。
俺は最悪加勢に行く事を考えながら、戦場全体を見渡していた。
戦況は悪くない。
雑魚はアマテラスとこのみがサクサク倒しているし、こちらへの壁としてクシナダヒメが頑張ってくれている。
そこそこ強そうな敵士官が操る人型は、いけぬまやべ天使、或いは直幸くんが対応しているし、沖田艦長は俺同様に手薄な所をフォローしている。
町田中尉はヒットアンドアウェイで要塞に攻撃を加え‥‥おっとえり先生はちょこまかと何か敵の嫌がる事をやっているんだろうな。
何をしているのか俺には分からないけど。
悪即斬はロックオンした敵をストーカーのように追い回すから、向こうから見れば凄く嫌な敵だろうな。
ただ味方からすれば見ていて一番ヒヤヒヤするんだけど。
だから俺のサポートは欠かせない。
それにしても月読命が加勢して、幼子先輩もだいぶ余裕を持って戦えるようになってるな。
2対1になったとは言え、あのサッチャーを押してるんだから大したもんだ。
月読命が強いようには見えないけれど、一緒に戦えば何かあるのかもね。
さてそろそろかな。
太郎くんがとうとうパーマストンを撃破した。

爽真「よっしゃー!世界ランク2位を倒したぜ!リナさん見ていてくれましたか?」
じぇにぃ「こっちは今、世界3位を倒したよぉ~月読命と2人でだけどぉ~」
爽真「えぇ~僕と一緒に戦ってくださいよぉ~月読命さんに嫉妬です」
月読命「安心するがよい若人よ!俺には愛する愛美がいるのじゃ!幼子には興味はないのじゃ」
じぇにぃ「会った事もないのにぃ~それに私は大人だよぉ~」
カッチ「嘘はダメだよ幼子先輩。メチャメチャ可愛い子供だから」
じぇにぃ「えっ?可愛いってぇ~」
爽真「陽菜さんがいるのにそんな事言っていいんですか!?」
チョビ「ほんとだぁ。浮気者~(笑)」
カッチ「子供だって言ってるじゃん!俺は無実だぁ!」
月読命「ところで可愛い子供と言えば思い当たる人がいるのじゃが、名前が似ておるのじゃ」
天照皇大神「それ、リカちゃんだよねぇ。あの先輩すごくかわいかったよね!」
月読命「うむ」
じぇにぃ「え?もしかしてその人の苗字ぃ~、香川じゃなかったぁ~?」
月読命「そうじゃが?もしかして姉妹だったりするのかの?」
じぇにぃ「わたしのぉ~おねえちゃんなんだけどぉ~」
月読命「まことか!?」
天照皇大神「なんかうれしぃ!リカちゃん元気にしている?」
じぇにぃ「う、うん。あの幼さにわぁ~わたしでも勝てないよぉ~」
カッチ「世の中狭!つか幼子先輩よりも子供って‥‥」

俺達は戦いの中でも余裕があった。
この後要塞攻略はかなりてこずりはしたが、何とか日付が変わる前にサジタリアス要塞は落とした。
そして逃げだそうとしていたオーガスタス元帥も無事倒し、イギリスは滅亡した。
遊び疲れた俺達は、とりあえず戦後の処理も適当に、サジタリアス要塞でログアウトした。
何人かはこの後もプレイを続けるようだったが、俺は任せて眠りについた。
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