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第一話 あんパンが食べたい

つまらない。
毎日がつまらない。
楽しい事なんて何もない。
それなのに生きている事が、自分自身不思議だ。
死ねない理由は二つ。
一つは両親が悲しむから。
それが無ければ、はっきり言って死んでも良いと思ってる。
だけど、自分で死ぬのは怖い。
これが二つ目の理由だ。
だから俺は死ねないでいるわけだけど、正直生きているとも言えない。
何故なら俺は毎日、何もせずに過ごしているから。
世間ではニートと俺の事を言うらしい。
ニート?
格好いいじゃないか。
横文字だよ、横文字。
そんな格好いいニートから、俺は今日脱退する事を強要された。
「もうすぐ二十歳なんだから、自立しやがれこんちくしょう!」
なんて母親に言われてしまったのだ。
あんなに泣いている母親を見たのは初めてだったから、俺は動揺した。
そして言ってしまったんだ。
「おう!出ていってやるよこんな家!バーカ!」って。
そして俺は家を出て、今久しぶりに外というか表を歩いている訳だ。
まあ2年ほど前までは、一応毎日学校に通っていたわけだから、道は覚えているし、社会ルールもおそらくわかる。
これだけわかれば、たぶん2日くらいは意地をはれるだろう。
さて、今日の夜を過ごす公園でも探そうか。
って、それよりも腹が減ってきた。
家を飛び出して既に6時間、何も食ってねぇー!
もうダメだ。
とりあえずそこのベンチに座ろう。
ああ、俺はこのまま死ぬんだろうか。
歩けないし腹減るし、目の前には小さな魔法使いがいるし、間違いなく死ぬな。
俺は横になって目をとじる。
はぁ~眠い。
 誰か?「おーい!あんさん、私が見えるのかね?今目が合ったよね?」
なんだろう?
すぐ近くで女の子の声が聞こえる。
もしかして死神って、女の子なのかな?
てか俺、日頃の行いいいから、きっと天使だな。
うー眠。
 誰か?「だから、あんさん、私は死神でもなければ、天使でもないのだよ。起きてみてください。」
なんだ?
死神でも天使でも無い?
じゃあ一体なんだよ。
今日の朝飯残したから、もったいないお化けでも出たか?
 誰か?「だから目をあけて私をみてよ!こんな可愛いお化けがいるわけ無いデソ!」
全く五月蠅いなぁ~
ベンチで横になっている俺は、しかたなく目をあけた。
すると俺の顔のすぐ前に、ミニスカートの小さい女の子。
てかいかにも魔女。
まあこの角度で見てると、小さなスカートの中が丸見えなわけで。
うーむ。
 宗司「白だな。」
俺は色を指摘した。
まあやっぱり下着は白が一番だと思うのは、俺だけだろうか。
 魔女?「うわぁ~!何?何が白いのよ!」
魔女っぽい小さい女の子は、後ろの空中に飛び退いて、そのままの場所でスカートを押さえていた。
どう見ても、飛んでるよな。
俺は眠い目をこすりながら起きあがり、空中に停止している魔女っぽい女の子を見る。
 魔女?「な、なに?」
 宗司「小さい。」
 魔女?「えっ!?」
そうなんだ。
女の子だから小さいのはわかるけど、明らかに俺のキャパを越えて小さいのだけれど。
キャパを越えているのに小さいって、なんだか言葉としてはおかしい気がするけれど、この場合、俺の理解を超えていると考えて欲しい。
まあとにかく、普通の人間にはあるまじき小ささだ。
 宗司「ふむ。」
俺はその魔女っぽい女の子のサイズを、指を使って計ってみる。
 魔女?「変なところはさわらないでね。」
少し照れているらしい魔女っぽい女の子が、とても可愛いのですが、テイクアウトしてもよろしいでしょうか?
サイズは約5cm、ジャンガリアンハムスターくらいですかね?
わからない。
こんな小さな女の子の生き物なんて、俺のスーパーコンピュータには未登録だ。
これはいかん。
ちゃんと登録しないと。
 宗司「なあ、君はなんて生き物?」
人間語が通用するかどうかは、先ほど何となく話したところでわかっている。
つまり通用するはずだ。
 魔女?「んー宇宙人?」
ふむ。
そうか。
だから空も飛べるんだ。
納得納得。
 宗司「じゃあ、名前は?」
 魔女?「それで納得するんだ?別にいいけど。名前は・・・みかん。」
んー、美味しそうには見えないけど、本人がみかんだと言うんだから、きっとそうなのだろう。
つうことは、これは宇宙みかんって事だな。
これはきっと、神が俺に与えたもうた今日の食料。
感謝していただこう。
俺は空を飛ぶ宇宙みかんをつかんだ。
 みかん「痛いいたいよー!はなしてー!」
これを食べる?
なんとなく罪悪感があるんだけど、きっとこれは鶏を食べるのと同じだ。
 宗司「あーん!」
俺は宇宙みかんを口に入れた。
 みかん「なにしとんじゃわれー!!」
ボフッ!
口の中で宇宙みかんが爆発して、口から飛び出してきた。
 宗司「あれ?俺は一体何をしてたんだ?」
なんだか寝ぼけていたようなんだけど、目が覚めたぞ?
 みかん「あのー?」
 宗司「うわーー!!お前なんだ?!」
 みかん「だから、みかんだって言ってるよ。」
 宗司「いや、どう見てもみかんじゃ無いし。」
さっきのは夢ではないようだ。
 みかん「だから、私はあなたがたの言葉で言うと、UMAとか未確認生物とか、そんな感じなわけよ。わかる?」
 宗司「まあ、見たこと無いし、未確認生物と言われればそうだけど、問題は何故俺に話かけてるんだって事だよ。」
そうそう、話しかけてきたのは、その、みかんだ。
だからきっと、みかんは俺に用があるに違いない。
 みかん「んー、用って言うか、私が見えるんだよね?」
そらさっきからつかんだり食べたりしてるわけだから、もちろん見えるだろう。
俺は頷く。
 みかん「だから、私のご主人様は、あなたに決定したわけなのさ。」
 宗司「ふむ。俺がご主人様か。では、これからは俺に仕える、そう考えていいのか?」
なにやら怪しいにおいがしてきたぞ。
ふっふっふ!
 みかん「仕えるって言うか、監視?かな。」
・・・
それは却下だな。
 宗司「監視禁止。何故にみかんに見張られにゃならんのだ?」
監視されるいわれはない。
 みかん「そうそう、渡すの忘れてたね。これこれ。」
みかんはそう言いながら、一冊のノートをとりだした。
って、そんなでかい物を何処からだしたんだ?
 みかん「ところであなた、名前なんて言うの?」
 宗司「尾北宗司だけど?」
新撰組の彼と同じ読みだけど、漢字は全く違う。
 みかん「ふむふむ。尾北宗司ね・・・」
みかんはそう言いながら、ノートの後ろに名前を書いた。
漢字を言ってないのに、すぐに書ける奴なんて初めて見た。
 宗司「なんで漢字がわかった?」
 みかん「ご主人様の心は読めるからね。」
だったら、俺に名前を聞く必要がどこにあったんだろう。
みかんは俺にそのノートを渡してくる。
俺は受け取る。
 みかん「契約成立ね。」
 宗司「何が契約成立なんだ?ノートなんか買わんぞ!」
 みかん「違うよ。お金じゃなく、未来を貰うから。」
未来?
どういう事だ?
 宗司「意味がわからんぞ!わかりやすく申せ!」
 みかん「そのノートに書いた事は、現実になる。それを達成したら、私にエナジーが供給されるわけなのさ。」
うーむ。
よくわからんが、昔漫画で読んだウイングマンのドリムノートみたいなもんか?
 宗司「じゃあココに、隣の五月蠅いババァ死ぬって書いたら死ぬのか?」
 みかん「死ぬね。」
もしかして、デスノート?
いや、そんなもの貰っても、俺は神にもなれないし、エルにも勝てないぞ?
しかし、この魔女ッ子が嘘を言っている可能性もある。
 宗司「試してみていいか?」
一応聞いてみる。
笑顔で頷く。
うむ、魔女ッ子のくせして微妙に可愛いじゃねぇか。
俺は書くためにノートを開く。
・・・
ペンが無い事に気がついた。
ドリムノートなら、ドリムペンがあったような・・・
 宗司「おい!ペンは無いのか?」
聞いてみた。
 みかん「仕方ないなぁ。今日だけだぞ。」
みかんはそう言うと、何処からともなくペンを取り出す。
百円ショップで、五本セットで売っているボールペンだ。
まあ、こんな安っぽいノートにはお似合いのペンだな。
俺は、ページの最初に、「あんパンが食べたい」と書いた。
別に何も起こらない。
 宗司「何もおこらんぞ?」
俺はみかんを睨む。
 みかん「それは、日記だよ?食べたいって書いても、食べたくなるだけなのさ。」
ふむ、なるほど。
そう言えば、別に何でもいいから食べたいと思っていた食べ物が、あんパンでなくては納得いかない気持ちになっている。
これは意地でもあんパンを食べるぞ。
今度は、「俺はあんパンを食べる」と書いた。
何もおこらない。
 宗司「どういう事だ?何もおこらないぞ?」
俺はみかんをこづく。
 みかん「痛いよもう。えっと、そのノートは、1ページで一回になってて、最初に書いてもあまり意味がないのさ。」
 宗司「そういう事は最初に言え!」
俺は再びノートの真ん中に、「俺はあんパンを食べる」と書いた。
すると少しして、あんパンを食べると書いたところまで、文字が埋めてゆく。
 宗司「なっ!なんだ?」
 みかん「あんパンを食べるまでの行動が出てきたね。それをその通り行動する事で、あんパンを食べる事が実行可能になるのさ。」
ややこしいノートだ。
 みかん「まあ何かの希望を叶える為には、それ相応の苦労が必要って事。でもやれば確実に叶うから、無駄な努力はしなくてすむのだ。」
なんだか偉そうに話すな。
まあいい。
少し面白そうだ。
 宗司「何々?公園を出た俺は、商店街に向かって歩く。商店街入り口で、転けそうになる老人をかばい自分が転ける。
    その時、自動販売機の下の100円をみつけ拾う。そのままコンビニに入りあんパンを購入。俺はあんパンを食べる。」
微妙な感じだが、何か良いことをしろって事だろうか?
まあいい、俺はあんパンが食べたいのだ。
やるしかないだろう。
俺は公園を出て商店街を目指した。
後ろからみかんが飛んでついてきていたが、まあほうっておこう。
商店街が見えてきた。
さて、老人はどこだろう?
いないな。
まあいい。
どこかにきっと隠れてるんだろう。
俺はかまわず歩く。
すると商店街入り口のところの建物から、老人がでてきた。
そしてすぐ転けそうになる。
 宗司「あっ!危ない!」
俺のからだは勝手に反応していた。
・・・
老人は転ける事なく、そのままスタスタ歩いていった。
なんだ?助けるんじゃないのか?
 みかん「ちゃんと助かったよ。宗司がいなかったら、きっと転けてたのだ。」
ふーん、そうなんだ。
 宗司「おっ!100円落ちてる!ラッキー!!って、ノートに書いてあったとおりじゃん。」
俺は100円を拾って立ち上がった。
 みかん「後はコンビニに入って、あんパンを買うだけだね。」
なんだか、微妙なノートだけど、一応ノートに書いた事が本当になるんだな。
 宗司「ちなみに、この100円を警察に届けたらどうなるんだ?」
まあ、きっとあんパンは食べられないんだろうけど。
 みかん「日記どおりに行動出来なかった場合、基本的にはその後の事は無効だね。でも、先に望みを叶える場合もあるから、その場合はつらい事が強制されるよ。」
なるほど。
って事は、最初にあまり大きな事を書いてはいけないって事だな。
グー・・・お腹が鳴った。
やたらとあんパンが食べたくなってきた。
 宗司「くっ!あんパンが恋しくなってきた。」
俺はすぐ近くにあったコンビニに入った。
あんパンを探す。
あった。
俺はあんパンを一つつかんで、レジにもっていった。
あんパンと一緒に、さっき拾った100円を出す。
 レジの人「このままでよろしいですか?」
いちいち五月蠅い奴だ。
そんな事は聞かずに勝手にやってくれ。
 宗司「ああ、このままでよろしいですよ。」
ほら、日本語が変になってしまったじゃないか。
俺は今すぐ食いたいんだよ。
あんパンの袋にシールをはられ、そのまま差し出された。
なんだかあんパンが、超豪華料理に見えてくるんですが。
俺は大事にあんパンを手に取ると、コンビニを出た。
外では魔女ッ子みかんが空中で待っていた。
 みかん「後は食べるだけなのさ。」
・・・
 宗司「やらんぞ!」
 みかん「ふ、ふん!いらないモン。」
俺は袋を開けて、あんパンにかじりついた。
 宗司「う、う、うんめぇ~!ホントはみかんも食いたいんだろ?」
 みかん「うー・・・」
なんだこの美味さは。
味を説明したら、パンとゴマとあんこの味なんだけど、メチャメチャ美味しい。
もしかして、これがいつも我が母君が言っているあれなのだろうか?
「自分で稼いだお金で飯食べやがれ!」って、いつも言ってるもんな。
この感動を俺に知ってもらう為に、あんな憎まれ口を・・・
ありがとう、母さん。
 みかん「あのぉ~。感動中悪いんですけど~、私にも少しくれませんか?」
みかんがあんパンを食いたいと?
さっきいらないとか言っていたような気もするが、今俺は母の愛に感動している。
苦しゅうないぞ。
それに上目遣いのみかんが、微妙に可愛いから、俺はあんパンを目の前の魔女ッ子につきだした。
 宗司「ほら、食えよ。」
 みかん「わーい!」
みかんは子供のようにあんパンにかぶりつく。
まあ、子供だから子供のようで当然なんだけどな。
顔にいっぱいあんこをつけて食べる姿が可愛い。
うむうむ、なんだか泣けてきた。
ん?なんだ?
俺はふと周りを見た。
 通りすがりのおばちゃん「さっきからあんパンに話かけてるのよ。」
 立ち止まるおばちゃん「可哀相に。まだ若いのに。」
 犬「く~ん・・・」
なんだ?どうした?
俺があんパンに話しかけてる?
 通りすがらなかったおばちゃん「それにさっき、みかんも食べたいって。」
 立ち止まりまくるおばちゃん「そうとう悲しい食生活なのね。」
 犬「く~ん・・・」
もしかして、この魔女ッ子が見えない?
あら、そう言えばさっき公園で、私が見えるからご主人様とかなんとか言ってたような。
俺は、あんパンを食べるみかんに顔を近づける。
 宗司「おい、お前って、他の人からは見えないんだっけ?」
俺はできるだけ小さな声で聞いた。
 みかん「う、うん。じぇんじぇん見えないよ。全く見えないよ。しかも触る事も感じる事も無いよ。」
てことは、こいつと人前で喋ると、俺は危ない人になってしまうって事か?
 通り過ぎようとしていたけど、止まったおばちゃん「あら、今度はあんパンにささやいてるよ。」
 座り込むおばちゃん「愛の告白の練習でもしてるのかしら?」
 犬「く~ん・・・」
てか、犬の鳴き声は、何か意味があるのか?
とにかくこのままではやばい。
戦線離脱だ。
 宗司「うおーーーーー!!!!」
 みかん「きゃあぁ!急にどうしたのさ!」
俺は風になった。
とにかく商店街から離れた。
戻ってきてた、公園に。
 宗司「ふぅ~!」
俺はさっき座っていたベンチに再び座る。
 みかん「つか、どうしたのさ?急に走り出して。」
んー・・・どうしたんだろう?
 宗司「俺とお前が話してるところを、他の人が見たら、どう思うと思う?」
さっきのおばちゃん達は、独り言を喋る変な青年とでも思っていたように見えたが。
 みかん「んー。嫌らしい目で、可愛い女の子をくどくおっさん?」
そんな風に見られるのか?
それはひどい。
 宗司「でも、お前の事、他の人は見えないんだよな。」
 みかん「だね。」
良かった~
最悪の結論だけは免れた。
 宗司「じゃあ、あんパンに話しかける可哀相な人に見えるって事か?」
 みかん「あー!あんパンもっとちょうだい!」
俺は手に持ったままの、半分くらいになってるあんパンを差し出した。
みかんは再び美味しそうに食べ始めた。
ふむ。
なんかどうでも良くなってきた。
とりあえず、こいつと話す時は、誰かの視線を気にする事にしよう。
俺は残りのあんパンを、みかんと一緒に食べた。
なんで俺、こんな不思議な奴と普通に馴染んでるんだ?なんて思いもしたが、まあ可愛いしいいか。
結局夜10時には家に帰った。
両親には軽く嫌みを言われたが、今日は機嫌が良かったから、別になんとも思わなかった。
むしろニヤニヤしている俺を見て、両親が不快な気持ちになったようで、嫌みも軽かった。
日付が変わる頃、みかんと一緒に布団に入って寝た。
もちろん抱きしめて。
 みかん「んなわけあるかぁ!!適当に机の上にポイッとかしやがって、怒畜生だよ!」
勝手に俺の心の日記、読まないでくれる?
【Ξ┃】 【┃┃】 【┃>】
ドクダミ

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